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Tohazugatali Economic Review

1650とはずがたり:2016/03/14(月) 19:04:59
>>1649-1650
原油価格下落の恩恵は消費税分を上回る
だがそれは企業利益増でとどまっている

?しかし、先に見た実質賃金下落は、本来はありえないことである。なぜなら、原油価格をはじめとする資源価格が大幅に下落しているからだ。

?この連載ですでに見たように、資源価格の下落は、日本の交易条件を大幅に改善した。

?消費が停滞しているのは消費税の影響だという意見がある。しかし、資源価格の下落は、消費税増税額をはるかに上回る効果を日本経済に与えているのである。それは、消費税を全廃した場合の結果にも近いものだ。だから、本来は、所得が増え、消費が増えるはずだ。

?では、この利益はどこに消えてしまったのだろうか??企業利益が増え、企業の内部留保が増えた段階で止まってしまっていると考えざるをえない。

?このことは、本連載でもすでに述べた)。

?あらためて企業利益の推移を法人企業統計で見ると、図表3に示すとおりである。13年における利益増は円安によるものであったが、14年10〜12月以降の増加は、輸入原材料価格下落の効果であると考えられる。

?円安は企業利益を増加させただけで賃金所得を増加させなかったが、資源価格下落の効果も、賃金所得には及んでいないわけだ。つまり、どちらの場合にも、トリクルダウンなどまったく生じていないのである。
設備投資は増加するも先行き不透明
アベノミクスのGDP増は公共支出増加による

?2015年10〜12月期において、輸出は対前期比0.9%減と、2四半期ぶりのマイナスになった。ただし、資源価格下落によって輸入が減少したため、GDP成長率に対する外需寄与度はプラスになった。

?設備投資は前期比1.4%増と2四半期連続のプラスとなった。ただし、設備投資の先行指標である産業機械受注高は、15年12月に前年同月比21%減である。さらに、円高の進行で企業収益が下振れする懸念もあることから、先行きは不確実だ。

?公共投資は2.7%減となった。ただし、中期的に見ると、図表4に示すように、公共支出(政府消費支出と政府固定資本形成の和)は、継続的に増加している。

?実は、アベノミクスによってGDPが増えているのは、ひとえに公共支出のためなのである。

実体経済とまったく関係がない株価の動き
それも下落で破綻は誰の目にも明らかに

?以上で見たのは2015年10〜12月期のデータであり、これは16年1月に金融市場が大混乱する前のことである。

?今後を見れば、経済を好転させる条件は何も見当たらない半面で、急速な円高が企業利益に与える影響が懸念される。

?これまで、アベノミクスが実体経済を改善しないと指摘されてきていたが、それでも株価が上昇していることが支えとなってきた。しかしその支えもなくなった。

?アベノミクスが破綻していることは、誰の目にも明らかになった。

?なお、GDP速報が発表された2月15日、日経平均株価は1000円を起す上昇を示した。GDPの減少など、まったく関係がない。株価が実体経済の動向と無関係に動いていることが、よくわかる。

「実体経済が悪化すると、緩和政策が取られるとの期待が生じるため、株価が上がる」とも言われる。しかし、この日の株価の動向は、それとも無関係だ。日本の経済政策や金融政策とは関係なく、為替レートが円安に動いたことと、欧米市場で株高が進んだことだけを理由としたものだ。

?まったくのマネーゲームとしか言いようがない。この状況を見ていると、GDP統計を分析することが虚しくなってくる。


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