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Tohazugatali Economic Review

1623とはずがたり:2015/12/11(金) 14:54:42
>>1622-1623

孫子を活用して仕事のできる人は、自分の武器を無用に振り回して周囲の警戒や反発を招くのではなく、感情の摩擦からくる損を正しく避けることができる人です。お互いを受け入れて、相手の長所を引出し、こちらを有効活用してもらう。足を引っ張らずに協力して勝利を目指すならば、チームの力を何倍にも高めることが可能です。逆に高飛車に出たり相手の感情をむやみに逆なでする人は、本来なかった障害を、自分の前にいくつも持ってきてしまう損な道を歩むことになります。

「打つ手打つ手すべてが勝利に結びつき、万に一つの失敗もない。なぜなら、戦う前から負けている相手を敵として戦うからだ」(引用『孫子・呉子』守屋洋・守屋淳?プレジデント社より)

「勝つ」とは相手を打ち負かすだけでなく、好意的に受け入れてもらうことも意味します。敵意や警戒ではなく、周囲があなたに親近感と好意を抱いていればそれだけで仕事の成功に大きく近づきます。多くの仕事を成し遂げて社会的に高い地位にある人達が、一様に丁寧で腰が低いのは、幾多の経験から成功する要素を持ち合わせて発揮しているからだといえるでしょう。あなたのプランなら必ず受け入れ実行すると周囲が考えているならば、打つ手打つ手は必ず勝利に結びつきます。お客様であれば、あなたの提案する商品なら間違いないと喜んで購入頂ける関係こそ、孫子の兵法が真に目指すところなのです。

常に目に見えない力が勝者を支えている

実は、相手の油断を誘う「はじめは処女のごとく」の言葉と、有名な「兵は拙速を重んじる」は効果としては同じものを求めています。相手にこちらの攻撃への準備・防備をさせないということです。ビジネスにおいて速さというのは、競合他社が準備を整える前に勝つことを意味します。

概算見積りの提出が、常に他社より早ければ「検討されないで負ける」ことはありえず、しかも他社の提案を見る前に受注できる可能性も高まります。早い見積りを評価する顧客は、納期の早さや手間のかからなさを喜ぶ傾向があるからです。

企業変革において、新しいリーダーの取るべき道は2つあります。一つは、どんなことが始まるかと警戒している社員をまず安心させること。もう一つは、大きな方向転換を阻止しようとする古株の社員が抵抗の態勢を固める前に、断固とした方針を示して行動を開始することです。さらにリーダーは、社員が驚いている期間に一定以上の成果を生み出すことができれば最高です。自然と新リーダーに、皆が従う流れが形成されるからです。

孫子の指摘を振り返ると、何か成果を上げるためにとにかく「能力が高い」だけではなく、隠された別の道があることがわかります。テストの点数や資格取得などと違い、人に好かれて嫌われない能力(社交的な人柄や優れた人間性)や、ずば抜けて速い実行力などは測ることや点数化が難しい能力です。しかしそのような能力こそ、実社会での勝者を支えている力なのです。

不思議にスルスルと出世階段を登っていける人、ふわふわした雰囲気で仕事をしているのになぜか顧客に好かれて信頼が厚く、大口の売り上げをいつも獲得している人など。

一見なんの脅威とも思えない能力が、実は自信満々の人間にはできない成功を成し遂げる力となる。孫子の指摘は、勝利への道はいくつも分かれており、正解は一つと思い込む視野の狭さこそが、勝者になれず負け続ける側の隠れた共通項だと示唆しているのです。


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