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Tohazugatali Economic Review

1590とはずがたり:2015/09/12(土) 17:27:57
会計でも中国の覇権が,少なくとも米中の二重覇権が明瞭に。

中国が監査で覇権掌握、日本なすすべなし?
じわり増すビジネスリスク、米国も屈した
http://toyokeizai.net/articles/-/83880
伊藤 歩 :金融ジャーナリスト 2015年09月12日

日本企業に、じわりじわりと中国子会社への懸念が広がっている。買収した独グローエに、もれなく付いてきた中国水栓メーカー・ジョウユウが破綻し、660億円もの損失処理を余儀なくされたLIXIL。純資産225億円の江守グループホールディングスは、中国子会社の破綻で550億円の損失が発生。北陸を代表する超優良企業が瞬く間に倒産に追い込まれた。企業の財務状態が適切に公表されているかどうかを評価する監査に、なすすべはないのだろうか。

同国に子会社を持つ日本の上場会社は多い。「中国経済が減速する中、本社側の経営者が中国子会社の内情に不安を抱くケースが増えている」(中国に進出している日系企業の相談業務を手掛ける鈴木幹太弁護士)という。

実際、「中国子会社で不正が起きていても本社側で把握することは難しい。最近は販売や製造だけでなく、財務の責任者も現地に送り込むケースが増えているが、それでも隣の席に座っている現地採用の営業担当者が何をしているのかが把握できない。取引の相手方が現地スタッフの親族企業であるとか、その親族企業との間で循環取引が行われているといったことは、他のスタッフからの内部告発によって初めて発覚するケースがほとんど」(同)。

日本本社の報酬体系を海外子会社に持ち込むことで、不正を誘発している面もある様だ。「中国では報酬やポストがすぐに得られなければ、基本的にはさっさと他社へ移る。だが、中にはその会社から回収しようとする人も出てくる。加えて一族の繁栄が最優先という価値観があり、かつ親族企業を潤す取引自体が不公正な利益供与に該当する可能性が高く問題だ、という感覚は希薄。ただ、取引実態の発覚を防ぐため、書類は完璧に整えているのが普通」(同)。

監査任せではなく、企業が主導すべき

それでは監査法人なら把握可能なのかと言えばそれも違う。上場会社の監査に従事している公認会計士は、「最近、漠然と中国子会社をよく見てほしいと言ってくる経営者が増えているが、不正を働く従業員は巧妙に書類を整える。社内でもわからないことを、部外者であり強制調査権もない会計士に解明できる余地はほとんどない。不安ならまず本社側が内部調査をし、そこで把握した証拠に基づいて一定の権限を会計士に与え、監査報酬の追加発生も覚悟すべき」と強調する。

本体の監査を担当する公認会計士は、子会社も含めた連結全体の監査の品質に全責任を負っている。ただ実務上、言語や法令理解の問題があるため、海外監査は基本的に現地の会計事務所に委託するのが一般的。「なんとなくイヤな感じがする」というだけで、追加報酬の発生と相手方の抵抗が予想される手続を、現地事務所に依頼することは難しい。だからこそ、本社経営陣による強力なバックアップが必要になる。

海外の監査を依頼する相手が他人であるという点は、世界4大会計事務所(通称Big4=EY、デロイト トウシュ トーマツ、KPMG、PwC)と提携関係にある、日本の4大監査法人(新日本、トーマツ、あずさ、PwCあらた)も例外ではない。Big4に次ぐ規模のBDOやグラントソントンと提携しているBDO三優、太陽ASGも同様だ。

これら日本の監査法人は基本的に、提携先の現地会計事務所に海外子会社の監査を依頼する。江守の場合も、日本本社をKPMG系のあずさが監査していたので、中国子会社はKPMG上海が担当していた。

世間一般にはあまり理解されていないが、Big4のネットワーク間には資本関係も指示命令系統も存在しない。提携先である各国会計事務所は、本部に対価を支払って同じブランドを使用する者同士というだけ。人事交流は行われているが、それ以上でも以下でもない。従って「ちょっとお願い」程度のレベルで「より突っ込んだ監査」を依頼できる間柄ではない。

では、日本の監査法人は現地会計事務所を盲目的に信用し、業務を丸投げできるかといえば、そんなことは許されていない。


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