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Tohazugatali Economic Review

1083とはずがたり:2006/01/28(土) 17:26:06
原油高 京友禅悲鳴 蒸し工場相次ぎ廃業
http://news.goo.ne.jp/news/sankei/shakai/20060128/e20060128009.html
2006年 1月28日 (土) 16:16

独自の発色、欠かせぬ工程

 京都を代表する伝統工芸「京友禅」が、折からの原油高で危機にひんしている。ボイラーの蒸気で反物に染料を定着させる「蒸し」の工程で大量の重油を使うため、小さな町工場ではコストを圧迫、閉鎖に追い込まれたところもある。工場が減れば友禅の美しく多様な色が失われることは避けられず、関係者は頭を抱えている。

 京友禅は江戸時代が発祥とされ、生地を染める「地染め」や下絵にそって糊(のり)を置く「糊置き」など、十数の工程を経て完成する。「蒸し」は、大量の重油を使用するボイラーで蒸気を出し、専用の釜で反物を一時間ほど蒸して色鮮やかな友禅に仕上げる重要な工程だ。

 京友禅にかかわる業者で組織する京都手描友禅協同組合事務局(京都市右京区)によると、同市内に十三あった蒸し業者のうち一社が昨年暮れに廃業、今月さらに二社が廃業に追い込まれる見込みという。

 いずれもここ数カ月の原油高が原因で、同事務局の佐々木克巳さんは「蒸しの工場にはそれぞれに独自の技があり、その工場でしか出せない色もある。この流れが続けば、友禅の発色が画一的になる」と危機感を募らせる。

 民間の石油情報センター(東京都)によると、昨年から値上がりを続けている原油価格は今年に入っても値上がりが止まらず、二年前の同時期と比べると約二倍の値段にはね上がっている。

 先月末に工場を閉鎖した同市南区の工場主は「年間の売り上げは七百万円程度。重油などの燃料費は、昨年春ごろまでは百六十万円程度だったが、廃業直前には三百万円にもなった。着物離れによる売り上げの減少に追い打ちをかけて原油が値上がりし、廃業せざるをえない状況になってしまった」と話す。

 原油高の危機を乗り越えようと、天然ガスボイラーを導入している業者もあるが、設備投資には膨大な資金が必要。二酸化炭素対策としても国は全国の染色業者の天然ガスボイラー導入を奨励し資金を援助しているが、実際には援助を受けられない規模の小さな零細工場がほとんどという。

 京友禅関係者は「新規参入がしにくい業界。このまま業者が減る一方だと友禅の産地としての存続も危うい」と訴えている。

 ■浦川宏・京都工芸繊維大教授(染色工学)の話 「蒸しの工程が難しくなれば、分業化が進んだ京友禅の伝統的な形態そのものが変化していく可能性もある。伝統工芸は十分な保護があって初めて継承されるもの。蒸しに限らず、(行政の)保護が足りなければ友禅を支える伝統の技術がますます失われ、質の低下も避けられない。友禅全体の問題としても非常に心配だ」


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