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近世日本史スレ
206
:
名無しさん
:2016/09/22(木) 14:20:35
>>205
人口減少問題にも、歴史が答えを示してくれる
もちろん、現代と江戸時代では経済環境が違いますから、両者を単純に比較することはできません。
ただ、強引な金融政策と規制緩和で経済成長を促してきた安倍内閣ですが、その成果は世界経済の悪化によって相殺されてしまい、国債の発行額は上昇しつづけ、国の借金は1000兆円を超え、世界有数の借金大国になっていることだけは否定のしようがありません。この政策をこのまま続けていけば、国家がどうなるかは歴史が証明しているのです。
そもそも日本の人口は、もう増えることはないでしょう。移民を大量に導入すれば別ですが、右傾化しているいまの社会で、その選択肢は難しいでしょう。だとすれば人口減少の中で、経済成長を求め続けることが、そもそも間違っているのではないでしょうか――。
その問いに対する答えも、歴史が示してくれています。
じつは、将軍吉宗の18世紀以降、日本は現在のように人口停滞期にありました。だからこそ、江戸時代の手法に学ぶところはあると思うのです。
「経済的に豊かなことが幸せである」という考え方は、明治以降、西洋から入ってきた思想で、日本人には経済的豊かさを第一とする思想はありませんでした。江戸時代にはお金がなくても幸せに暮らしている人々がたくさんいました。
幕末、日本に不平等条約(日米修好通商条約)をおしつけたアメリカの総領事ハリスは、当時の日本人をみてつぎのような感想を抱いています。
「彼らは皆よく肥え、身なりもよく、幸福そうである。一見したところ、富者も貧者もない──これが恐らく人民の本当の幸福の姿というものだろう。私は時として、日本を開国して外国の影響を受けさせることが、果たしてこの人々の普遍的な幸福を増進する所以であるか、どうか、疑わしくなる。私は、質素と黄金の時代を、いずれの他の国におけるよりも、より多く日本において見いだす」(ハリス著、坂田精一訳『日本滞在記 下』岩波文庫)
また、ハリスの通訳であるヒュースケンも、日本が開国したことについて、
「世界のあらゆる大国の縁組みの申し入れをはねつけてきたこの帝国も、ようやく人間の権利を尊重して、世界の国々の仲間入りをしようとしている」
と喜ぶ一方、
「この国の人々の質樸な習俗とともに、その飾りけのなさを私は賛美する。この国土のゆたかさを見、いたるところに満ちている子供たちの愉しい笑声を聞き、そしてどこにも悲惨なものを見いだすことができなかった私には、おお、神よ、この幸福な情景がいまや終わりを迎えようとしており、西洋の人々が彼らの重大な悪徳をもちこもうとしているように思われてならないのである」 (ヒュースケン著、青木枝朗訳『ヒュースケン日本日記』岩波文庫)
と危惧しているのです。
本来持っていた日本人の価値観への回帰、そこに、これから進む日本の未来が見出されるように思えるのですが、いかがでしょうか。
河合 敦
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