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セメント

168荷主研究者:2009/10/04(日) 04:41:07

2006年12月6日 化学工業日報 12面
環境主義拝見 拠点ルポ
宇部興産 伊佐セメント工場 効率的な生産推進の一方、環境配慮の徹底で地域と共生
多様廃棄物を燃料利用 原料にもごみ焼却灰など資源化

宇部興産の伊佐セメント工場(山口県美祢市)は、同社の宇部セメント工場(山口県宇部市)、苅田セメント工場(福岡県京都郡)を生産量で大幅に上回る大規模工場。クリンカー生産量は国内第4位、隣接する石灰石鉱山は全国第5位の採掘量を誇る。国内屈指の規模を持つとともに、鉱山から産出される低品位の石灰石をセメントに利用するなど効率的な生産を行う。また1991年にISO14001を取得、積極的な廃棄物処理を推進するなど環境を大切にするのも特徴の1つ。製品輸送は伊佐工場と宇部工場を結ぶ約30キロメートルの専用道路を使用、インフラを有効利用している。



1,400万平方メートルにわたる鉱山地区は、伊佐、丸山、雨乞の3地区に分かれる。2005年度の石灰石生産量は1,013万5千トン。うち55%がセメントなど自社用途で、残り45%が化学、鉄鋼、骨材などの販売用に回る。

大型重機により効率的な採掘を行う一方、FM波データ通信による鉱山内重機運行管理システム、コンピューターを活用した採掘計画、景観シミュレーションなどシステム化や新技術の研究を積極的に進めている。また連続濁度計による鉱山排出水の水質管理、堆積場の緑化工事、発破振動抑制にも取り組み、環境に配慮した鉱山を目指している。

セメント工場の敷地面積は38万平方メートル。05年度のクリンカー生産量は434万3千トン。大規模工場ながら多様な燃料に対応できる自家発電所により、工場の全電力(約4億キロワット時/年)をまかなっている。

燃料系廃棄物は廃タイヤ、廃プラ、木くずなどを用いる。廃木材チップ燃料化設備は04年5月から本格稼働、年間処理能力は4万5千トン。設置には林野庁の02年度「木質バイオマス利活用施設整備特別対策事業」の補助を受けた。廃プラ処理設備は第1期が03年3月に、第2期が04年12月に稼働を開始した。廃プラの処理量は年4万トンにおよぶ。

セメント原料として石炭灰、汚泥、ごみ焼却灰、鉱滓などを代替する。05年度のセメント生産1トン当たりの原料代替は、同社全体で241キログラムと業界全体の232キログラムを上回る。ごみ焼却灰処理では、トクヤマと共同で山口エコテック(山口県周南市)を01年に設立、山口県下のごみ焼却施設から排出される焼却灰をセメント工場の受入基準に適合するよう前処理、セメント工場で再資源化する。

廃棄物の収集・物流は「中京以西を中心に広域収集輸送体制を敷いている」(渡壁英博工場長)のが特色。下水汚泥輸送に鉄道貨物、廃プラ輸送にフェリーを使用する。同社の3工場はいずれも港湾インフラが整備されていることから、石炭灰や建設土などの海上大量輸送も可能とする。

工場内にそびえる約200メートルの煙突は、季節ごとの趣向を凝らしたイルミネーションで美祢市の夜空を彩る。また夏の恒例イベント「アンモナイトフェスティバル」には工場ぐるみで参加するなど、地域との共生を実践している。(飛田俊二)


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