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金融機関観察スレッド

3231とはずがたり:2020/02/21(金) 15:50:57
>>3230
 ペイペイを提供するヤフーとLINEの経営統合が昨年11月に発表されたとき、LINEペイはいずれペイペイに食われてなくなると予想されていた。しかし蓋を開けてみると、そのまま吸収というわけではなく、コミュニケーションアプリからの派生点や女性会員が多いというLINEペイの特徴を生かす形で、今のところ共存する形をとっている。

 ライバルを潰し、それを取り込んで、さらに再生して上手に使う。ヤフーとLINEの統合のウラには、こうした動きが見て取れた、では、今回のメルカリによるオリガミ買収も同じことが言えるのだろうか。

 オリガミがQRコード決済サービス企業であるのに対し、メルカリはフリマアプリが本業で、言ってみれば出自がまったく異なる。だからこそ、ペイペイとLINEペイと同じように2つが共存するのかと思ったが、どうやらそうではないようだ。

 というのも、メルカリの目的は会員ではなく、オリガミペイの加盟店が欲しかっただけなのだ。

加盟店は欲しいけど人はいらない
 メルカリのフリマアプリのユーザーは、「メルペイ」を使って買い物をしたりサービスを受けたりすることでポイントに換え、それをメルペイでまた使うことができる。つまり、メルペイはフリマアプリ、メルカリを使う人の決済手段なのだ。

 メルカリで売り買いをすると、1万円までの買い物に対して1回200円の手数料がかかる。その手数料がメルペイを使うと無料になる。これは、会員にとっては大きなメリットだ。

 そういうこともあって、メルペイの会員はすでに十分に足りている。そこで新たな課題となったのは、メルペイが使える加盟店をいかに増やすかだった。

 加盟店を自前でつくるのは容易ではない。そこでメルカリは、ドコモのiDや三井住友カードなどのカード会社の暖簾を借り、メルペイが使える加盟店を増やしていった。結果、加盟店の数は2019年2月時点で約170万店に達し、ある程度の成果を得たのである。

 しかし、カード会社の暖簾を借りることにはデメリットもある。それは、QRコード決済によって得られるはずの情報が思うように手に入らない点だ。

 そこで、やはり自由に情報を手に入れることができる加盟店が必要だということで、目をつけたのがオリガミだった。オリガミペイの加盟店は全国に約19万店。数はそれほど多くないが、買収によってこの加盟店が手に入れば、メルカリにとって自前の加盟店展開の強力な地盤になる。

 ちなみにメルカリは、オリガミの買収に際して、同社社員の大半のリストラを決定している。つまるところ、非情ながら「加盟店は欲しいけど人はいらない」ということに他ならない。

オリガミの敗因とは何だったのか
 オリガミは元々、クレジットカード・クレディセゾンのポータルサイトのなかに自社のコーナーを持っていて、「セゾンOrigami Pay」というスマホ決済サービスを行っていた。しかし、昨年の10月末にこのサービスの終了を発表して、セゾンとの提携関係が解消していた。

 セゾンとの提携は、オリガミにとって資金面での後ろ盾を得るという点で重要なものだった。しかし、セゾン色の打ち出しや人事面での介入といったマイナス面もあったはずだ。

 いずれにしても、今考えれば、オリガミはこの時すでに重要な資金源を失ったことで、長い間、資金先の確保に苦しんでいたのではないだろうか。言わば、自主独立路線を選んだものの、結果として失敗に終わったことになる。

 ペイペイのようにカネに物を言わせて派手なキャンペーンを打つわけにはいかないオリガミは、ケンタッキーと組んで半額クーポンを提供するなど、会員獲得のためにそれなりの手はいろいろと打ってきた。

 しかし、小なりともいえキャンペーンを行うには金が要る。その積み重ねが、オリガミの体力を容赦なく奪っていったのではないか。…

岩田 昭男(消費生活ジャーナリスト)


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