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金融機関観察スレッド

2927とはずがたり:2017/06/20(火) 21:59:08
2017年 06月 19日 08:52 JST
オピニオン:ビットコインは中銀の終わりの始まりか=岩村充氏
http://jp.reuters.com/article/opinion-bitcoin-mitsuru-iwamura-idJPKBN19707N
岩村充 早稲田大学大学院教授

[東京 16日] - ビットコインは、その設計上の限界から、仮想空間における最大の貨幣ソリューションとはなり得ないものの、「枯れた技術」を用い、国家や中央銀行が支配する通貨の世界に、独自の生態系を作り出して見せた点において、「コロンブスの卵」と呼べる存在だと、岩村充・早稲田大学大学院教授は語る。

今後、追随する他のソリューション(アルトコインやデジタル銀行券)が、現在のビットコインに足りない「価値安定」に力を入れていけば、将来的に中銀による通貨発行の独占が崩れる可能性もあるという。

同氏の見解は以下の通り。

<ビットコインの潜在力>

ビットコイン登場の最大の意義は、中銀の提供する通貨(銀行券)とは異質の「価値のよりどころ」を有する貨幣ソリューションが、仮想空間において存在し得ることを証明した点だろう。

実は、その要素技術自体は長年にわたって試されてきた「枯れた技術」だ。基本的には権利者確認に暗号技術を用い、権利量確定にブロックチェーン(分散型台帳)と呼ばれる仕組みを応用している。

ただ、誰にでもできそうなことでも、最初に行うのは難しい。やってみせたら、アルトコイン(代替的コインを意味するalternative coin)と総称される追随者や模倣者が次々と現れたことが、ビットコインを「コロンブスの卵」たらしめている所以(ゆえん)だろう。

通貨としてのビットコインの強みは、独自の価値の源泉を持っていることだ。Suicaなど、いわゆる「電子マネー」とはそこが違う。電子マネーは、円やドルなどの既存通貨の価値の容れ物であり、新たに価値を作り出しているわけでない。一方、ビットコインは、そうした外からの価値の取り入れをせず、「マイニング(採掘)」と呼ばれる行為に価値の源泉を見いだしている。具体的には、取引の正しさを証明したマイナー(採掘者)には、その報酬として、新たなビットコインが与えられる。

分かりやすく言えば、採掘費用が市場価格を作り出しているという意味では、ビットコインは金や銀に近い。ビットコインの場合、主な費用はマイナーの電気代と言えよう。銀行券が国家信用本位制ならば、ビットコインは電気代本位制とでも呼べるものだ。

このように自ら価値の源泉を持つビットコインは、理論上、円やドルと同じように独立した金融システムを構築できることになる。決済用途だけでなく、金利が生じて預金や貸し出しに使うことも、SuicaのようにICチップ型電子マネーにすることも可能だ。冗談のような話だが、実物コインのような姿にして流通させることも難しくはない(実際、すでに実物を作った企業も存在する)。

<「暗号通貨」の課題と限界>

ただし、今のビットコインの「出来の悪さ」では通貨として人々の信頼を維持することは難しいだろう。理由は、2100万BTC(ビットコインの通貨記号はBTC)の総発行上限に向かって生成速度が固定(4年に1度の割合で半減)された設計になっている点だ。

こうした硬直的な供給スケジュールの下では、ビットコイン価格が上がればマイナーが集まりマイニングが難しくなって価格がさらに上がり、下がればマイニングへの人気離散から価格がさらに下がるという意味での価値不安定化は避けられない。実際、すでに乱高下を繰り返している。

設計者である「サトシ・ナカモト」の真意は分からないが、要するにビットコインは「投機向き」の資産なのだ。アルトコインとも呼ばれるビットコインの追随者たちが通貨の世界で存在感を高めようとするのなら、この出来の悪さを修正する必要がある。

なお、私は、ビットコインやアルトコインを「仮想通貨」と呼ぶのは適切ではないと考えている。プルーフ・オブ・ワーク(作業証明、POW)を伴うという共通項で言えばPOW型の通貨、あるいは「クリプト・カレンシー」という英語を直訳して「暗号通貨」と呼んだ方がすっきりする。


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