米銀シティグループのトレーダー、ジェームズ・ネッセル氏とゴーラブ・グプタ氏が同行を退職する。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。銀行業界は、債券トレーディング収入の落ち込みへの対応を迫られている。
人事情報であることを理由に関係者が匿名を条件に語ったところでは、ネッセル氏は米国の高利回りトレーディングの責任者を務め、グプタ氏はローン担保証券 (CLO)トレーディングの欧州部門を統括していた。シティの広報担当スコット・ヘルフマン氏は、コメントを控えている。
収入の拡大が思うように進まないシティは、法人および消費者向け業務全般でコスト圧縮を進めており、マイケル・コルバット最高経営責任者(CEO)が今年少なくとも2000人の削減を計画していると事情に詳しい複数の関係者が昨年12月時点で明らかにしていた。
ジョン・ガースパッチ最高財務責任者(CFO)は今月の投資家向けプレゼンテーションで、1-3月(第1四半期)の債券・株式トレーディング収入が15%減少する可能性が高いとの見通しを明らかにした。
関係者の1人によると、グプタ氏は今後数週間の移行期間は職務にとどまるが、その後ビタリー・コザク氏が後任に就く。ネッセル氏とグプタ氏にコメントを求めて電話でメッセージを残したが、これまでのところ返答はない。
別の関係者によれば、パコ・イバラ氏が統括するマーケッツ部門のマネジャーらは、退職しても支障がないジュニアクラスの従業員の名前を示すよう最近指示されていたという。
原題:Citigroup’s U.S. Junk Bond Chief, Europe CLO Head Said to Leave(抜粋)