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金融機関観察スレッド

2641とはずがたり:2016/02/21(日) 21:44:18
>>2640-2641
しかし、最大額を占める「窓口基本手数料」は、「当行の管理会計により毎年算出した単位業務コストに日本郵便での取り扱い実績を乗じた額を算出し、その中から、郵便局ネットワークの確保のために、郵便局維持にかかわるコスト(日本郵便の管理会計による当行委託業務配賦分)」として、支払っているのだという。

わかりにくい表現だが、要は郵便局を維持するためのコストの一部をゆうちょ銀行が負担しているということである。

郵便局の維持コストを間接的に負担

郵便局の大半を持っているのは日本郵便。その日本郵便には、ユニバーサルサービスの責務が課されている。あまねく全国において公平に、郵便や貯金、保険などのサービスを利用できるようにする責務があるのだ。利用者が極めて少ない過疎地であっても、サービスを提供しなければならない。採算だけに基づいて過疎地の郵便局を閉鎖するようなことはできない形になっている。

ゆうちょ銀行は、そうしたユニバーサルサービスの責務を課されていない。しかし、「窓口基本手数料」の定義からいえば、ゆうちょ銀行も、ユニバーサルサービスのコストの一部を間接的に負っていることになる。

日本郵便は主力の郵便・物流事業セグメントの営業損益が赤字。ゆうちょ銀行やかんぽ生命からの手数料収入で補って、トータルでは営業黒字を確保しているものの収益性は低い。今後、郵便物が一段と減少するなどして郵便・物流事業の収益性が悪化したとき、「郵便局維持」の名目で、ゆうちょ銀行が日本郵便に支払う手数料が引き上げられる可能性も否定できない。

ゆうちょ銀行が合理化すると親会社の収益が悪化?!

一方、ゆうちょ銀行が直営店での業務コストを削減すれば、ゆうちょ銀行は、支払う手数料を減らすことができる。しかし、その分、日本郵便がゆうちょ銀行から得る手数料収入は減少する。

日本郵便にとって、ゆうちょ銀行からの手数料収入は、かんぽ生命からの手数料収入を上回る重要な収益源。これが大きく減るようなことになると、日本郵便はますます厳しい業績に追い込まれる。

日本郵便の株式を100%保有するのは日本郵政。ゆうちょ銀行の筆頭株主も日本郵政。ゆうちょ銀行、日本郵政とも11月4日の株式上場を予定している。ゆうちょ銀行が直営店のコストを効率化すると、親会社である日本郵政の収益が悪化するというアンビバレントな関係の下で、ゆうちょ銀行はどこまで本気で業務コストの削減に取り組めるのか。

日本郵便への委託手数料次第で、収益性が大きく変わるゆうちょ銀行。その手数料は今後どうなるのか。両社の関係はどうなっていくのか。上場を前にした今も、不透明感は残ったままだ。


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