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金融機関観察スレッド
2303
:
チバQ
:2012/10/02(火) 22:18:02
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/yamagata/news/20121001-OYT8T01397.htm
きら銀と仙台銀統合 じもとHD設立
記者会見で笑顔を見せるきらやか銀行の粟野頭取(右)と仙台銀行の三井頭取(仙台市で) きらやか銀行(山形市)と仙台銀行(仙台市)は1日、両行を傘下に置く共同持ち株会社「じもとホールディングス(HD)」を設立した。経営統合による両行の預金残高は合わせて2兆1000億円を超え、東北地方の地銀で7位の金融グループとなった。山形、宮城両県の活発な経済交流を背景に、東日本大震災の復興関連事業の融資などで事業拡大を狙う。
仙台市のHD本社で記者会見したHD社長の粟野学きらやか銀頭取は「地元の復興支援、地元をつなぐ役割を新たな使命と考え、山形県、宮城県をつなぐ経済圏をつくっていきたい」と抱負を語った。HD会長に就任した三井精一仙台銀頭取も「被災地の事業者の支援、被災者の応援が我々に強く求められている」と意気込んだ。HDは同日、東証1部に上場した。
東北の地銀で預金高10、11位だったきらやか銀と仙台銀。本県の山形銀行(7位)、宮城県の七十七銀行(1位)に規模や収益で大きく差をつけられ、苦戦が続いていたが、今回の統合で預金残高は計2兆1491億円となり、山形銀を上回った。店舗数189は東北最多。店舗の統廃合は行わず、両行の名称も現行通り使用する。
今回の経営統合は、人口に比べて地銀の数が多く、「過当競争状態」(地銀関係者)とされる東北で、営業網の拡大や事務の効率化、莫大なコストのかかるシステムの共有化を進めることで、生き残りを図る狙いがある。
両行は2010年10月に経営統合することを正式に発表。11年10月にHDを設立する予定だったが、同3月の東日本大震災で仙台銀とその取引先が大きな被害を受けたため、設立を1年延期していた。ただ、この間も取引先に関する企業情報の共有化を進めるなど、統合に向けた歩みを緩めることはなかった。
代表的な例が、復興事業の需要増で人手が足りない宮城県の企業と、仕事先を求める山形県の建設業者を引き合わせるためのデータベース構築だ。尾形毅HD総合企画部副部長は「きらやか銀が持つ山形県内の取引先数百社の機械や特殊技術などのデータをまとめることで、山形から太平洋沿岸部の復興事業に関わることが容易になる」と話す。
じもとHDの誕生について、日銀山形事務所の植林茂所長は「それぞれの得意分野を生かして相乗効果を発揮し、被災地向けを含めた融資などで、ニーズを獲得していくことを期待している」と語った。
東北学院大の上田良光教授(銀行経営論)は「両行とも財務状況は決して悪くないが、将来を考えると経営基盤の強化は必須だった。統合による規模拡大で競争力がつき、地銀間の金利面などの競争が激しくなる」と予測している。
◇長谷川・山形銀頭取「金融安定化に期待」
県内地銀で迎え撃つ形となる山形銀の長谷川吉茂頭取は「山形、宮城両県の復興支援や経済発展、地域の金融安定化に大きな役割を果たすことを期待している。当行も、山形県に本店を置く地銀として、地域活力の向上に主体的に取り組む」とのコメントを発表した。
09年に秋田県の北都銀行と経営統合し、フィデアHD(仙台市)を設立した荘内銀行は「お客様と接する銀行業務に関して、数や名前が変わるわけではない。統合の影響は、短期的にはほとんどないのではないか」(広報室)としている。
(2012年10月2日 読売新聞)
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