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金融機関観察スレッド

2253とはずがたり:2012/02/07(火) 23:59:24

【第205回】 2011年11月2日
山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]
野村證券は買収されないだろうが、
証券界はビジネス・モデルの転換が必要だ
http://diamond.jp/articles/-/14692

衝撃の特集号

『週刊ダイヤモンド』の最新号(11月5日号)は、「野村争奪戦で幕が開く! 金融大波乱」という衝撃的な特集タイトルを掲げた。リーマンブラザーズの欧州部門を抱え込んだ重荷もあって、業績も株価も低迷する野村證券は、日本のメガバンク3行にとって垂涎の買収対象であり、銀行によって温度差はあるものの、買収について具体的な検討とシミュレーションが行なわれているという趣旨の記事が載っている。

 野村證券にとって「グローバル」は、見果てぬ夢であると同時に、分厚い壁であり続けている。かつても海外への投資事業で、当初儲かって後で大損という、あたかも「カモにされたギャンブラー」のような展開で苦境に陥ったことがあったが、今回も、金融危機におけるリーマンブラザーズの米国以外の部門を買収した大勝負が裏目に出た。

 筆者は、野村證券が、海外進出をするにあたって、外人ないしは現地のビジネススタイルに、いわば敬意を払いすぎて(あるいは、もともとコンプレックスを持っていて)失敗していると思う。

 もともと、情報の非対称性こそが収益の源で、属人的な側面が大きい投資銀行ビジネスで、すでにある証券会社やファンドを買収したり、有力な投資銀行プレイヤーに進出先での経営を任せたり、といった「資本で人間をコントロールする」、あえていえば「楽な方法」が機能するはずがない。

 証券ビジネスに関わっていながら、これが本当に上手く行くと思っているのでは、付ける薬がない。

 いい加減気付いてもよさそうなものだと思うのだが、短期的に手柄を上げたい経営者は、楽な勝負の選択肢になびくものなのかも知れないし、成功・失敗は確率の問題だから、経営者個人にとってはこれも合理的なのかも知れないが、今回も、グローバルでは大変だが、国内のリテール・ビジネスはしっかりしているので、最後はここが頼りだという、お定まりの場所に戻って来た。

 それにしても、OB・現役共に社員が自社株を多く保有し、数字には厳しい文化を持っているはずの野村證券にあって、現在の株価で経営者が交代することもなく、引き続き経営を続けていられるということに関しては、驚きを禁じ得ない。

 かつての野村證券には「数字は人格である」という有名な言葉があった。現在の経営陣は、社内でどんな人格を持つ生き物として扱われているのだろうか。もっとも、今日では、あの野村證券も、すっかり「普通の会社」になったのかも知れない。

銀行の野村買収は無理筋

 世の中は時に意外なことが起こるから、絶対に、とは言えないが、野村證券が日本のメガバンクに買収されることは、ほぼ絶対にないだろうと筆者は思う。

 理由は2つある。1つ目は、野村證券の企業カルチャーとしての独立心の強さだ。筆者の買い被りかも知れないが、多くの野村社員は、会社が銀行の支配下に入ることをよしとしないからだ。

 証券ビジネスは、組織の中にあって、投資銀行業務とリテール業務で現れ方が異なるが、信頼と恩と義理のつながりの下に機能している。組織の機能の仕方と、成果の上がり方は、良くも悪くも属人的だ(この範囲、すなわち組織の実力を超えて、金と仕組みだけで人を動かそうとすると、失敗が起こるのだ)。


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