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金融機関観察スレッド

1567とはずがたり:2008/09/22(月) 19:55:16
>>1566-1567
 レポによる調達は従来、格付け会社などからは安定した調達手段とみなされてきた。しかし、担保としている証券の価格が安定しているときはいいが、サブプライム問題で価値は下落。追加担保の拠出を求められるなど状況は一変した。それが顕在化したのが、ベアとリーマンの破綻だった。メリルがバンク・オブ・アメリカに救済合併されたり、モルスタも銀行との合併を探る理由には、このような背景がある。
 ◇市場が狙う次の標的 来年は200件破綻?


 経営が不安視されている金融機関はまだある。米貯蓄金融機関(S&L)最大手のワシントン・ミューチュアルは預金量で米銀6位の規模だが、サブプライムローンを含む住宅ローンが業務の中心となっているため、業績・財務の悪化が目立っている。株価は足元で2ドル前後まで低迷。クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)のスプレッドは8月下旬から一気に跳ね上がった(図)。

 CDSは企業が倒産して、貸し付けたお金を返してもらえないといった信用リスクを対象とするデリバティブ(金融派生商品)。CDSスプレッドは、保証元本に対する保証料(プレミアム)の割合で、この数字が上昇することは、信用力が低下しているとみられているわけだ。モルスタやゴールドマンのスプレッドも上昇しているのは、「資金調達構造の問題を市場が意識しているから」(松本康宏・新生証券シニアアナリスト)である。

 経営の不安定さが増しているのは、ワシントン・ミューチュアルだけではない。モルスタとの合併が検討されている大手銀行のワコビアもCDSスプレッドが上昇している。4〜6月期で87億ドルの最終赤字を計上するなどサブプライム関連損失による業績悪化が深刻だ。さらに米国内では、実体経済の悪化により「年内に20〜30、来年は100〜200の金融機関が破綻すると予想されている」(中空麻奈・JPモルガン証券クレジット調査部長)。米連邦預金保険公社(FDIC)によると、昨年は3件だった銀行の破綻は今年に入り11件となっている。FDICは、資本や流動性が不足するなど経営の健全性の観点から、6月末時点で117行を「問題リスト」に入れている。投資銀行に続き、商業銀行や地域金融機関が金融システムを揺るがす日はそう遠くないだろう。
 ◇欧州、日本、アジアも株安連鎖止まらず

 リーマンショック後、米政府が公的資金を入れてAIGを救済したにもかかわらず、各国の株価は続落している。欧州では、ロンドン市場で17日、FTSE100指数の終値が4912・4と3年3カ月ぶりに5000を下回った。ドイツ株式指数(DAX)は5860・98とほぼ2年ぶりの安値水準。日経平均は18日の終値が1万1489円30銭と年初来安値を更新。株安はアジア地域にも連鎖し、香港ハンセン指数は一時2年ぶりの安値をつけた。

 金融不安は世界を駆け巡り、株価もどこまで下落していくのか、その先は見えない。

 しかも、下落のトレンドはまだ止まりそうにない。ヘッジファンド動向に詳しい草野グローバルフロンティアの草野豊己代表によると、投資銀行も含めた欧米金融機関は、リスク市場での大きなプレーヤーとなっているヘッジファンドに多額の資金を供給し、“一蓮托生”で市場での存在感を増してきた。だが、金融機関自身が危なくなっているうえに、市場の混乱でヘッジファンドの運用成績も悪化している。ヘッジファンドの淘汰がより進めば、市場の混乱は増してしまう。

 さらに、みなが疑心暗鬼になる信用恐慌の様相を呈してきたことで、投資家は手元流動性を高め、リスク資産へのカネの流れはより細くなる。この流れが止まらない限り、投資家不在の状況は続き、市場にマネーを呼び込むことはできない。

 マーケットにかかった霧はまだ晴れそうにない。【週刊エコノミスト編集部・緒方欽一】

2008年9月22日


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