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PC関連スレ

1875とはずがたり:2016/08/03(水) 15:20:29
 例えば、アップル、サムスン電子、クアルコム、メデイアテックなどのスマホメーカーやファブレスは、ARMからIPをライセンス供与してもらい、このIPを基にスマホ用プロセッサを設計している。そしてこれらのプロセッサは、TSMCなどのファンドリー(生産工場)が製造する。

 スマホは現在、年間で約15億台出荷されているが、そのうち、約90%がARMのIPを使っている。これに伴って、ARMには、次のような収入が入ってくる。

 まず、アップルやクアルコムなどからライセンスフィーが収入として入ってくる。次に、ARMのIPを使用したプロセッサが搭載されたスマホが売れるごとに、スマホメーカーから「1個いくら」というようにIP使用料が入ってくる。

 これは要するに、ARMのIPに対する税金のようなものと考えれば良いだろう。この税金は、10円程度であるらしい。すると、15億台スマホが売れて、そのうち90%がARMのIPを使っていれば、その税金は135億円と言うことになる。

「何だ、大したことないじゃないか」と思うかもしれない。しかし、ARMのIPが使われているのは、スマホだけではないのだ。

2015年に145億のプロセッサにARMが!

 プロセッサの出荷個数の推移について、半導体売上高で世界1位のインテルとARMを比べてみよう(図1)。

 インテルは、PC用プロセッサ約8割、サーバー用プロセッサ約9割とシェアを独占している。そのインテルのプロセッサの出荷個数は、2011年で高々3.3億個である。その後、PCがスマホに駆逐され始めたため、プロセッサ出荷個数はジリ貧で、2015年には3億個を切った。

 一方、ARMのIPを使っているプロセッサは、2011年で何と79億個もある。これは、ARMのIPがスマホだけでなく、クルマ、ゲーム、デジタル家電など、非常に幅広く使われているからである。

 そして、驚くことにその出荷数は鰻登りに増加しており、2015年には145億個を超えた。もし、その税金が1個10円とすると、1450億円がARMの収入として入ってくる計算になる。前述した通り、ARMの2015年の売上高は1791億円であったから、「1個10円の税金」はだいたい正しいと思われる。

 ARMは、2011年時点で、「2020年には300億個を出荷する」と発表していた。その通りになれば、2020年にARMの売上高は3000億円を超える。

 しかし、出荷個数は大幅に上方修正されると予測される。つまり、2020年にARMの売上高は、もっともっと大きくなっていると思われる。

本格的なIoT時代の到来

 孫社長も、ARMの買収は、「IoT時代へのパラダイムシフトを見据えてのことだ」と語っている。IoTは次第に普及する兆しを見せているが、シスコシステムズの予測によれば、2020年には500億個のデバイスがネットに繋がるという。また、米国が推進している「Trillion Sensors Universe」は、2020年に世界を1兆個のセンサで覆うことを目指している(図2)。

 ARMのプロセッサの最大の特徴は消費電力が低いことにある。そのため、500億個のネットデバイスや、1兆個のセンサに内蔵されるプロセッサには、ARMのIPが使われる可能性が極めて高い。


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