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鉄道貨物輸送研究スレッド

2912荷主研究者:2021/10/17(日) 21:53:59
>>2911-2912 続き

サイドオープン型の専用コンテナを用意、養生も

 内航コンテナ船へのモーダルシフトにあたっては、山九が専用コンテナ2基を用意。サイドオープン型のハイキューブ(背高)コンテナ(20ft)で、バンスロープやプラットフォームがなくても倉庫での積み降ろしができるため、倉庫の選択肢が広がり、積み降ろし作業の安全性と効率性が向上した。

 輸送品質を高めるため、コンテナ内部の養生も行った。山九ビジネス・ソリューション事業本部化学事業部化学事業統括部3PL管理グループの佐藤等郁氏によると、「コンテナ内部の突起で外装のこすれが発生する恐れがあるため、プラスチック板の養生を使って固定し、製品を保護した」。

 旭化成の東野氏は「千葉工場から広島向けの輸送で困っていた時に、新しい輸送スキームを提案いただき、非常に助かった。競合メーカーでもある三井化学様と物流面での協業が実現したことで、他メーカーとの取り組みに広げるきっかけにもなる」と話す。他の製品でも山九の輸送ネットワークを活用する計画も進めているという。

 三井化学の中嶋氏は「化学品には危険物や毒劇物が含まれており、物流の持続性に対する危機感は(他の商材の荷主に比べ)強い。物流環境が厳しくなる中で、荷主同士の協業は必要不可欠となる」と強調。旭化成とのコンテナラウンドユースにより山九の内航コンテナ船の東西の荷物のインバランスが緩和し、「安定的な輸送に寄与できる」と話す。

 今回、山九が取り扱う貨物は両社合わせて160tとそれほど多くはないが、東西有数のコンビナート間で物流の協業を実現したモデルケースとなる。従来のトラックによる輸送と比べCO2を64%、ドライバーの拘束時間を81%削減したことが評価され、日本物流団体連合会の「第22回物流環境大賞」では3社合同で「特別賞」を受賞した。

 化学メーカーは生産の集約が進み、ユーザーへの輸送距離が長くなる傾向がある。一方、ユーザーも集約され、納品先が共通するケースも増えてくる。ドライバーに時間外労働の上限規制が適用される「2024年問題」を控え、化学メーカーで輸送モードの見直しや物流の共同化など供給網の再編が加速する可能性がある。

(2021年9月30日号)


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