したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

企業の提携・合併観察スレ

1898とはずがたり:2016/12/11(日) 17:12:18
鴻海出身・戴正呉社長がやり玉に挙げたシャープの“甘え”
http://mainichi.jp/premier/business/articles/20161102/biz/00m/010/005000c
2016年11月2日 大河原克行 / ジャーナリスト

 11月1日に東京都内で行われたシャープの9月中間決算会見。この席に、シャープを傘下に収めた台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業から送り込まれた戴正呉(たい・せいご)社長が登場し、シャープのトップとなって初めて本格的な記者会見を行った。
 この決算で公表した9月中間期の営業損益は7900万円の黒字。前年同期の251億円の赤字からなんとか黒字転換してみせたが、業績回復とはとても言えない。だが、この席上、2017年3月期には257億円の黒字を達成するとの見通しを初めて公表した。実は、ここに戴社長の強い決意が見える。

就任して3カ月弱で……

 鴻海を率いる郭台銘(かく・たいめい)会長の腹心であり右腕と称される戴社長は、鴻海がシャープへの出資を完了した後の8月に就任した。自らが指揮する成果はこの3月期が最初になる。そこで営業黒字の達成を「必達目標」として示したのだ。これを達成すればシャープは年間で3年ぶりの営業黒字となる。
 戴社長は、「これまでのシャープは、有言実行ではなかった。800億円の黒字にすると言いながら、結果は2559億円の赤字(16年3月期最終損益実績)。私は、有言実行を追求する」と語り、この数字の達成が、自らの経営手腕を示す、最初の通信簿になることを掲げてみせた。
 戴社長は決算発表を行った1日、社内のイントラネットで、全社員にメッセージを発信した。そのなかで、「いったん対外公表したものは、何があろうとも、必ず達成する。未達の言い訳はできない。新体制になっても、やはりシャープは信頼できないとの烙印(らくいん)を押されれば、当社に未来はない」と、強い口調で黒字達成への決意を示したのである。

シャープの「甘い体質」の改革からスタート

 戴社長は、シャープの「甘い体質」を正すことから社内改革を始めている。
 社長就任翌月の9月、シャープの事業所視察と幹部ミーティングを行った。そして、10月中旬から各事業所の訪問を再開し、全マネジャーに直接面談し、自ら社長就任直後に示した「早期黒字化」を柱とする経営基本方針の徹底を求めた。
 戴社長は「上司への報告の際に、『昨年はこうだったから』『前回と同様に』と言い訳をしていないか。シャープは、一昨年、昨年と2年連続して、2000億円を超える赤字を計上している。それにもかかわらず、過去と同じ発想、同じやり方をしていて、黒字化できるのか。黒字はおろか、再び2000億円の赤字になりかねない」と指摘する。
 かつて「けったいな文化」とも称されたシャープの社員の意識が変わらないことに、戴社長が強い危機感を持っていることがわかる。
 決算会見でもそのあたりのコメントが相次いだ。
 「シャープが結んできた契約は不平等なものが多い。オフィスの10年間にわたる長期契約もそのひとつ」「各カンパニーが、各国に販売会社、工場、サービス会社など3〜4の拠点を持つ。これが10カ国あれば、それだけで200社。とても管理ができない」といった具合だ。
 さらに、「表面実装機を買いたいという事業部があるが、ほかの事業部では余っている。それなのに新たなものを購入する」「シャープのディスプレー技術は世界一であるが、さらなるコストダウンができ、効率を高めることができる」といった指摘も付け加えた。

「鴻海流のスピード」で改革

 戴社長は、シャープの拠点再編などの荒療治にも挑む。「構造改革はすべての拠点が対象になる。いろいろと考えている」とし、広島県の三原工場の閉鎖なども検討を始めていることを明かす。さらに鴻海グループの力を活用して、「これまでの契約内容を見直し、世界中のブランドライセンスも買い戻す」ことも明言してみせた。
 社員に向けては、「遅くとも1年以内に、すべての事業部門で、当社の原点である『他社にまねされる商品』の創出を目指してほしい」と要望する。
 改革のスピードは、鴻海流で進むことになる。シャープの良さを残したまま、「けったいな文化」の見直しと社員意識の改革を進めることができるか。スピードに追い付けずに社員が疲弊する可能性もある。
 戴社長は、現在兼務している鴻海精密工業の役員を来月にも辞任し、シャープの社長としての仕事に専念する姿勢も明らかにした。腰を据えて、シャープの改革に挑む戴社長。いよいよ鴻海流の改革が本格化する。

大河原克行
ジャーナリスト
1965年、東京都生まれ。IT業界の専門紙「週刊BCN(ビジネスコンピュータニュース)」の編集長を務め、2001年フリーランスジャーナリストとして独立。電機、IT産業を中心に幅広く取材、執筆活動を行う。著書に「ソニースピリットはよみがえるか」(日経BP社)など。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板