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企業の提携・合併観察スレ

1409とはずがたり:2015/02/26(木) 08:29:07
原発以降の話しかと思ったら2009年の話しだった。

電気系学生の劣化 東大でもこの惨状
技術立国は足元から崩れている
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/436
2009年07月16日(Thu)  WEDGE編集部

 就職に強い工学部のなかでも、もっとも強い電気系は、逆境にも耐えられるようだ。電力、NTT、鉄道などインフラ系の採用意欲は旺盛だし、設備系企業(インフラ企業の下請け施工会社やエレベータ管理会社など)や、印刷、食品、素材など、例年は電機業界の大量採用で採れない業種からの引き合いが強まっているからだ。「“電気”のイメージがない食品業界だが、製造ラインの管理構築などで優秀な電気系学生を欲している」(業界関係者)というように、いまの時代、製造業で電気系のいらない業種はない。

訴求力を失った電気

 このように就職に強い電気系だが、学生からの人気はこの10年ほど低迷を続けている。何年も理系離れ、工学部離れが指摘されているが、なかでも苦しむのが電気系だ。

 05年の「東大ショック」は大学、企業関係者を驚かせた。東京大学は入学時点ではおおまかにしか専門が決まっておらず、2年生前期終了時に本人の希望と成績に応じて3年生以降の進学先が決まる。05年秋に実施された06年度進学振分けで、電気系学科の最低点が60点を下回り(50点未満は「不可」のため、50点台は単位が取れるギリギリの点)、「希望すれば誰でも行ける」ような状態に陥ったのだ。09年度進学(08年秋実施)では、なんとか人気を保ってきた情報系コースまでもが40枠に対し応募が42人と「底割れ」寸前になっている。

 この事態は東大に限らない。電気系はかつての材料・金属、原子力、船舶系と同じような道を辿っている。90年代に著しく人気が落ちたこれらの学科は、こぞって「システム」「マテリアル」「環境」といった名前にかえて存続を図った。電気系学科が「電気」の名前を放棄せざるを得ないとすれば、20世紀のエレクトロニクス全盛期を知る世代にとっては悲劇的だろう。

 実際、京都大学では「電理工学科」への名称変更が真剣に検討されたという。京大の佐藤亨教授は「昔は黙っていても優秀な学生が集まったが、(今は)イメージ戦略が不可欠」と語るが、その背景には「若者に“ものづくり”や“エレクトロニクス”が見えない時代になった」ことへの強い危機感がある。幼少期にラジオを手作りして感激したなどという逸話は皆無となり、昨年にはハンダゴテの熱い部分を握って火傷をする学生まで現れたという。

 中央大学の白井宏教授も「物心ついたときからゲームや高機能携帯が目の前にあり、価格がいつも下がり、差異化はデザインやサービスのみ、というのを体感している世代に、技術者の苦労と喜びを伝えるのは難しい」と語る。「技術革新がもたらした技術軽視」という皮肉に、多くの大学関係者は戸惑いを隠せない。

 ゆとり教育も暗い影を落としている。ちょうどいま、就職活動を行っている大学4年生は、ゆとり教育が本格的に適用された「第一世代」と呼ばれている。その評価は確定的なことはいえないが、微分・積分など基礎が不十分ということだけは確実だ。上位校から下位校まで各大学は、推薦入学者向けの入学前教育や入学後補習などの対策に追われている。一方で先端分野は進化しているから、大学教育への負荷は年々重くなっている。

自ら首を絞める業界

 しかし、問題は教育だけにあるのではない。教育の劣化は工学部、電気系だけに影響を与えているのではないからだ。

 本当の問題は、エレクトロニクス業界の無為無策にある。

 総合電機も通信も半導体も、バブル崩壊以降、抜本策を打てないまま小出しのリストラばかりを続けてきた。技術者の待遇の悪さや、システムエンジニアの悪環境は知れわたっている。新たな地平を切り拓けないまま、価格下落と新興国との競争に従属的に巻き込まれる姿をさらした結果が、学生の人気低迷となって現れているのではないか。

 金融危機以前の好景気を受け、若干ではあるが人気は回復傾向にあった。しかし、景気悪化を受けて各社がすぐさま採用数大幅抑制に走ったことが、それに水を差すのは間違いないだろう。

 ある就職支援企業によると、リーマンショック後、外資系金融を希望する理系学生は著しく減ったたという。ではメーカー回帰が起きたかというとそうではない。理系優秀層は日系の金融、コンサル業界、さらには、この数年、投資事業への傾斜で理系採用を強化している商社に次々と囲い込まれている。

 「ソニーに行きたいという学生をすっかり見なくなった」――上位、中堅問わず、多くの大学関係者から発せられたこの声が意味するものは何か。資源の少ない日本が技術立国でこれからも生き延びなければいけないのは論を待たないが、その足元がどれだけぐらついてきているか、覚悟すべき時期に来ている。


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