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選挙・議員関連情報スレ

2915名無しさん:2009/08/17(月) 21:01:19
>>2913

http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=0817&f=column_0817_006.shtml
<衆院選>インターネット投票の衝撃と、政治制度(2)
【コラム】 【この記事に対するコメント】 Y! V 2009/08/17(月) 17:32

  遠隔投票を含むインターネット投票について、技術的には投票におけるいくつかの大原則、例えば匿名性の確保などに関する暗号論的な問題はほぼクリアしている。それでも成りすましや閉鎖的な環境での脅迫による投票などのセキュリティ的な問題をいささか大げさに指摘する意見もあるが、現状の認証が通常の郵送によるはがき一枚という極めて脆弱な方法で行われていることを考えるとあまり意味のある議論とは思えない。

  導入に伴う投票率の大幅な向上というメリットとデメリットを冷静に天秤に掛けた上で実施が検討されるべきである。ちなみにエストニアは国民のIDカードとしてICカードをほぼ全員が所持しているので、それを認証基盤として利用している。我が国でもタレントなどを使った告知をはじめ投票率向上策が行われているが、そのような小手先の対応だけではなく新しい技術導入を含む本格的な検討が求められているといえるだろう。

  もっとも、インターネットや携帯電話からの投票が容易になるとすれば、間接民主制に基づく政治のあり方そのものが議論される必要がある。端的に言えば、国会の議決に国民の直接投票を取り入れる方法すら十分に検討の余地がある。例えば現行憲法では憲法改正の際には国民投票の実施を規定しているが、それと同じようにより重要な法案や予算に対しては、国民からの直接投票などを部分的に実施するなどの方法が現実的に考えられる。

  もっとも、そのような直接投票による直接的な民意の反映がどのような政治的な結末をもたらすか? という点については全く未知数である。そもそも政治家に求められる役割は単純な有権者の代理人(エージェント)ではないし、総体として意味のある政策が行われなければ満足な国家の運営は難しいだろう。有権者が自らに都合の良い政策ばかりを希望し、つまみ食いするようなポピュリズムは今回のマニフェスト選挙でもその悪癖を表しつつある。

  以前の稿でも述べたように、マニフェストにより数値目標を含めた具体策で政策を競うのはこれまでの政治的文脈からすると望ましい現象ではあるが、政治に求められる本来のリーダーシップという観点からすると、マニフェストに縛られすぎる政治も将来的な課題として検討されるべき点である。

  経営学ではマネジメントとリーダーシップは異なる概念として扱われる。マネジメントはあらかじめ示された目標に向けて資源の最適化を行う所業を示すが、本来のリーダーに求められるのは、新しい目標の提示とそれに向けて全体の合意をとりまとめる困難で創造性の求められる作業である。政治は本来リーダーシップを担うべき存在であり、マニフェストによって示された目標に向かって資源を配分するだけで満足してはならないと考える。

  だが、民主主義の本当に優れた点は、政治に求められる意思決定のすべてを職業的政治家にゆだねてはならないという教義にある。一定の範囲で職業的政治家の独善を有権者が牽制する一方で、政治家がリーダーとして国民をまとめていく有機的な連携が強く必要である。21世紀の我々の社会は、その連携のツールとしてインターネットを手にしている。そのネットという新しいツールをどのように活用して優れた政治的・集合的な意思決定を実現していくのか?という深遠な議論がこれからのインターネットを利用した選挙制度の検討にあたり求められてくるだろう。(執筆者:佐藤哲也 静岡大学情報学部准教授)


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