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おしゃべりルーム
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小寄道さま
ありがとうございます。
「サンタクロースなんていない、分かっちゃったよ、ウフフ」と自慢げに私に言ってくる子供たちへの私の返事も、毎年進化しています。
子供たちが内緒話風、自慢話風に「サンタさんって実はいないんだもんね」と言った後すぐに「サンタさんはいるよ、私は信じているよ」とまず答えます。
子供たちは一瞬驚いて、私も彼らを「だまそう」としているのかという顔をします。それから私が説明するので真剣に聞きます。。
日本語だと「いる」は生き物、「ある」は無生物、になってしまいますが、フランス語ではこういう場合「存在するexister」を使うので割と楽です。
「『存在する』にはいろいろな形があるよね、例えば、愛(アムール)って存在するよね。でも、見えないしさわれない。サンタクロースの存在の仕方も、ひげのおじいさんだけでない、その存在を信じる、大人全部が、子供たちに分けようとする愛と言う形で存在するんだよ。親がサンタクロースに代わってプレゼントをくれるのもその一つ。それをもらえない子供たちにはサンタクロースが来る。
考えてみて、もし今、クリスマスにも何ももらえなくて苦しいことばかりという子供が遠くにいるとして、君は、その子のサンタクロースになってプレゼントをあげたくない?
その子は喜ぶよね。その時<君は、その子にありがとうって言ってほしい?
その子が喜ぶと思っただけでうれしいよね。それがサンタクロースなんだよ。」
「サンタクロースのプレゼントを楽しみにしている子供を見るのがうれしいパパやママに、サンタクロースの話は嘘だ、なんて言ったらパパやママはきっと悲しいよね。でも、そんな『嘘』を共有することでサンタクロースのあり方を続けようと思ったからパパやママはプレゼントを一生懸命に用意するんだよ」
といった具合です。
これで子供たちは100%納得します。
まず、私のところにピアノやギターの個人レッスンに通ってくるような子供は、親が経済的に困っていず、子供の教育にとって音楽が重要だと考えている家庭の子供という前提があるからです。
そして私は、彼らにとっては「音楽」の面では、親よりも権威があるわけで、絶大の信頼を寄せてくれているわけです。その私が、「サンタクロースはいる」と真剣に言うわけですから、「理解しよう」という意欲満々になるわけです。
「男の一生には三段階ある、サンタクロースを信じる時、サンタクロースを信じなくなった時、サンタクロースになる時」などという言葉があるのですが、「愛」や「神仏」に置き換えてもそうだなあ、とも思います。子供や孫がいなくても、ある年代になったら「利他」を素直に実践できれば人生の完成かもしれません。
私のサンタクロース論だって、自分の子供や孫にならなかなか耳を傾けてもらえないでしょう。子供や孫ならこっちもいろいろ煩悩が混ざるでしょうが、生徒たちには「無償の愛」(つまり、レッスンの間はその子の喜びと上達のことだけで頭がいっぱいという状態)を実践させてもらえているので彼らもそれを感じているし、私も感謝しているということです。
もう何十年もレッスンを通じて子供たちとディスカッションをしてきました。そういう時、フランス語って便利だとつくづく思います。
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