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たそがれ読書部

163誰そ彼:2025/08/16(土) 22:57:43 ID:lX3ibVlU0
 静山社刊 ナオミ・ノヴィク著 井上里訳
『闇の魔法学校 (死のエデュケーション Lesson 1)』
『闇の覚醒 (死のエデュケーション esson 2)』
『闇の礎 (死のエデュケーション esson 3)』

 こういうダークファンタジーはほとんど読まないんだけど、たまたま読んだら「たいへんおもしろかった」。

 虚空の闇に浮かぶ魔法使い養成学校。
 ここに入った生徒たちの第一目標は「四年間を生きのび、そして生きて卒業すること」。
 例年、1,800人ほど入学し、四年生になれるのは半数。それまでに残りの半数は怪物に襲われて死ぬ。
 そしてさらに卒業式までに半数が死ぬ。
 しかし最大の試練が「卒業式」。
 卒業ホールには強い怪物が多数いて、そこを走り出口を抜ければ生きて卒業できる。しかし大部分は到達しない。怪物にやられて死ぬ。
 生徒たちはチームを作り、魔法で自分たちを防衛しながら怪物に攻撃をしかけて出口へ向かおうとする。
 そんな学校に入った主人公は、人とうまくつき合えない性格で、なんとかできるだけ有力なチームに入りたい思っているが、つい憎まれ口をたたいてしまい友人もできない。
 仮にあぶれ者だけでチームを作ったとしても、ほぼ確実に全滅する。

「四年生になると、持てる時間の半分を使って命を守り、半分を使って授業をこなし、半分を使って卒業ホールを走りぬけるための戦略を立てる。この割り算が解けない生徒は死ぬしかない。」
『闇の覚醒 (死のエデュケーション Lesson 2)』p.158

「あの子たちは、ほかの地域からやってきた子たちに、わたしのことをどんなふうに話しているのだろう。そういうちっぽけな悩みは、今日はなにか食べられるだろうかとか、今日はなにかに食べられたりしないだろうかとか、そういう差し迫った悩みの持ち合わせがなくなった時間をきっちり埋めてくれた。」
 同書、p.391

 はみ出し者の主人公だが、大規模殺戮魔法を所持していたため、やがて全校生徒を率いる指導的立場の一人に押し上げられる。

 学校を卒業した主人公は、世界各地にある「魔法使い自治領」の秘密を知り、それに対応しようとする。

「ここに母さんがいたら、ただ世界を信頼して出発すればいいのよ、と絶対に言う。そうすれば行くべき場所に行けるんだから、と。母さんならそれでうまくいくだろうけど、基本的に世界がわたしにあつらえようとするのは、辺鄙な場所にある要塞みたいな場所だけ。たぶんだけど、そこは年中嵐が吹き荒れていて、わたしはひらめく稲光に照らされながら高笑いをしている。だから、母さんのやり方はいまいち気が進まない。」
『闇の礎 (死のエデュケーション Lesson 3)』p.194-5
 
 なぜか二冊目の『闇の覚醒』に変換間違いを放置した誤植がいくつかある。また欠字もあった。
 さらには訳者は「荒らげる」を「荒げる」と表記している。
 この本の担当編集者は読者に謝罪せんといかんな。

164誰そ彼:2025/08/30(土) 12:05:47 ID:EJcQfhpA0
メイドインアビス新刊出てら
ネットじゃ更新されてなかったから一ヶ月くらい気付かんかった

165誰そ彼:2025/08/31(日) 15:33:44 ID:vpZKk2Vo0
なんか言いたくないけどしみったれた価値観とそれを補強するような作品しか紹介されてないみたいね
たそKだから仕方ないとは言え、少しはポジティブだったり人生が少しは軌道に乗った人間の紹介した作品が読みたいよ。

なぜこうも人生負け組の自己紹介や自己正当化するような作品しか出てこないのか。
既婚前提だったり、努力して婚活してる前提の人の意見が聞いてみたいよ。
お前らだって木の股から生まれたわけじゃなく父親と母親がいるんだろ。
お前の両親に出来ることがなぜお前ら自身には出来ないのか、疑問に思わないのか?情けなくならないのか?
「頑張る事を辞める」って親御さんが泣いているぞ?それとも泣かせても気にならないくらい毒親なのか?
本当に漫画のような救いのない連中の吹き溜まりなのかここは……。
正味自分自身はそこまで腐ってないし前向きに生きてるから余りの辛気臭さに呆れて物も言えない。

漫画で言ったら「住み濁り?」みたいな家庭なのかな。


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