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Asian Wind その2
1
:
空色の列車
:2019/05/23(木) 18:37:52
≪아시아의 바람≫ ≪Азийн салхи≫≪ Asya rüzgar≫
令和に入っての 新スレッドです。また、先発の Asian Windに続く 妹スレッドでもあります。
さて、外国語学習の難しさの1つに 母国語とのシンタックスの違いが挙げられます。
外国語と言えば、全ての日本人が学校で習う英語を初め、英語以外でも 比較的人気の高い、
中国語、フランス語も 日本語とはシンタックスは大きく違います。
しかし、日本語と同じ SOVパターンで膠着語に属する言語も いくつか存在します。
このスレッドでは 韓国語を中心に、モンゴル語、トルコ語などについて語ります。
2
:
空色の列車
:2019/05/25(土) 18:07:53
日本人にとっては、韓国語が最も学びやすいと言われております。
でも、英語にしてもこれまで 音よりも文字を優先して覚え、リーディングがある程度できる人にとっては、
フランス語よりも難しいです。音よりも文字を優先して覚えてきた人は、先ず最初に ハングルを全部覚えようとします。
でも、最初からハングルを覚えようとしても、英語でも カナで読み方を覚えて来た人ような人にとっては、
平音、濃音、激音の区別をするのも難しいでしょうし、母音でもㅗとㅓ、ㅔとㅐも混同しがちになります。
3
:
空色の列車
:2019/05/26(日) 06:49:00
韓国語、モンゴル語、トルコ語を学習する上で、もう1つ有難いことは、中国語、ベトナム語、タイ語
などのような 声調がないことです。それらの言語は声調1つで大きく意味が変わる時があります。
タイ語だと、ใกล้は「近い」で、ไกลは「遠い」で、どちらも日本人の耳には「クライ」と聞こえますが、
声調の違いだけで意味がまるっきり正反対になってしまいます。
4
:
空色の列車
:2019/06/25(火) 04:53:30
韓国語の動詞には 먹다のように 語幹にパッチムの付くものも多いです。そして、これは日本語の5段活用に通じるものがあるように思えます。日本語でも
「書く」という動詞は 国文法では「書」が語幹になっていますが、これは音素で考えれば "書k-"が語幹になるべきです。しかし、仮名では音素を表せないので 仕方ないのでしょうね。
5
:
Choihen2001
◆l3eeY4Mxhs
:2019/06/25(火) 09:44:02
>>4
おお、言われてみるとそうですねぇ。韓国語の語幹がパッチムで終わる動詞と、
日本語の音素表記で語幹が子音で終わる動詞を比較すると、音韻の深層の類似性
を抽出できるかもしれません。
6
:
空色の列車
:2019/06/25(火) 21:42:57
>>5
"書く"の連用形が "書い(て)"のようにkの音を失うのも、韓国語の形容詞の
아름답다が 連体形では 아름다운というように語幹のパッチムが消えるのと
似ているのかもしれません。
7
:
Choihen2001
◆l3eeY4Mxhs
:2019/06/27(木) 16:49:48
>>6
はい。
韓国語は無気・有気が対立し、日本語は有声・無声が対立する言語です。そうい
うことに加えて、ある種のナショナリズムもあり、韓国語と日本語は別系統とし
て扱う人も多いんですが、英語とフランス語のように、音と音素は似ていても別
系統の言語はあるので、音韻の表層の違いを決定的なものとするのは正しくない
ように思います。
日本語と韓国語は、音韻環境と音の出現の関係にどこか似たところがあって、そ
ういうところが音韻の深層の構造をなしているように思います。40代から韓国語
を学び始めて、実に流暢になる日本人も少なくありません。
8
:
空色の列車
:2019/06/28(金) 04:54:34
>>7
>韓国語は無気・有気が対立し、日本語は有声・無声が対立する言語です。
日本語にも 無気・有気の対立の痕跡があるのではないでしょうか。
例えば、猿は「さる」ですが、手長猿は「てながざる」といういうように“さる”が「ざる」になりますが、これは猿の「さ」が、有気音だったのかもしれません。一方、笊の「ざ」は無気音の流れをくんでいるのかもしれません。
9
:
Choihen2001
◆l3eeY4Mxhs
:2019/06/28(金) 07:25:51
>>8
無気・有気の二項対立から有声・無声の二項対立に移行した言語は今のところ発
見されていません。日本語がそうなら、大発見になります。
英語とドイツ語は無気・有気への移行の過程にあって、語頭音節が無声破裂音で
始まり、強勢を持つ場合、有気音になります。ドイツ語の無声破裂音は全て有気
音です。
一つの理屈として、有気音があると、声がどの方角から聴こえてくるのかを判別
しやすく、人口密度が高い社会で有用になります。江戸っ子弁の「まっすぐ」→
「まっつぐ」、「ひだり」→「しだり」は、有気音に向かうために、溜めの弱い
子音が溜めの強い子音と入れ替わっている例です。
もしも人口が急激に減少すると、逆のことが起こるかもしれません。ギリシャ語
は三項対立状態から有気音を失った言語です。
10
:
空色の列車
:2019/06/28(金) 08:51:24
>>9
>無気・有気の二項対立から有声・無声の二項対立に移行した言語は今のところ発
見されていません。
東北弁は よく濁音化現象が起きます。例えば、中野を「ながの」と呼びます。
でも、長野の発音とは微妙に異なるんです。というのは、前者の「が」が有気音なのに対し、
後者の「が」は無気音になるんです。
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