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ジャンル問わず不思議体験を教えてください

500不思議な名無し:2020/06/24(水) 17:58:41 ID:4jmW2ybQ0
自分が思い出した過去世の一つに、マリー・アントワネットがある。

今、振り返ってみても強烈な人生だったと思う。

まず、嫁いですぐ旦那様と子作りを強制させられたのは、まあ致し方ないとして。
それを親戚一同、幼い子供もお母さんに手を引かれて見ている中で子作りをさせられたのは、本当に本当に辛かった。
衆人環視の中で致す事を侍女を通じて聞かされた時は本当に驚いて、もう一度確認するよう侍女へ告げて。
そうして戻ってきた侍女から、変わらない現実を告げられた時は、あまりの事に「ああ、何てこと!」そう言って、額に手を当てて天を仰いだくらい。
今まで、そんな事は一度もしたことが無かったから余計にこの時の事は覚えてる。
実際に事に臨んだ時は、早く終わることだけをずっと祈っていたわ。
でも、本当の地獄はソレが終わった後。
自分の痴態を見た相手は親戚だから、パーティーや何かがある度に、平静を装ってつき合っていかなきゃならなかったの。
本当にこの頃は、オーストリアにいつも飛んで帰りたい気持ちでいっぱいだったわ。

更に間の悪い事に、当時のフランスはイギリスと敵対してたの。
そして、イギリス側の間者が王宮内に幾人か居たのね。彼らの話す言葉は流暢なフランス語だったけれど、彼らから発せられる雰囲気は私と同じストレインジャー、つまりフランス人とは違う異邦人の香りが漂っていた。

彼らはフランス王室を財政破綻させたくて、ただでさえ逼迫していた財政に更に負担をかけようと、私のドレスをよく勝手に燃やしていたわ。

私が燃やしなさいと、命令したからだと言って。

オーストリアから持ってきたお気に入りのドレスを燃やされた時は、本気で泣いてしまったのを覚えてるわ。

でも、そんな嫌がらせをされるのは、私がフランス人からあまり好かれてないせいだと最初の内は思っていたの。

私は、フランスの同盟国から迎えられた王妃だったけれど、いつも食事の時にいじわるをされていたの。
お毒味係のふとっちょな貴族の青年が、私のランチやディナーの大半を食べ尽くした後に、お皿の空いたスペースを埋める為に、申し訳程度に屑野菜や焦げて炭化したお肉やお魚がお皿の上に乗っているのが日常だったわ。
最初にフランスに到着して出された食事からして、もうこうだったの。
驚いて目を見開いて思わず、マナー違反にならない程度に旦那様のお皿の上にある料理と何度も見比べてしまったわ。
そして私のお皿だけ、こうなんだって理解してからは毒味係を変更しようとしたら、彼から職を奪うだの何だの酷い御方だと言われてしまったら、もう何も言えなくてね。
結局、王宮を出て終の住処になったプチ・アモーで暮らし始めるまで、そのままだったの。

で、最初の内はドレスが燃やされるのは、フランス人流の嫌がらせだと思っていたんだけれど、どうもそうじゃない事に気づいたのは、当時のフランス貴族の大半が、借金をしながら生活している事を遅まきながら察したからなの。

そこからは、彼ら貴族とのつき合いを一歩引いた場所から眺めていたわ。
そうしたら、綺麗なフランス語を喋るちょっと雰囲気の違う人達が何人かいる事に気がついたの。
そうね、彼らが喋るフランス語が綺麗すぎた、と言えばいいのかしら?
土地ごとの訛りが言葉の端に、こびりついていない流暢なフランス語。
だからこの方達は、きっと違う国の人達なのだと思ったし、事実、彼らから大半の貴族は借金をしていたの。隠しても隠し切れない程度には、していたように見えたわ。


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