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聖典引用 板

994a hope:2012/07/19(木) 07:53:56 ID:kJvHf4/g

人生読本 谷口雅春先生著

或る小使さんの話


或る日、二人の小使さんが早く出勤して雪道の雪をシャベルで搔き分けていました。
それは大変感心なころで、もし社長がそれを見ていたら、その半期の賞与を沢山くれたかも知れません。

しかしその時一人の技術部の社員が出勤して小使さんがその部屋にいないので腹を立てて、
窓から覗いて見ると、そこに小使さんが雪掻をしているので、大声で「オイ!お茶を持って来い」と呶鳴りました。
「ハイ」と言って、小使さんの一人は雪掻を止めてお茶を淹れて持って来ましたが、心の中では不平で堪りません。

それで自分の位置に近い工場の工員たちに会う毎に、
「技術部の社員は学校出だと思って威張っている。人が会社のために雪を搔き分けているのに、
遅くから来て人に茶を淹れろって呶鳴りやがった。雪を分ける方が会社の仕事が、茶を飲むのが会社の仕事か」
と言って不平小言(こごと)を言うようになりました。

弱い者に同情するのが人情です。
工員たちは技術部の技師たちの言う事を諾(き)かなくなり出しました。

何かその技師が工員に言いつけると、工員たちは口の中でブツブツ言って、命令された通りしません。
工員が何かを口の中で言っているかと耳をすましてよく聴くと、
「ヘン、茶を飲むのと仕事をするのとどちらが会社のためか!」と言っていました。

間もなく全行員の同盟休業(ストライキ)が始まりました。
会社は大騒ぎです。世間に対する信用はなくなります。製品は売れなくなります。

元はと言えば、一人の小使さんを軽んじたことから始まったのです。
もし、あの時、あの技術部の社員が、小使さんに、
「君、早くから雪分けしてくれて済まないな、ありがとう。僕もひとつ手伝ってあげようか」
というような気持ちだったら、こんな大騒動は起こらなかったでしょう。

又、もし小使さんが、どんなに上役の社員から言われても不平を言わずに、
何事でもハイハイと柔順にやっていたら、こんな大騒動は起こらなかったでしょう。

深切の心と、善き言葉使いと、この二つが無かったために、この会社は潰れるほどの大騒ぎが起こったのです。
あなたの会社はどうですか。お考えください。

(つづく)


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