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聖典引用 板
516
:
a hope
:2012/04/25(水) 09:42:05 ID:kcv2QXTk
人生読本 谷口雅春先生著
花びらの降るような褒め言葉(前半)
人の悪口(あっこう)を言う暇があれば、良き言葉を発すると、自分自身がその良き言葉の力によって育てられるのであります。善き言葉は空から花びらが降るような、音楽が聞えてくるような美しい感じがしますが、悪しき言葉は雷のように吾々の心を真黒にするのであります。空から花びらが降るように讃嘆(ほめたたえる)語(ことば)をもって雨降らすのが生長の家の生き方であります。
この世の中を住みよくするのも住み難(にく)くするのも、皆さん自身の言葉一つできまります。必ずしも金があるから、それで人間は幸福(しあわせ)だというものではない。金が幾らあっても、その家の中が針の筵(むしろ)のように苦しい世界であって、奥様がヒステリーになったり、子どもが疳虫(かんむし)になったりしていてはなんにもなりません。
それで皆さんは今日から、空から花びらが降るように、いつも善き言葉を雨降らそうではありませんか。皆さんの口から常に花びらのような良い言葉が出るようになったら、どんな狭い裏長屋におりましても、そこがこの世の極楽となり天国となるのであります。たいてい会社や、工場商店などの勤め先へ行ってもやはり能率がはっきり上がらないで、そのために勤め先で又ぶつぶつやっている。その結果、昇給もしないという事になります。事業の発達しないのも、元はと言うと、皆家庭が悪いのであります。
家庭の中で讃(ほ)め合わず、暗い心持で、責め合っている時には、事業は失敗し、工場や鉱山では故障が起こり、子供の健康も成績も悪くなります。何事も家が元になるのでありまして、生長の家へ来れば病気が名乗るという事も、要するに人間の身体の病気を治すのではなく、心の持ち方をかえさせて家の病気を治すのであります。家の病気を治すと言っても家に何かあるのではない、それは家の家族の互いの調和という事ができていないことです。家族と家族とが調和していなければ、喧嘩しながら互いに争って熱心に『生命の實相』を読んでも、病気もなおらないことがあり、成績がよくならない場合が多いのです。だから何よりもます家族同士仲よくして互いに褒め合う生活をして『生命の實相』を読む事であります。褒める言葉ぐらい結構な言葉はないのであります。
ところがなかなか家族同士が褒め合えないものであります。というのは、それは現象(あらわれ)に執(とら)われて、目前の姿に執われて、人間の実相(ほんとうのすがた)を見失ってしまって、人間が神の子である、ここが現実(このよ)の浄土であるということを忘れてしまって、ちょっと何か外に現れた失敗があると、それに執われてしまって、一分間あった失敗を一時間ぐらい怒鳴りつける。その上、そのことをいつまでも心に持続けるというような事をしているような人たちの集まっている家庭は、いつも面白くないのであります。そして「自家(うち)の親爺は一日中叱言(こごと)ばかり言ってる」と言う奥さんもありますけれど、必ずしもそうではないので、本当はその御主人が偶(たま)に十分間ぐらい怒鳴った事を、一日中叱言言うと誇張して奥さんが考えている場合が多いのです。
それは、心の中にその叱言を常に持続けているから、十分間位ちょっと叱言を言った事が一日中言った様に思えるのです。どんな悪い主人でも、どんな疳癪持ちのお父さんでも、一日中叱言をいう主人はいないのであります。ときたま叱言がある場合でも、それは一日のうちの何分の一に過ぎない叱言であります。
(つづく)
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