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聖典引用 板
475
:
復興G
:2012/04/20(金) 12:44:22 ID:ojEbkDH2
<つづき>
谷口雅春先生『實相と現象』より
『「七つの光明宣言」解義』(11)
何故今までの宗教は人類の道徳心の進歩に貢献しなかったか
今までの宗教家が、あるいは教育家が、人間を善くしようと思い、子供を善くしようと思って一所懸命に道を説いたり、学校で教えたりしておっても子供がどうしてもよくならないのは何故であるかというと、心の底深く、「人間は罪人である。罪悪深重の凡夫である」と、その子供を本来悪いものと認めて、「ここに不良少年がいる。」「ここに不良少女がいる。」「ここに非行少年がいる。」という風に、「悪いものがある」と命で宣言(いのり)して、それを直そうとおもったから直らなかったのです。
創世記には「アダムの名付けた通りに生きものはなった。」と書いてあります。アダムというのは、モーゼが霊感によって天地創造及び人間創造を書いた神話に於いて、人間の一番の祖先で、人間を代表しているのであります。人間そのものが、自分が名付けたとおりのものに全ての“生きもの”はなるのだという真理が、象徴的に書かれているのであります。
人間が“言葉の力”で名づけた通りのものになるのですから「ここに非行少年が居る。」「お前は非行少年である。」「お前は不良少年である。」と名付けたら、その通りになるのです。
今まで色々の宗教家があらわれて、人類を善導しようとした。釈迦牟尼佛が現れて、二千六百幾十年、キリストが生れて約二千年、その間に釈迦の弟子である坊さんや、あるいはキリストの弟子であるところの牧師や宣教師達が、一所懸命に道を説いて来たけれども、少しも人類がよくならなかったのは何故であるかというと、彼らの祈りが間違っていたからです。
命の底深く、何を命宣したかというと、キリスト教では人間は「罪の子」だと宣言し、佛教では「罪悪深重の凡夫」であると宣言して、「悪」を言葉の力で祈り顕しておったのです。まるで、すべての人間が罪人なるように、命の底深く宣言しながら、どうして人類が善くなることができましょう。それは、もう実験ずみなのです。
そこで吾々は、祈りを変えなければならない。「神様のお造りになった人間には、非行少年だとか、不良少年だとかそんなものは無いのである。皆な“神の子”で素晴しいのである。」ということを命の底深く宣言して、その生命の実相を拝むのです。これが本当の正しい祈りなのです。この正しい祈りを行った時に、始めて相手が善くなるのであります。
それが実際善くなる実例は各地にある生長の家の練成道場で毎月実験されて成果を挙げているのであります。だからこの世界をよくする為には生長の家的な「人間の実相は神の子であって本来完全である」という真理を宣言して、それを心にハッキリ認めて、人類の善なる実相を礼拝する行事を行う人たちが殖えることによってのみはじめて人類がよくなるわけであります。
御存知の通り、生長の家では、不良少年や非行青年が優良な子供に一変するほかに病気が治る実例が随分沢山出ているのでありますが、皆さんの様に若くして元気で滅多に病気にかからぬというような人は、病気が治った実例をあげても、たいして興味が起らないのでありますけれども、病気が治る実例は何を示すかというと、これは物理学の実験室において科学者が小さな実験の設備機械の中でやることが、大いなる意義をもっており、それが世界を変貌さすことになるのと同じです。
例えば、どうすれば原子の崩壊が連鎖反応をおこして原子爆弾になるのだとかいうようなことは小さな実験室で実験される、それがもとで、今世界が全滅か、全面的に戦争禁止かの境に立っているようなものであります。それと同じように、一個の人体に於いて、そこに病人があっても、神は病気を造らないから病人はないのであるということを徹底的にそれを拝んでみることによって、病気が消えてしまうという事実によって、全ての人間は皆な神の子であって完全であるということを、それを実証する証拠となるわけであります。
<つづく>
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