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聖典引用 板

351金木犀:2012/04/11(水) 04:52:55 ID:oWXOwFKk
むかしの神誌の記事から抜き出しました。

矛盾の解決
     谷口清超先生、  『生長の家』誌、昭和58年

スリの集合
あるお花の稽古に行っていた家内が帰ってから、こんな話をしてくれた。ここに「稽古に行った」というのは、「教えに行った」のではなく、まさに「習いに行った」のである。すると仲間の生徒さん、といってもそんなに若くはないと思う、が言うのに、近所の奥さんが二人で三越のバーゲンセールに出かけたそうだ。その頃三越は、岡田前社長の背任問題や、竹久みちさんの“特別背任”事件などで新聞に大袈裟に書きたてられていた頃で、そのイメージアップのために「310周年記念大感謝祭」というのを行った。日本橋三越だけでも初日に三十万人がつめかけ、約十億円の売上があったというから、スキャンダルを逆手にとったこのやり方は、一応成功だったと言えるだろう。
ところで話はお花の生徒さんに戻って、二人で出かけた奥さん連中が、夢中になって買いあさっているうち、二人ともあり金をスリにすられてしまったというのである。聞いてみると「日本中の女スリがあの日集まった」という噂だったという。それを聞いて家内は、「それじゃ予め警察官が三越に張り込んでいたら、一遍につかまったのにね」と言って、皆で笑ったと話していた。しかしいくら日本の警察が優秀だといっても、そこまでは手が回りかねたらしいのである。
人は「商売」となると熱心なもので、スリでも泥棒でも、本職はかなりの努力をして辛抱強くチャンスをうかがうものらしい。もしその努力をまともな商売に振り向けたら、どんなにすばらしいことになるかと、いつも私は思うのである。偽金作りにしても、あれだけ技術を持ちながら、どうして本物の印刷業務に専念しないのか? 竹久さんでも「不法利益十六億円を越す」などと読売新聞に書かれたが、もし事実なら、どうしてそんなことまでしてお金をため込む必要があるのか不思議だ。何れにしても「悪銭身につかず」であることは、厳然たる事実である。

バッグの中味
ところでこの世の中には「心の法則」というのがある。心で強く思うことが実現するという原則だが、これは単に「こうありたい」と願うことや希望が実現するというのではない。だからいくら「金儲けがしたい」と思っても、中々そううまくは行かないし、「損をすまい」と思っても損することにはなる。がここに言う「思うこと」とは、「心に強く念ずること、思うこと、信ずること」などであって、要するに心に強く印象づけられた内容が実現するという通則である。
だからあることをひどく恐怖して、いつもそれを心に思い描いていても、却ってそれが実現するのである。悪事の露顕を恐れたり、病気や事故や怪我を恐れても、それだけでは不幸をを防止することにならぬのは、その恐怖が心の中の強い想念となり、却って実現力を持つからである。江国滋さんという随筆家の書いた『旅はプリズム』という本には外国のおもしろい話が色々出てくる。主にヨーロッパ旅行の話だが、あちらは中々泥棒さんが多いらしく、ことにイタリーは世界的に有名な所だ。
江国さんは先ず東独を旅行して、その記事を日本に送る約束をしたらしい。だから原稿を後生大事に持ってローマ入りをした。というのは東独では郵便が不確実で、日本に着くのに四週間はかかる。おまけに確実でないことが確実だというので、ローマに入って、バチカンの郵便局が一番確実で速いという話を聞いて、先ずそこに行った。がしかしまだ沢山残りの取材資料をかかえ、それらをカメラバッグにつめ込み、後生大事にかかえて車に乗り、
「盗られては一大事」
と、そればかり用心していた。というのはローマに来る前も又来てからも、散々イタリーの泥棒さんの凄まじさを聞かされていたからである。彼らは自動車どころか、アメリカの軍艦まで盗ったというのだ。車を盗られた人が仕方なく新車を買いかえると、その日又々その新車を盗られたなどと聞かされ、用心に用心を重ねたのであった。江国さんはローマでは知人のNさんにキャンピングカーで案内してもらい、その広い車内の運転席と助手席の間に大事なバッグを置いて、常に目に触れるようにしてローマの街を走ったのである。


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