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聖典引用 板

291SAKURA:2012/03/24(土) 21:54:11 ID:FEa/NNlc
トキ様 へ
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■■ 仏教典 より          
■ 第3章   【仏国土の建設…】

第1節  ―― むつみあうなかま ――

前にも言ったように、教団は和合を生命とするものであり、和合のない教団は
教団ではないから、不和の生じないよう、生じた場合は、速やかにその不和を
除き去るように努めなければならない。

血は血によって清められるものでなく、恨みは恨みによって報いられるものではない。
ただ恨みを忘れることよってなくすことができる。

昔、長災王という王があった。隣国の兵を好むブラフマダッタ王に国を奪われ、
妃と王子とともに隠れているうちに、敵に捕らえられたが、王子だけは幸いにして
逃げることができた。

王が刑場の露と消える日、王子は父の命を救う機会をねらったが、ついにその折もなく、
無念に泣いて父の哀れな姿を見守った。

王は王子を見つけて、「長く見てはならない。短く急いではならない。
恨みは恨みなきによってのみ静まるものである」
と、独り言のようにつぶやいた。

この後王子は、ただいちずに復讐の道をたどった。機会を得て王家にやとわれ、
王に接近してその親任を得るに至った。

ある日、王は猟に出たが、王子は今日こそ目的を果たさなければならないと、
ひそかにはかって王の軍勢から引き離し、ただひとり王について山中を駆け回った。
王はまったく疲れはてて、親任しているこの青年のひざまくらに、
しばしまどろんだ。
いまこそ時が来たと、王子は刀を抜いて王の首に当てたが、その刹那父の臨終の
ことばを思い出されて、いくたびか刺そうとしたが刺せずにいるうちに、
突然王は目を覚し、いま長災王の王子に首を刺されようとしている
恐ろしい夢を見たと言う。

王子は王を押さえて刀を振りあげ、今こそ長年の恨みを晴らす時が来たと言って
名のりをあてたが、またすぐ刀を捨てて王の前にひざまずいた。

王は長災王の臨終のことばを聞いて大いに感動し、ここに互いに罪をわびて許しあい、
王子にはもとの国を返すことになり、その後両国は親睦を続けた。
ここに「長く見てはならない」というのは、恨みを長く続かせるなということである。
「短く急いではならない」というのは、友情を破るのに急ぐなということである。

恨みはもとより恨みによって静まるものでなく、恨みを忘れることによってのみ静まる。

和合の教団においては、終始この物語りの精神を味わうことが必要である。

ひとり教団ばかりではない。世間の生活においても、このことはまた同様である。

               <つづく>            No.1


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