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聖典引用 板
1588
:
復興G
:2012/11/07(水) 19:30:52 ID:vWpLkCzM
<第8回 WEB誌友会用テキスト>
『生命の實相』 第2巻「實相篇下」より (20)
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だいたい人間は、これだけきりしか生理的に力が出ないと思っているのがまちがいであります。
シャックルトン大尉の北極探険隊一行中に禿頭のものが一人ありましたが、この北極探険のために極地滞留中、寒冷の外気にやや長く接触していたために、以前には毛生え薬を塗りつけても、なかなか生えなかった禿げ頭に頭髪が濃く生えて来たというのは有名な事実であります。
暖地の空気に温かく保護され甘やかされていては、いくら薬を与えられても、彼の毛根はついにその機能を完全に営むことができなかったのであります。
「大自然は薬よりも名医なり」とは千古を貫く金言でありまして、現代人の多くは、薬だとか滋養剤だとかによって人体を甘やかしすぎるために、その生活力を萎靡(いび)せしめているのですから、健康になりたいと思うならばわれわれはもっと大自然と直接に接するようにしなければならないのであります。
薬剤がなければ人間は総体的にもっと健康が増進したであろうとは、真に生命の何ものなるかを知った医道の名家が口を揃えていっているところであります。
文豪森鷗外氏は医学博士でありながら、自分の病気の治療に薬剤を用いることを拒んだということは、誰も知らないもののないほど有名な事実であります。
また明治天皇の侍医だった入沢達吉博士は自分の臨終にも薬剤を用いることを拒んだのであります。
英国皇帝ウィリアム四世の侍医であったゼームズ・ジョンソンも「自分は長い間の臨床的観察と自己省察とを基礎として、誠実な真面自な意見として発表するのであるが、もしこの世界に一人の内科医も、外科医も、薬剤師も、看護婦も、薬学者も、製薬業者も、それから薬も無かったならば、人類は病気にかかること、もっと少なく、もっと長寿を楽しんだであろう」といっているのであります。
これは薬剤を排斥するよりも薬剤に頼る心が人間の罹病率を増加する意味でありましょう。
ロンドン医大の碩学、メースン・グット博士にいたっては、
「人体に及ぼす薬剤の効能というものはとても不確実なものであって、ただ確実と称しうるのは、薬が人間を殺した人数は戦争、疫病、飢饉が今までに人間を殺した数よりも多い」
とさえ極言しているのであります。
これはむろん、ペニシリンや、クロロマイセチンやオーレオマイシン等の抗生物質が発見されるまでの医者の言葉でありますけれども、しかし総体として、杖は一時、脚の弱い人の助けになるけれども、杖に頼っているとき、その人は健脚となることができないように、薬剤に頼っているとき、それは一時、生活力の弱っている時に助けになることはあるけれども、いつまでも薬剤に頼っている時にはその人は本当に健康となることはできないのであります。
その上、効くような薬剤には必ずなんらかの副作用があって、一つの病気の症状を減退せしめながら、他の病気にかかりやすい素地(もと)を作ったり、薬毒の蓄積によって血管硬化や老衰をはやめるからであります。
<完>
以上、20回に分けてテキストをアップロードさせていただきました。
合掌 礼拝
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