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聖典引用 板

1399復興G:2012/10/06(土) 22:18:50 ID:vWpLkCzM

<第7回 WEB誌友会用テキスト>
 『生命の實相』 第1巻
  《實相篇(上)光明の真理 第7章》 より(2)
       (頭注版 p.196〜199)
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 女学校の生徒などでお腹がしくしく痛いと思っている時に、先生から指名されてある質問をあびせられると、その瞬間、心がその質問に集中して、お腹のことに心がゆかない。すると、その先生の質問に答えている間中お腹の痛みを忘れているなどということはたびたびあるのであります。
 無痛分娩の原理もこれと同じで、「迷いの心」を痛みのところへやらないようにすれば、なんでもないのであります。

 焮衝性(きんしょうせい)のリューマチにかかって、杖の力をかりてもホテルから劇場まで辻二つと歩けなかったある有名な俳優は、自分の出演の時間が来るまでは、ほとんど動けないほど激痛に悩んでいたにもかかわらず、出演のときが来るとぜんぜん健康な別人のような活発な演技ができて、出演中、肉体には少しの痛みも感じなかった実例をマーデンはあげています。

 日本でも名優十五代目市村羽左衛門は七十二歳で病没(昭和二十年)しましたが、楽屋へたずねて行きますと、もう老衰して腰が曲ったヨボヨボしたかっこうでしたが、舞台に出て白井権八などの若衆姿に扮しますと、完全に老衰の状態が消えてしまって溌剌(はつらつ)たる青年のキビキビした演技を見せたものであります。

 「どうも身体が悪い!」と病人はいいますが、それは身体がくるしいのでも痛いのでもありません。「迷いの心」が苦しく、「迷いの心」が痛いのであって、それはだんぜん主観的なものであります。「迷いの心」を肉体から転ずれば、もう苦しみも痛みもなくなるのであります。

 つまり、病気というものは、罪(すなわち包みて生命の円満完全さを自覚せぬこと)から起こるのであって、「心」がわれわれの本来の生命の実相(ほんとのすがた)を自覚せず、「心」の苦しみ、心の痛みは「心」自身で治すことができるものであることを自覚せず、肉体が「心」というものから独立して病苦を感じうるという誤れる信念から起こるのであります。

 病気の苦しさを超越する一つの方法は、まずじっとその苦しみの真相を見つめることであります。肉体の一部が痛めばじっとその痛みを見つめるがよろしい。そしてその痛み、苦しみをば、よく観察して「それははたしてこの肉体が痛がっているのだろうか。肉体は物質だから知性をもたないから『痛い』と感ずるはずがない。そうしたらこの『痛い』と感じているのは『心』だ。『心』は無形のものだから実質的に故障が起こるはずがない。実質的に故障がないのに『痛い』と思うのは『痛い』という夢を見ているのだ」
 こういうふうに肉体の痛みをことごとく観察して、その痛みが肉体に実在しないし、『心』にも実在しないで、ただそれは無いものをあると見ている夢だと宣告を与えて、なおじっとその痛みを見つめていますと、最初その痛みが自分の痛みだと思っていたのに、だんだんそれが離れて観られるようになり、痛みは感じているがその痛みはもう自分の痛みではない、完全円満な自分というものがよそにあってその痛みを第三者として観ている、ちょうど自分が「痛み」というラジオを第三者として聴いているような塩梅(あんばい)になって、自分自身が痛まなくなり、自分自身が痛まなくなると、結局その病気は治ってしまうのであります。

 肉体は物質であるから痛みを感じないといえば、肉体には知覚神経とか神経細胞というものがあるから痛みを感ずるのは当然だといわれる人があるかもしれません。しかし知覚細胞も神経細胞も、一個の物質的装置である点においては変わりはないのでありまして、物質そのものには意識がない。それはラジオの受信機のようなものであります。いくらラジオの受信機があっても、心がこれに痛みを吹き込まず、心が痛みの吹奏を聞かなければ痛みというものを感じようはないのであります。

 だから心がそこにないところの一片の切り落とされた片腕は、知覚神経も神経細胞もそっくりそのまま残っていても痛まないのであります。こんなわけで肉体が痛むの、知覚神経が痛むの、神経細胞が痛むのといっても、皆「心」が痛いと迷うから痛いと感ずるのであって、この「迷い」の心を免職させて実相覚と交替させたら、痛みはなくなり、病気はおのずから消滅するのであります。


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