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聖典引用 板

1252復興G:2012/09/07(金) 14:53:40 ID:xKxowNU.
<つづき>
<第6回 WEB誌友会用テキスト>

 『生命の實相』 第1巻

  《實相篇(上)光明の真理 第4章》 より(8)

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 わたしが常にいうことでありますが、誰も自分の心で招(よ)ばない不幸には出くわすことはできないのであります。どんな事件でも、最初は「心的存在」であって、自分の心もまた「心的存在」である。そしてこれらの「心的存在」は「心の法則」すなわち「類は類を招ぶ」という法則と、「類でないものは反発する」という法則とに支配されて、互いに牽引し合ったり反発したりしているのであります。

 それで不幸な事件にあう人々は、誰を恨むこともない。自分の「心」のうちにそんな不幸を引きつける不幸の種を必ず宿しているからであります。だから昔から「泣面(なきつら)に蜂」とか「悪いことは三度ある」とかいいまして、人間の運が傾いて来ると各方面から悪いことばかりが引き続いて起こるようになるのであります。運命が傾くというのは、その人の「心」の中に不幸な事件を吸い寄せる磁石ができているわけであって、こんな磁石を「心」の中から取り出して捨ててしまわないかぎりは、その人の運命が善くなる気づかいはないのであります。

 では、この不幸な事件を吸い寄せる「心の中の磁石」とはなんであるかと申しますと、その根本的なものは、神と一体でない、神と離れた心であります。心の内に神という無限力に生かされているという自信がなく、自分の生命は物質の偶然的集合でつくられていて、外から加わる偶然の力ですぐ破壊してしまうであろうというような誤れる生命観がわれわれの心の奥底の大部分を占領していると、それが磁石となって不幸を引き寄せる、病気を引き寄せる、そのほかさまざまの人生苦を引き寄せる。だからこの「磁石」を取りのけるためには、何よりもまず、自分は大生命の無限力に生かされているという徹底した大信念を心の奥底に築きあげて、自分の生命は決して物質の偶然的集合でつくられたものではなく、常に大生命の無限力で護られているという真理を心の底深く信ずるようにならなければならないのであります。

 われわれを生かさずにおかない、無限の大生命のお力、それは神とも顕われ、仏とも顕われ、名前のつけようがないので、或る教えではこれを「妙」といいます。ともかく宗派によって名前が異なっているにしてもみんな一体である。この霊妙な無限力に生かされていることを信ずる者には力が与えられ、どんな不幸な事件が近づいて来ても、その人を傷つけることができないのであります。

 むかし或る刺客が高僧を暗殺しようとして、毎日つけ狙っていたけれども、どうしてもその高僧と道が行き違いになって刺すことができなかったというような話もあります。自分の心の中に、自分を刺す剣をおいとかないものは、外から刺そうとおもっても刺すことができない。
 或る高僧を斬罪に処そうとしたらその刃がかえってきれぎれに折れてしまったというような話は作り話のようであっても、真実それは起こりうる事実であります。

 ともかく、自分の心のうちに病気や死がなければわれわれは病気に罹ることも死ぬこともできない。自分の心のうちに刃(やいば)がなければ、われわれは刃にかかって死ぬことがない。人を審判(さば)く心のある人は審判かれる。ピストルの弾丸にあたるような人の心には、必ずどこかにピストルの弾丸と同じような、一徹な鋭い性質があってその心の引力はピストルを引き寄せているに相違ないのであります。
 柳生但馬守(やぎゅうたじまのかみ)のような剣道の名人でも全然心の中に剣をもたない人を斬ることはできない。その証拠に但馬守は沢庵禅師(たくあんんぜんじ)にうち込むことができなかったといいます。
 剣でもピストルの弾丸でも外からわれわれにうち込んで来るものだと思ったらそれこそ大まちがいで、われわれの心の内にそれを引き寄せる磁石があって、周囲から剣でもピストルでも災難でも病気でも失業でも引き寄せるのであります。

 ここの道理がおわかりになりますと、どんな災難にあっても病気にかかっても外に対して恨んだり小言をいったりする必要がなくなって、自分の好まない事件が起こってきたならば、自分の心の中にその好まない事件と同じものがあるということをかえりみて、そのよろしくない性質を心の中から取り去るようにすればよいのであります。そうすると自分の周囲、境遇、肉体の健康状態などが自分の改善された心を映して改善されてくるのであります。
<つづく>


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