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聖典引用 板
1062
:
金木犀
:2012/08/03(金) 14:28:54 ID:auusu5IE
日本再建の道を拓くもの(16) 谷口雅春先生 『生長の家』誌昭和57年8月号
「農耕にも殺虫の如き殺生がつきものではないかと申される方もございましょう。しかし『黄金の土』のロデイルは『害虫の真の役目は検閲官のようなもので、不自然に肥培した作物を指摘するのである』と克明な実験と統計をあげてのべております。ロデイルは又こうも申しております。『若しミミズが死ぬような条件(強い化学肥料)があればバクテリアの繁殖は妨げられ不作になるから、益々焦って化肥だ消毒だと……土地を台無しにしてしまうのである』ミミズは自然なる農夫だとさえいわれております。よし此の愛らしいミミズを多少、私共の不明から傷つけることがあるにもせよ、詫びたい真情の片鱗でもございましたら、無辜(むこ)のミミズを大量殺戮など思いもよらぬこと、それ以前に何か他の道を選んだことでございましょう。……思い切りが大切だとつくづく思います。
そうして思い切りは和解・和解・和解・ただ和解からのみすらすらと出てまいりますのでございますね。和解こそ決断の母でございます。拝み切った時、――まったくたくまずに決断ができるものであることを、しみじみ解らせていただきました。母に感謝しきったとき、私は『私は菜食を好みます。なるほど世間の慣習とはすこしばかり異なるかも知れない。しかし、私の使命は法施にあります。法施のためには、その方が良い筈です。とにかく殺生は好みません』とたくまずに申すことが出来ました。そこで道が開けました。私はもう誰はばかることなく自分の希望を率直に人に語ることが出来ました。
洪水のようにエア・メイルが来るようになり、アメリカやスイスの新聞やラジオも私の心からの念願をとりあげてくれました。思い切って意志を表示して以来、先輩も友人も後輩も『小牧さん、小牧さん』と慕うてくれます。農耕でも同じことで、一喜一憂して生涯を過ごすよりも、石の上にも三年、その後、全世界の農民の友となり、全人類の友となり、全生類の好意を受くる道を選ばれたほうが生甲斐があるかと存じます。和解(感謝)こそ、よろこびの鍵であり、よろこびそのものであることを毎日々々痛感致しております。『私』と云う無口な青年が息をふきかえして、毎日々々を楽しくすごさせていただくことになりましたのは偏へに先生のお導きのお蔭でございます。……」
(完)
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