「私たちは間違いなく温室効果ガスを減らすことができるが、それは肉やミルクの消費を減らすことによってではない」と、米カリフォルニア大学デービス校(University of California, Davis)で大気環境を研究するフランク・ミットラーナ(Frank Mitloehner)氏は、米カリフォルニア(California)州で開かれた米国化学会(American Chemical Society)の会議で語った。
ミットラーナ氏は、ウシやブタが温暖化要因であるとの考えは科学的に正しくないと指摘し、国連(UN)が2006年に発表した報告書など複数の報告書が、温暖化に対する家畜の影響を誇張していると批判した。国連の06年の報告書「Livestock's Long Shadow(家畜の長い影)」は、家畜類が生み出す温室効果ガスは世界中で輸送によって排出される量よりも多く、CO2換算で温室効果ガスの18%に上るとしている。