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本のブログ(2013年から新規)

770korou:2025/08/02(土) 15:49:58
村上春樹「街とその不確かな壁」<続きの③>

少年は、「影」だけの存在を知り
一方で「本体」が死亡したのに「影」として少しの期間存在を続けた子易さんを観て
(少年が生きている)この世界では、「本体」と「影」が微妙に関係し合っていることを認識する。
自分の「本体」はこの世界では存在しにくいと悟っている少年は
「影」として「壁に囲まれた街」に入り込むことを熱望し
そのためには「本体」を山中に隠しておくしかないと考える(現実世界での”自分”という存在の「抹消」)
彼はその”隠匿生活”のために万全な計画を練ったはずに違いない。
まあ、そのへんを書き込んでしまうと、小説としての結晶度が無くなってしまうので
”消失”という非現実でごまかすしかないというハルキさんの意図も
分からなくはないが・・・

となれば、第三部が
「本体」が壁の外に出ていくところで終わるので
それを受け止める「影」のほうは
偽現実世界のなかで”現実世界”を夢想中ということで
その夢想中の「影」へ「本体」が合体することになる。

となれば、それは偽現実世界ではなくなり
もう一つのパラレルワールドでの生活が新たに始まるという結論なのだが・・・
で、少女は「影」のまま、主人公は(多分それを理解できない)普通の人間に戻るという悲劇なのだろう。
でも、それは主人公が”心の深層で”望んでいたことでもある。
つまり、「世界の終わり・・」の主人公は、”壁のある街”に残り失恋の感情を残したままということ
「街とその不確かな壁」の主人公は、”壁のある街”から出て、新しい生活を始めるということ。

まあ、こんなところかな。すべてリセットという悲哀がこの小説の根底に流れている。


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