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本のブログ(2013年から新規)

307korou:2016/12/29(木) 17:17:08
スティーヴン・ウィット「誰が音楽をタダにした?」(早川書房)を読了。

ほぼ1カ月近くかけてやっと読了。
面白くないわけではなく、ただ単にタイミングの問題で長期間かかった。
内容は、まさに現代の音楽状況のトップシーンに鋭く切れ込む
実にスリリングなものだった。
最後のほうで、音楽をタダにした一連の関係者たちが
著作権についての新しい見解を政治的に展開していく部分があるが
残念ながら、欧米でさえ、その見方は一般的でなく
むしろ、米国での陪審員の態度のほうが印象に残った。
結論として、やはり音楽をタダにする行為は
まだ完全な市民権を得ておらず
となれば、この本は
何か新しいことを主張した人たちの列伝にはならず
21世紀になって音楽の姿、音楽ビジネスの姿が変わった背景として
こんな人たちの暗躍があったというルポルタージュという意味合いになるのだろう。

もちろん、音楽のメインストリームの話でもあるだけに
ラップ・ミュージックとか、音楽ビジネスの話も興味深く読めたし、知識も増えた。
これで著作権での新しい展開もあれば完璧なのだが
現実はそう動いていない(ただし考え方としては十分共感できる”21世紀思想”だ!)
こういう方面に興味のある人には必読の書だろう。
訳もこなれているので読みやすい。オススメだ。


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