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本のブログ(2013年から新規)
124
:
korou
:2014/07/15(火) 21:38:39
池上彰「おとなの教養」(NHK出版新書)を読了。
教育に関する本を読んだ勢いで、これも読み終えた。
実は、もう1つ最新の世界情勢を解説したあの有名なシリーズの最新刊も読んでいるのだが
このスレに書き忘れているので
この2か月ほどに池上本を3冊読んでいることになる。
結論から言えば「ハズレなし」ということになるだろうか。
とはいえ、この「おとなの教養」は、かなりのお手軽本である。
もともと記者としていろいろな知識を蓄積して著者が
さらに、テーマを大きく絞って、その方面の著作を2,3チョイスして読み解き
その成果を「教養」と題して刊行したという経緯が透けて見える。
ゆえに、取り上げている内容から本質的に要求されるほどには
叙述に深みがなく、何を目指して書かれているのか分からない無目的な本になっている。
「われわれは、どこから来て、どこに行くのか」というのがこの本を貫くテーマらしいが
そんな抽象的なことに興味を持たないと教養は身につかないというのは、いかにも苦しい。
ただし、雑学本としてみれば、悪くない。
さすがに池上さんなので、意味不明な叙述などほとんどない。
本当は雑学本でも良かったのだろうが、日頃のスタンスからして
そういう類の本が出しにくかったというのが、出版企画側の本音なのではないか。
もっとも、池上さんは大真面目に出版意図を書き、その意図で全体をまとめようとしている。
その痛々しさが、他の池上本と大きく違う点であり、やや「ハズレ」感が強い理由となっている。
残念。
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