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丸廉法器研究班(先ずは錫杖伝)

1645:2005/07/12(火) 19:22:59
>>1636 【Syami様】
また長くなりますが、誤解があるといけないと考え、あえて書き込みます。
最後と思ってお許し下さい。Syami様はじめ、本当に良く勉強されており、
年代は判りませんが、驚くと同時に深く感心を致しました。
現在、膝を悪くし、残された時間を経験に基づき「信仰と民族」と題して、
エヌマ・エリシュから一神教、ヴェーダ(Veda)〜古代ヒンドゥー、道教、神
道などの相関をまとめているかなりの爺です。
武術と諸仏の毘廬遮那の所持する法具(武器)について、勉強したいと思いました。
補足となりますが、お遍路自体は宗派に関係ありません。
四角の金剛杖はご指摘の通り真言から発したお遍路さんが使います。
行者の金剛杖は、丸・六角です。段階や富士など場所によっては八角も使います。
考え方はお遍路のものと同じ考え方をします。
檜杖が円形であるのは上求菩提・下化衆生、あるいは自利他利の二利円満を表し
ています。お遍路さんは初めてでも四角の金剛状を持ちますが、
修験では正先達が持つ決まりです。杖は上部を金胎不二の塔婆形に作っています。
順逆峰に際し、入峰五度未満の新客の持つ杖は檜の枝にあまり手を加えない
自然の木で、閼伽(あかargha:水桶)や小木等を担うのに用いたりします。
今ではリュックを背負って、ペットボトルで水を用いる行者が多いようです。
檜は火に通じていて、火は「智火」と解釈します。旧来長さは身長に合わせました。
お山での壇を組むことは無いとします。(現在は防火対策でなかなか出来ません。)
金剛杵の使い方には驚きました。長い物を見た記憶があるように思います。
行者の「不動の智剣」というものがあります、「柴打ち」とも言います。
独鈷杵の片側が一尺三寸ほどの剣になっているものです。
短刀同じような片刃のものもあります。昔の物は本当に切れます。
これなどは、私の想像する以外の使い方があるのでしょうか?
プルパは独鈷杵のことで、結界に関係します。投げ打つに適しています。
武術以外の不思議はあります。
独鈷杵を打つよりは、鳥を落としたり、野ネズミを動けなくしたり、
不殺と言いましょうか。色々な行者が居ることは事実です。
それから、修験道と寺社密教、僧侶山伏と修験山伏は歴史的に色々ありまして、
あまり書けませんが。

山伏問答の中で錫杖の儀は、一法界の総体を顕わす衆生覚道の智杖と説明します。
三種類の形があって、四輪は「四諦」を、十二輪は「十二因縁」を、
六輪は「六波羅蜜」を表し、錫杖の音声により三界六道に苦をうける衆生の迷夢を
驚覚すると考え、行者は菩薩の当体であるとして、六輪の錫杖を持ちます。
御宗では何輪をお使いでしょう、儀については違うのでしょうか?
「法器」の意は本来、「仏法を受け、修行するに耐えうる能力(器)を持つひと」
を言います。転じて、修行を行うに用いる道具ということです。
皆様にはその心を持って、修行に励んでくださることをお願いいたします。
七宝のひとつ「輪宝」を受けた転輪聖王は戦わずして、争いを治めたと
思っていましたが、確かに刃をつけて投げると凄いことになりますね。
「羯磨」も同じ使い方なのでしょうか?

修験道は、呪法もあり、悪者に良く間違われます。Syami様はお詳しいので、
ご存じと思いますが、『リグ・ヴェーダ』の内アタルヴァ・ヴェーダの呪法
(mantora)には薬草、鉱物などの用法についても書かれ、インド医学、
中国医学の進歩に貢献しています。「呪法」の実施法については
カウシカ・スートラに『治病、息災、調伏、反撃、婦女、和合、王位回復の国法、
開運増益、贖罪、バラモンの福利増大』の法と書かれていることで、
「呪文」の内容はほとんど、その厄災や病などが他の土地や他部族に行くことを願う
内容になっていることが分かります。行者も同じ気持ちであります。
呪法は悪い内容ではないということを広く知って頂くと嬉しく思います。
また長くなってしまいました。すみません。
今日で終わり、読むことに徹することにします。


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