したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |
レス数が1スレッドの最大レス数(1000件)を超えています。残念ながら投稿することができません。

スタッカート!

837名無しのAA書きさん:2019/09/27(金) 19:42:53
ゴージャスアイリン

ジョジョで有名な荒木飛呂彦の初期の短編集。
全体的に絵のタッチが古く、今と比べてみると精緻じゃないが、シナリオ構成、世界観共に、この時点で素晴らしいところにある。


出色はデビュー作「武装ポーカー」

床屋にいて、髭剃りをしている時に襲われる。
なるほど、隙の生まれるシチュエーションだよな。でも、すごく意外なところの、盲点をつくよな。
風呂場とかそういうのは浮かぶけど、なかなか床屋は。

その出だしから始まって、ストーリーテリングが冴えわたる。

読み切りの良さとして、Aというキャラ、Bというキャラ、どちらとも
これぞメイン主人公のような偏りのない描写をそれぞれしていて、
このポーカーバトルにどちらが勝つのか、どちらのキャラに作者の思い入れがあるのか、
上手いこと読者に悟らせない。

作中のキャラはポーカーのカードの勝敗に神経を使うのだけど、
自分という読者もまたどちらのキャラが勝つのか、賭けをするような心理になってページを読み進める。

ここらへんの誘導と言うか、リーディングの導き方が上手い。
そして、あのオチが待っている。


あと表題作「ゴージャスアイリン」にはチャーミングな女性が描かれている。

ジョジョ6部の刑務所を舞台とした女主人公物は、お世辞にも女性を描くのに成功しているとは言い難い。よね?
エルメス兄貴―とか言っちゃったりして。

そこはむしろデビュー近くの若い時の彼の方が、ちゃんと可愛くフレッシュな女の子を表現できている。




掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板