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日蓮考察

57みれい:2006/01/17(火) 16:48:46
母の仏壇に、父から「北川前肇(立正大学教授)著 書簡からみた日蓮(NHK出版)」
が供えられていました。バリ学会員婦人部おかんは学会以外の本だから読まないだろうけど(むしろ邪宗の本として即行ゴミ箱行きでしょう)、生前に読んでほしい本でした。
供えた後、私が読ませていただきました。

さて、タイトルどおり、「書簡からみた日蓮」ですが、
日蓮さんからいろんな方へ送ったお便りから日蓮さんの人物像が浮かび上がる、という趣旨の本です。

その本の後半部分、寺泊の日蓮さんから富木さんへのお便りが寺泊御書で、後に「開目抄」や「観心本尊抄」の伏線ともなる重要な教義が散りばめられている、とのこと。

1、まず富木さんと日蓮さんとの関係。かなりの信頼関係であった(という表現が適切かわかりませんが)ことが伺える。
富木さんは数々の法難に遭っている日蓮さんの苦悩を良く知っている。
日蓮さんも富木さんには愚痴(というか嘆き)をこぼせる、という間柄であったこと。

2、起きている法難にあたって。日蓮さんは法華経の法師品、安楽行品、また涅槃経の憍陳如品より引用されている。
(・法華経からは釈迦入滅後において、怨嫉を抱く人がいるということ、涅槃経からは釈尊に対して怨(あだ)をなす人がいる、ということ。
・末法において、法華経を広める自己が、法難を受け、釈尊に背く諸宗の人々が迫害をなす、という日蓮の指摘)

3、諸宗が間違っているという点。
 (日蓮さんの経の位置づけについて)

4、日蓮さんの法華経の広め方に間違いがあり、その為に法難に遭ってしまうという批判をされている点。
・日蓮は教えを受ける相手の能力(機根)を知らないで、強引な教義を立てているから、法難に値う(←原文の漢字のまま)。
・法華経の勧持品に基づく法華経の実践は、位の高い菩薩にあてはまる行為であるから、日蓮のように位の低い修行者は安楽行品の実践によるべきで、これに背いている。
・日蓮の主張は、ただ経典の優劣を論じたり、教義の表面にかかわるだけの問題(教相)を論じて、自己の内面で捕らえる、宗教的な喜び(観心)については、少しも触れていない。

○これらの事を日蓮さん自身が富木さんへのお手紙に添えたという点で、日蓮が自己批判を富木さんへ開示できたということではないか。

○これらの批判に回答を示しつつ、日蓮の生き方は、勧持品の20行の偈文を持って法華経を広め、それによる守護を受けているとしている。

以上、かなり簡略したので、ズレがあったらすみません。

寺泊御書
http://nakanihon.net/nb/gosyo//teradomarigosyo.htm

法華経勧持品
http://nakanihon.net/nb/hokekyou/wm13.htm

法師品
http://nakanihon.net/nb/hokekyou/wm10.htm

安楽行品
http://nakanihon.net/nb/hokekyou/wm14.htm


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