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負ケ戌共 −マケイヌドモ−

36ムツ:2013/01/05(土) 17:48:41 HOST:softbank220024115211.bbtec.net

 負ケ戌共 −マケイヌドモ− 【三十三】


 東は鋼獅郎の部屋の隣にある、鋼獅郎の祖父、幸代−源流(ゆきしろ−げんりゅう)の部屋に訪れていた。否、退散していた。
 部屋には源流一人しか居ないことにホッと息をつく。
 「まぁ〜た、今日も派手にヤったみたいじゃなぁ〜…」
 東が部屋に入るなり、源流はまずそのことに話を当てた。
 きっと、先程の鋼獅郎を投げ飛ばした件だろう。
 「………ゴメンナサイ……………」
 聞こえるか聞こえないかの微妙な声の謝罪に源流は「何を言うかぁ〜…」と笑い返す。
 「あぁ見えて鋼獅郎は童に飛ばされるの、好いとるやもしれんぞ?」
 そう言う源流を「えっ?」と言いたげな顔で東は見つめる。
 「アイツは心と顔だけは広いんじゃぁ…良い様に思っとらんでも、嫌じゃとは思っとらん…!」
 腕組をして笑う源流の前に東は腰を下ろす。半開きの目で畳の床を見ていると、額をまた「コツンッ」とつつかれた。
 顔を上げるとそこには歯を剥き出しにして、笑っている源流の顔が見える。
 「人なんぞ気に入らんかったら投げ飛ばしてしまって良いんじゃよ…。無理に重ねる我慢こそ、吹き出たら厄介なもんじゃ…」
 源流はそう言いながら、東の額をつついた手を頭の上にのっけ撫で回す。
 頬を少し赤らめると、東は少しほくそ笑んでコクンと頷いた。


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