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天界の王子-Heavens of Prince-
1
:
竜野 翔太
◆026KW/ll/c
:2012/12/15(土) 23:07:05 HOST:p8152-ipbfp4204osakakita.osaka.ocn.ne.jp
この名に変えてから間もないですから、初めまして。またはこんにちわ。
竜野 翔太です。
これは『剣-TURUGI-』のリメイク版です。
それに際してタイトルも変えました。前作の面影の欠片も残ってませんが。
前作のストーリー知ってる人は、タイトルを見て『ああ、アイツのことだな』と分かって下さると思います。
これは前作でも三〇〇レスいってストーリーも大方固まっていたのですが、前回とは大幅に修正がかかってます。キャラの出番の増減や、出る順番、主要キャラは変えてませんが一部キャラの名前変更etc...
改変した点も含めて、楽しんでもらえればなと思います。
37
:
たっくん
:2013/03/01(金) 11:19:48 HOST:zaq31fa4c87.zaq.ne.jp
>>1
つまらんスレ立てるなよ
失敗ズラ
38
:
ナコード
:2013/03/01(金) 20:16:27 HOST:i118-17-185-78.s41.a018.ap.plala.or.jp
≫37
貴方は人の作品にケチをつけられるような方ですか?
人其々に頑張っているのに、それを侮辱するような行為は犯罪ですよ?
39
:
竜野 翔太
◆026KW/ll/c
:2013/03/02(土) 12:41:41 HOST:p4092-ipbfp3303osakakita.osaka.ocn.ne.jp
刀を何度か交わせ、カテリーナは魁斗と距離を取る。
距離を取っても魁斗には優れた脚力がある。数メートル離れられても、そんなもの一瞬ともいえる時間で縮められるのだ。それを何度も繰り返しながら、魁斗は思う。
――相手は一体何を考えているのか、と。
距離を取るのも二、三回程度で意味が無いと気付くだろう。回数を数えるのももどかしくなるくらい繰り返しているので、相手もいい加減気付くはずだ。なのに何故相手は距離を取り続けるのか、魁斗には相手の意図が読めなかった。
一方のカテリーナは笑みを浮かべたまま、立っている。まるで、自分から踏み込む気はないというように。
魁斗はもう一度強く踏み込み、カテリーナの懐へと飛び込む。刀の届く範囲まで近づき、魁斗は刀を横薙ぎに振るう。しかし、この攻撃もカテリーナの刀に防がれる。
魁斗は顔をしかめて、
「どういうつもりだ」
「何が?」
とぼけるような口調で言うカテリーナに、魁斗はふざけんな、と睨みつけながら言い放つ。
尚もカテリーナの表情には笑みが浮かんでいた。
ぎりぎり、と鈍く刀同士が軋む音が鳴る。
「さっきから攻撃しようとしねぇじゃねぇか! お前、戦う気があんのか」
「あるよ。だから『剣(つるぎ)』を持ってるし、君の前に立ってるし、何より考えて戦ってる。何も考えずに突っ込んだり攻撃だけするのは、戦いじゃないよ?」
その言葉に、魁斗の力が僅かに緩んだ。
その隙を見逃さず、カテリーナは魁斗の刀を払う。後方によろめく、魁斗へと攻撃を放つため、カテリーナは二つの切っ先を備えた刀を空へと向けた。
すると青かった空が、急に分厚い雲に覆われ、灰色へと変色していった。
「なっ……!?」
天候が変わるという超常現象、それを目の当たりに魁斗は驚愕していた。
一方で、鉄筋の上を移り変わりながらザンザと戦っていたレナも、空を見上げこの変化に驚いていた。
レナははっとした表情で、下にいるカテリーナへと視線を向けると、
「それは『雷叫(らいきょう)』!? どうしてその『剣(つるぎ)』を貴女が?」
「……さっすが天子の養育係。博識だねぇ」
カテリーナもレナ以上に、『剣(つるぎ)』には詳しい。
中には自分で使わず保管してあるものもあり、『死を司る人形(デスパペット)』メンバーの三分の一くらいの人間は、彼女から『剣(つるぎ)』をもらっている。そういうことから、カテリーナは『剣の才女(つるぎのさいじょ)』とまで呼ばれている。ちなみにザンザも彼女からもらった『剣(つるぎ)』を使用している。
肩で刀を担ぐようにしたザンザが呆れたように空を見上げ、
「オイオイ、ガキ相手に本気になったのか」
「まっさか。そんなワケないじゃん。ただ――」
暗い雲から雷が落ち、それがカテリーナの刀に直撃する。
しかし雷は刀を破壊することも、カテリーナを傷つけることもなく、彼女の持つ刀に留まり続けている。強力な電撃を纏った刀は、眩い光と激しい音を発している。
カテリーナが攻撃する態勢に入りながら、
「ちょっと天子くんに、いたーい目に遭ってもらうだけだよ」
カテリーナが刀を振りかぶる。
しかし、魁斗の位置まではカテリーナの斬撃は届かない。魁斗は何をしようとしているんだ、という表情でカテリーナを見つめていると、鉄筋の上のレナが叫ぶ。
「カイト様、避けてください!! 『雷叫(らいきょう)』は、刀に電撃を帯びさせて放つ刀ですッ!!」
「……ッ!?」
レナの声が届くが、僅かに対応が遅れた魁斗には逃げ切れない。たとえ、脚力がいかに高くてもだ。
「遅いよ、天子くん」
カテリーナが雷の斬撃を飛ばす。
魁斗が刀を交差させて斬撃を防ごうと試みるが、それも失敗に終わる。
雷の斬撃はまっすぐ魁斗に向かって飛んでいき、大きな爆煙と爆音を鳴らした。
40
:
竜野 翔太
◆026KW/ll/c
:2013/03/08(金) 22:09:35 HOST:p4092-ipbfp3303osakakita.osaka.ocn.ne.jp
爆煙に包まれる場所を見ながら、カテリーナは退屈そうに嘆息した。
自分の相棒――ザンザをまぐれであるとはいえ退かせたものだから、彼女自身も切原魁斗という人物に興味を持っていたのだ。
だが結果はこれだ。
何のことはない、ただの普通の少年だった。『剣(つるぎ)』の能力を理解せず、油断したが故に攻撃をくらい、十五年という短い命を散らすこととなってしまった。こんなつまらない少年に興味を持っていたのかと思うと、自分で自分が恥ずかしくなってくる。
彼女は背を向けながらふと思った。
――少年の『剣(つるぎ)』の能力は何だったのだろう、と。
自分が知らないのだから大して珍しいものではないのかもしれない。ザンザも形状は詳しく憶えていなかったし、自分もこの目で見て、見覚えがなかったとすると、そんなにレアなものではなかったのかもしれない。
まあ今死んだのだから、それも気にする必要は無いか。そう思いながら、カテリーナが『剣(つるぎ)』を元のアクセサリーに戻そうとしたところで、
「カテリーナッ! 奴はまだ終わってねェぞ!」
ザンザの叫び声で、ばっと後ろを振り返った。
晴れつつある爆煙の中に、少年の影が視界に飛び込んでくる。二本の刀を持った、黒髪の少年だ。彼の刀には、先ほどまでなかった、眩いほどの光が纏っている。
カテリーナは、驚愕を露にしながら大きく目を見開いている。
「……うっそ……。『雷叫(らいきょう)』の一撃をくらって、平気だなんて……」
魁斗は煙の中で、獰猛に笑ってみせる。
身体は決して無事ではない。口の端から血を流しているし、あちこちに火傷がある。とても無事とはいえない状況だが、彼はカテリーナの攻撃を防いでみせた。
レナは魁斗の無事を確認すると、目尻に涙を浮かべてしまう。
「……カイト様……」
「……続けようぜ、カテリーナ・アルサント」
カテリーナは笑う。
愉しそうに、口の端を吊り上げて笑みを浮かべてみせた。
「いいじゃん、いいじゃん、そうこなくっちゃ! そうじゃないと、全然面白くもないもんね!」
レナは隙を見せるザンザに斬りかかる。
それに咄嗟に気付いたザンザが身体を反らして、なんとか攻撃をかわした。体勢を立て直し、レナを睨みつけながら、
「随分と卑怯なマネをするじゃねェか。俺はお前が戦う状態まで待とうと思ってたのによォ」
レナは刀を前に構えながら、
「随分と余裕のあることをするんですね。その驕りが、敗因にならないように気をつけてください」
切っ先をザンザに向ける。
ザンザは引き裂かれた笑みを浮かべて、刀を振りかぶる。
「デカイ口叩くじゃねェか、養育係! その言葉、あとで後悔させてやるよ!」
言いながら、ザンザは突っ込んでいく。
それにレナも応じ、ザンザに向かって突っ込んでいく。
二人の刀が、大きな音を立てながらぶつかり合う。
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