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恋も喧嘩も素手で勝負!!

1ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/06(金) 20:02:20 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
 はじめまして。ネコ・ヌコタンです。ネコって呼んでください。
 この小説、皆さんお分かりだと思いますが恋愛とアクション込みのお話です。
 アドバイスやコメントは大歓迎です。しかし荒らしはナシで…。
 ということで、第1話行ってみようと思います!!

86ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/14(土) 18:42:38 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
 「さて、これからどうするか…。『瞬足』なんていう二つ名を持ってるってことは、これは本命の『足自慢』だな…」
 勝玲はそんなに足には自信がない。中学の時に測った100m走のタイムは13秒ほどだったが、今は全く走ってもいなければ、特に運動もしていない。 
 (絶対落ちてる…!!)
 確信したくなかったが、確信してしまった。毎日喧嘩に明け暮れている暴力生徒が今からどんな方法で足を速くすればいいのだ。
 「雫沢ならなんか思いつくかな…」
 咄嗟にそう呟いてしまった勝玲。そして、そう呟いたあとに急激に顔と体が熱くなってきた。
 「やっぱりダメ……」
 そして顔を両手で覆い、女のように嘆き出した。
 「大体なんで俺があんな奴に告られないといけないんだよ…!意味わかんねぇ…!つかなんで名前を剥がされた俺が四天王なんツー意味不明な奴にマークされねぇといけねぇんだよ!!」
 ソファー全体に寝っ転がりうつ伏せになる。

87ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/14(土) 18:53:54 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
 『電話だぜ!電話だぜ!…』
 突然勝玲の携帯の着信音が鳴った。勝玲は少し飛び上がると、ケータイに手を伸ばす。電話を開き着信者を見ると「非通知」という文字が横に流れていた。
 「…ハイ、東谷です…」
 疑惑を胸に勝玲は携帯に耳を当てる。
 『人の話を遮って勝手に電話を切るな。私は電池切れかなんかかと思ったぞ」
 相手はどうやら霙みたいだ。
 「お前もお前で、なんで俺の番号知ってんだ…」
 勝玲は頭が痛いのをこらえて問う。
 『俊介に聞いた。『第2回目告白?』なんて聞かれたから、明日一発ぶん殴るって言っといた」
 聴く人も言われることもまるで同じの二人は一体何で繋がっているんだろうか?

88ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/14(土) 19:15:16 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
 「っで、なんか用か?」
 目をつむりながら聞くと思いがけない言葉が帰ってきた。
 
 『四天王とかいう意味不組織に悩んでんなら、スポーツジム来い』

 勝玲はバッと起き上がり真剣に霙の話に耳を傾ける。
 「おま…なんでそれを…」
 『俊介に言われたんだ。勝玲が四天王に怖がって私に電話かけてきただろうって、さっき電話した時に…』
 「あのクソ殺す…」
 勝玲は怒りを込めながら超低音で言い張った。
 『四天王のことも聞いたし、二つ名のことも聞いた。っで、今思いついたんだ。たった一つの必勝法を…!!』
 勝玲はこの言葉を聞いて考える。乗るか、乗らないか…。しかし、何秒もかけて考えるほど余裕は無い。
 「どこのスポーツジムだ」

                       Ⅳ 四天王降臨。No.4は瞬足だ。【前編】 end

89ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/14(土) 20:11:36 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
 第5話 瞬足、蓮とのケジメ。勝玲と霙の二つ名決定。
  
 「今日で3日やな〜。ホンマ潰しに行くん?剥がされた言うたかて東谷君は元一匹狼やで〜。そう簡単に行くとは思わへんけどな〜」
 泉河第1男子高校の屋上で座っている黒髪の少年は蓮に言う。
 「当然だろ。弱肉強食のこの世の中で弱い奴が生き残るなんて事を俺は許さねぇ。だから、潰す…!」
 蓮はそう言うと屋上から出て行った。
 「…あかんでぇレン君。ボクらは強者やとでも思っとるんか…」
 少年は不気味に笑う。
 「ボクらは、地面に落ちてもろた、ただの弱者や…」
 少年は青い空を見ながら目を細める。

90ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/14(土) 20:23:34 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
 そして、場所は変わり1年3組の教室。そこには、東谷 勝玲(あずまや しぐれ)、雫沢 霙(しずくさわ みぞれ)の二人が居た。
 「っで、大丈夫なのか?」
 壁に凭れる霙は腕組をしながら勝玲に聞く。
 「あぁ、多分…」
 そう言う勝玲だったが足が少し震えていた。
 「やっぱ少し無理があったんじゃ…」
 「問題ねぇ…!!」
 怒鳴りながら勝玲は霙を見る。

91ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/14(土) 20:49:52 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
 しかし、ガタガタと勝玲の足は震えていた。

 「……そんな震えてんのに問題無いか…」

 そして教室の外から速見 蓮(はやみ れん)は勝玲に言った。
 『ドォォン!!!!』
 物凄い音を立てて教室のドアが前に倒れる。
 「どうも〜。地獄の列車を開けに参りました〜」
 ニタァと笑う蓮の顔は不気味さを一層強める。

92ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/14(土) 20:59:15 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
 「さて、最初に戦うのはどっちなんだ?」
 ズボンのポケットに手を突っ込んで蓮は聞く。
 「女と戦いたいとは思わないだろうけど、まずは私から行かせてもらう!!」
 霙は笑いながら勝玲の前に出る。
 「ふざけんな!俺が先にやる!!」
 勝玲は霙の方を掴む。
 「その足でか?逆に迷惑だ。お前はそこで足の震えを止めろ!」
 顔を半分勝玲に向けながら霙は真剣に叫ぶ。
 「…………」
 勝玲は言葉をなくし後ろに下がる。

93ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/14(土) 21:29:10 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
 「なっさけねぇ!!女なんかに押されやがって!!元一匹狼だとは思えねぇな!!?」
 蓮は大きく口を開け、笑う。
 「悪いがそろそろ、その口閉じろ」
 霙は着ていたトレーナーを投げ捨て、袖なしの服になると両手を拳に変えた。

94ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/14(土) 21:42:44 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
 「行くぜ…!」
 そう言い蓮は霙に向かって走っていった。
 (確かに早い…だが、目で追えないほどじゃない!)
 霙は拳を向かってくる蓮の額になげる。
 「ニタァァァ…!」
 あと、1秒もすれば霙の拳が蓮の額に当たるという時、蓮は顔に不気味な笑みを浮かべた。
 驚いた霙は少しだけ拳の力を抜いたがすぐに力を入れ直した。だが、それよりも早く蓮は霙の前から消えた。いや、霙の前から一瞬にして霙の横に動いたのだ。
 「ハヤッ…!!?」
 そう言った時にはもう、霙の横腹は蓮に一殴りされていた。

95ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/14(土) 22:37:25 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
 「ッ―――…なめんなっ!!」
 痛みをこらえながらも霙は蓮に一蹴り入れる。しかし蹴る前に蓮は後ろに数秒で下がった。
 「やっぱ、はえーや…伊達に瞬足っていう二つ名拵えてないって今分かった…」
 横腹を抑えながら霙は蓮に言う。
 「そりゃ、どうも。だが、お前のケリはかすってもないな」
 ニヤッと不敵に笑いながら蓮は言った。すると、霙も薄く笑った。
 「カスってもいない…?それは面白い冗談だな」
 これもまた不敵に笑いながら霙は言い張った。
 「なに…?」
 「服の横を見ろ…。それでもカスってもいないというなら、お前は大馬鹿者だ」
 蓮は言われた通り服の横腹部分を見る。 少しだけ破れていた。

96ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/14(土) 22:47:20 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
 「なっ…!!?」
 「足の早さに自信はないが、足の蹴る力には十分自信があるんだ!私!」
 驚く蓮を他所に霙は笑いながら自己自慢を並べる。
 「…女が舐め腐れやがって……」
 ギロッとした目つきで蓮は霙を見直す。
 「なんだ、お前でもそんな目できるじゃん。よかった、ガッカリしなくてすみそうで」
 目はきついが、笑みを浮かべている顔で霙も蓮を見直した。

97ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/14(土) 23:01:15 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
――先ほどからどれぐらい経っただろうか?蓮と霙の喧嘩は場所が変わり校庭でしていた。しかし、霙の方が押されていた。
 『ボゴン!!!』
 低い音がしたかと思うと霙は蓮に蹴り飛ばされた。
 「ガハッ!!」
 生々しい声を吐く霙。
 「ッハ…ッ――…カハ…」
 霙は口に手を当てる。
 「おいおい、さっきまでの異性はどこいったんだよ!」
 蓮は悪人が言うような言葉を言って霙に蹴りを入れようとした。だが、その前に蓮の腹に霙の蹴りが飛んだ。
 「なめんな!!」
 そう言いながら今度は蓮が蹴り飛ばされた。

98ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/14(土) 23:09:39 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
 (これで一発食らわせれば、私の…)
 ドンと物凄い音を立て霙は足を地面に叩きつける。
 「勝ちだ…!」
 ギュンという音を立てて霙は拳を蓮の顔面に向ける。
 「…甘いんだよ……」
 蓮は自分に向けられた拳をいとも簡単に避ける。そして、今度は蓮が拳を構え霙に向ける。
 (ヤバ……)
 霙はそう思い、それ以後の行動にまで精神がついて行かなかった。

99ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/14(土) 23:10:53 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
 

 『ボゴォン!!!!!!!』

100ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/14(土) 23:19:05 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
 もの凄い音が学校中に響き渡る。
 霙は目を閉じていたが、音が自分の目の前で響いたことは分かっていた。
 霙はうっすらと目を開け目の前を見る。
 そして、目の前の光景を見た瞬間広角をニッとあげた。
 「おっそくなーい?勝玲」
 目の前にあった光景。それは、蓮が霙に向けた拳を勝玲が片手で掴んでいるところだった。
 「悪い。足が言うこと聞かなくてよ」
 勝玲も不敵に笑いながら言い訳のような言葉を発する。

101ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/15(日) 08:05:35 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
 『ズズズズズズズッ…!!!』
 二人は足を地面にこすりつけながら後ろに下がる。
 「雫沢!怪我は!!?」
 目だけを後ろにやり、勝玲は霙に聞く。
 「問題無し!それよりもお前の手が一番心配だ」
 霙は汗を拭いながら言う。
 「ッハ!今の今まで足が震え上がってた奴が何カッコつけてんだ!!」
 蓮は笑いながら叫ぶ。
 「別に震えてたわけじゃねぇよ」
 やっくりと蓮に近づきながら勝玲は呟く。
 「残しときゃないけないだろ?最強の切り札って奴!」
 そう言った瞬間勝玲はそこから蓮のところまで走っていった。

102ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/15(日) 08:46:37 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
 (そんなんで、俺に勝てるとでも思ってんのか!雑魚が!)
 蓮も勝玲の方に走っていく。
 二人は同時に拳を構え、相手の顔面に向ける。どちらかと言うと蓮の方が早かった。
 (喰らいやがれ…ざ…)
 蓮はそう思っていたが途中で思いを止めた。勝玲は一瞬だが笑ったからだ。
 蓮は拳の力を弱めかけたがすぐに力を強め、拳の速さも加える。
 「甘いのはお前の方だよ…」
 勝玲はそう言った瞬間、蓮の前から姿を消した。いや、正確には先ほどの蓮のように、他の場所に体を移動させた。他の場所というと、蓮同様、相手の体の横に。
 「っな…!!」
 蓮は驚きの言葉を発した瞬間、勝玲のドギツイ一撃を喰らった。

103ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/15(日) 08:59:39 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
 『ドゴンッ!!!』
 勝玲は蓮の横腹に一発キツい拳を食らわせた。
 「ガハ…!!」
 蓮は横腹を掴みながらヨロヨロと後ろに下がる。
 「てめぇ…なん……で…」
 「お前、何か勘違いしてるだろ?俺が足震えてたのは…」
 蓮はその後の言葉に唖然とする。
 「¨筋肉痛¨だからだ」
 シーンとした空気の中で唯一勝玲の声が響いた。
 「筋肉痛…?」
 蓮は苦笑しながらつぶやいた。

104ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/15(日) 09:26:47 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
 「あぁ、それは私が説明しよう!」
 霙は自分から名乗り出るかのように言った。
 「いや、そいつね。3日前に私が提案したお前に勝つ方法をガチやったんだよ。っで、筋肉痛」
 蓮は唖然とした目になりながら勝玲と霙を見比べる。
 「んで、それは何かというと。ルームランナーの超最高速を5時間ぶっ続けで走ること」
 これこそ一番唖然とした。
 「雫沢!お前そんな気楽いに言うけどマジキツいんだぞ!超高速ってただでさえ足いためんのに5時間もやらされた俺の身にもなりやがれ!!」
 怒りながら勝玲は叫ぶ。
 「悪い、悪い。今度飯おごっから」
 手を合わせながら霙は謝る。
 「あ、言っとくけど。今の勝玲の100m走の速さを計算すると…」
 霙は首を傾けニコッと微笑む。
 「9秒から10秒の間」
 蓮の頬に冷や汗が伝った。
 「だからダメなんだよ。才能を持ったまま向上させ奴ってのわよ」
 勝玲は目をキツくしながらもう一度拳を構えた。

105ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/15(日) 10:12:39 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
――蓮が目を開けると綺麗な夜空が見えた。
 (…どこだ、ここ?…)
 そう思いながら横を見る。すると、自分の横に勝玲が寝っ転がっていることに気付いた。
 「ッ――…!!!」
 驚いて起き上がろうとした蓮の横腹に激痛が走った。すると、何か横腹に巻かれている事に気付いた。
 「…包帯……?」
 確かに包帯が巻かれていた。腕や顔にも包帯や絆創膏等がまかれていた。
 「気が付いたか?」
 驚きの顔をしている蓮に霙の声がかかった。どうやら霙は蓮の横でずっと座っていたらしい。
 「雫沢…。お前…」
 蓮は霙の顔を見るなり小さく呟いた。
 「安心しろ…。取って食おう等と考えていない」
 霙は蓮に目をくれずに言う。

106ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/15(日) 10:43:24 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
 「まさか、お前が治療したのか?」
 手を冷たい地面につけながら蓮は聞く。
 「…出来る限りのことはした。まだ痛みがあるなら病院行け」
 ぼんやりと言う霙。その顔はいつもの霙ではなかった。冷静で強さを表すような顔。
 「…俺、負けたのか……」
 蓮は悔しそうな顔になる。
 「あぁ…。確かにお前の名前は、剥がした。瞬足の名は終わった…」
 霙は軽く拳を作る。
 「…名前剥がしは、どんな方法を使っても剥がすんだな」
 蓮は薄く笑いながら霙に言った。
 「その話なんだが…」
 霙は何かを思い出したような顔になる。

107ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/15(日) 11:08:50 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
 「――ハァァ!!お前と東谷がコンビ組むぅ!!!?」
 蓮は霙に向かって問うかのように叫んだ。
 「あぁ。こいつは二つ名剥がされて、使えない頭で考えてたから、四天王全滅させるために協力しようってことにした」
 キョトーンとした顔で霙は普通に答える。
 「意味わかんねー…。つか、四天王全滅?!ホント意味わかんねー。お前ら一体何考えてんだよ!!?」
 蓮は呆れながら聞く。
 「考えたのは、私じゃなくて勝玲だよ。お前に勝つ必勝法を実践してる時あいつ言ったんだよ…
 『どうせなら、四天王全員ぶっ潰して最強の名前剥ぎ取ってやろうぜ!!!!』
 ってさ…。まったく、馬鹿だよこのアホは…」
 霙は小さく笑いながら勝玲の顔を見る。

108ピーチ:2012/07/15(日) 11:17:04 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
ネコ>>

おっ!100レスおめ!

…四天王をぶっ潰す?

なーんか、とんでもないことを突拍子に言うんだね、勝玲君…

109ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/15(日) 11:39:00 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
 「…じゃあ、二つ名はどうすんだよ?」
 乗り気ではなかったが聞いてみた。
 「勝玲が¨阿吽の呼吸¨で良くないかと言われたから決定した」
 これもまたキョトンとした顔で霙は答える。
 「ネーミングはイイんだかって感じだな…」
 グッスリ寝ている勝玲を見て蓮は思う。
 「……だが、四天王を本気で潰すってんなら生半可な気持ちでやんじゃねぇぞ!」
 蓮はキリッとした目で霙に忠告をする。
 「それは私に言わないで勝玲に言え…。私はただこいつに上手く四天王を全滅させるだけだ」
 シラッとした顔で霙は言った。
 「お前、一体何考えてんだ…」
 蓮が聞くと霙は立ち上がり 「ただ、強者を殴り倒そうとしているだけだ…」 と言い残し屋上から出て行った。

                     Ⅴ 瞬足、蓮とのケジメ。勝玲と霙の二つ名決定。  end

110ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/15(日) 11:45:27 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
 ピーチへ

 こっちも時々何言ってんだろこの子って考えるときあるんだよね…(ヤバ…

 でも、人の名言考えるのは大好きだからいろいろ楽しみ〜

 それに、これからはほとんど四天王とのガチ戦になると思うからそっち見も楽しみ(笑

111ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/15(日) 12:32:44 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
 第6話 明るき闇。四天王No.3は関西人。

 「四天王No.3速見 蓮(はやみ れん)ガ東谷 勝玲(あずまや しぐれ)及ビ雫沢 霙(しずくさわ みぞれ)ノ二名ニ敗レマシタ」
 一人の少年が3人の男を前に今の報告をする。
 しかし、この報告を聞いて男達は皆眉間にしわを寄せている。
 「どないしはります?レン君の処分は1番がするとして東谷君達はどないしはるんですか?案外と手ごわいと思いますけど?」
 関西弁の少年は白髪の男に話しかける。
 「……No.3早乙女 輝(さおとめ あきら)お前はこの二人の戦滅を命じられたら、どんな結果を出す…」
 白髪の男は関西弁の少年に聞く。
 「1番が願う最もな結果…って、いうたら僕にこの件くれるん?」
 少年はニコッと笑い、男に聞いた。
 「…No.3早乙女 輝お前にこの戦滅を言い渡す」
 男は少し考えたあとこの命令を言い渡した。

112ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/15(日) 13:00:03 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
 「ファァァー…」
 朝7:10。泉河第1男子高校1年生の東谷 勝玲(あずまや しぐれ)は大きなアクビをしながら学校に向かっていた。
 『メ〜〜ルだよ!メ〜〜ルだよ!…』
 するとズボンのポケットに入った携帯が鳴る。
 「なんだぁー…」
 スライド式の携帯を開き送られてきたメールを開く。
 『起きてるかー?』と言う題で雫沢 霙(しずくさわ みぞれ)からのものだった。
 「なんだよ、みぞ…雫沢からかよ…」
 途中で言葉を抑えながら勝玲は文章を読んだ。
 『こんな時間に悪いな。今学校に蓮(れん)と一緒にいるんだけど、蓮がお前とリレーしたいってほざいてるから早く来てくれないか?』
 よく分からない絵文字込で今のメールが届いたが、その前に一つ勝玲は疑問を浮かべた。
 (なんでこいつ俺のメアド知ってんの?)
 変な思いを募らせて勝玲は学校に向かった。

113ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/15(日) 13:45:53 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
 「ヨシっと…こんなもんでいいだろ」
 泉河第1男子高校の3階にある理科室の机に腰掛けながら雫沢 霙は白い携帯を閉じた。
 「…雫沢。貴様一体何をしにこの学校に来んだ…」
 霙にあの白髪男が話しかける。
 「…お前との時間をリセットしに来た…、とでも言えば納得するか?将貴(まさき)」
 霙は今までにしたこともないような悲しい顔になり白髪の男を見る。
 「四天王を本当に潰せるとでも思っているのか?お前だって気付いているだろう速見に勝ったふぜいで俺には行き着かないことぐらい」
 男は悠々とした顔で霙に言う。
 「私ならお前に行き着かなくても、勝玲なら行き着ける、いや超える。たとえお前が何人の強者をかき集めいようと必ず潰す。何年かかろうと、絶対2年前のあの時に戻ってみせる!」
 霙はムキになりながら叫ぶ。
 男は「好きにしろ…」とだけ言い残してその場を去っていった。

114ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/15(日) 14:47:57 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
――「おい、どういうことだよ!蓮まだ来ねぇじゃねぇか!」
 勝玲は学校に着き、霙を教室で見つけるなり怒鳴り散らした。
 「あ〜…、悪いその話無かったってことで」
 霙は顔一つ揺るがせないで謝った。まるで、他のことを考えているかのように。
 「お前な〜…!!」
 「って、その前に蓮がまだ来てない?なんでだ?」
 やっと我に返ったような顔になって霙は聞いた。
 「知らねーよ、あいつ2年だから2階中探したけど今日まだ来ないみたいなんだよ」
 腰に手を当てながら勝玲は説明する。
 (蓮…将貴に潰されてんじゃ…)
 霙は不安を募らせる。

115ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/15(日) 15:02:36 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
 「どうしたんだよ、みぞ…雫沢」
 勝玲は途中の言葉を遮って霙の名前を呼ぶ。
 「別に…。ツーか、そろそろ、名前で呼べよ。みぞ、まで言って苗字で呼ばれちゃ変な感じがする」
 霙は最もな訴えをする。
 「べ、別に、おかしくねぇだろ!」
 勝玲はムキになって叫ぶ。
 「…まぁあいつと同じ呼び方じゃないだけいいけど……」
 霙はまた悲しそうな顔になりながらそう呟いた。

116ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/15(日) 15:29:16 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
――結局今日一日、蓮は現れなかった。霙自信心に疑問を抱いて一日を過ごしていた。
 勝玲、宮瀬 卓麻(みやせ たくま)、津田 俊介(つだ しゅんすけ)、与島 葉桐(よじま はぎり)の毎日コンビで帰り道を歩いていた。
 「にしても親ってやっぱりうるさいよな。人が寝てるってのに叩き起こして勉強しろとか言いやがる。そんなんもう遅いって話だってんだよ」
 卓麻はお手上げポーズをしていつもの世間話をする。
 「つったら東谷は楽だよな。親とは別々に暮らしてるんだろ?」
 葉桐は服のポケットに手を入れながら勝玲に言った。
 「だけど、親からの電話はショッチュウあっから逆に迷惑だよ。姉貴から早く帰ってこいとか言われてよ、あっちが俺をここにヤった様なもんなのにさぁ」
 勝玲もお手上げポーズを取りながら嘆く。

117ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/15(日) 15:49:32 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
――今日も一日終了。勝玲は家に入るといつもそう思う。
 「ツッかレターー!!」
 勝玲はリビングには言った瞬間そう叫びながらソファーに飛び込んだ。
 「…っあ!そういや今日の飯の材料無いじゃん!!?今日買って帰ろうとしてたの忘れてたー…」
 あぁぁぁ〜…と嘆きながらも勝玲は起き上がり私服に着替え直した。

118ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/15(日) 17:20:51 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
――「昨日はチャーハンだったから今日は野菜いためでも作るか…」
 勝玲はそんなことをぼやきながら「泉河スーパー」に入っていく。
 「にんじんにピーマン…玉ねぎにぃ、肉っと。水も切れてたからついでに買って…そういや今日卵の特売日じゃん!?買いに行こ!!」
 まるで主婦のような言葉をなら出て勝玲は、走って行く。
 しかし卵が売っているところに着くと当然の如く一パックもなかった。
 「そうだよな、あるわけないよな、もう七時だもんな…」
 ハハ…と苦笑しながら回れ右をしてレジに行こうとした。すると、いきなり勝玲の目の前に卵のパックが一つ現れた。
 「あぁ゛?」
 「2パック買っちまったから一つやるよ」
 その声は霙のものだった。
 「雫沢?!」
 勝玲は驚きの声を上げる。

119ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/15(日) 17:31:38 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
 「お前も晩御飯の買出しか?」
 口角をそっと上げながら霙は勝玲に聞いた。
 「あ、あぁ…。お前もか?」
 勝玲も同じことを聞く。
 「あぁ。一人暮らしはこれだから嫌だよ」
 霙は両手を挙げながら言った。
 「へ〜。お前も一人暮らしなのか。だったら、親とか兄弟とかなんか言わねぇか?タダでさえ男子校に転校してきたってのに」
 勝玲は笑いながらもう一度聞いた。
 「…私には母も父もいないんだ」
 意外な答えが返ってきた。
 「兄はいるんだが気が合わなくて別々に暮らしているんだ」
 作り笑いをしながら霙は説明する。

120ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/15(日) 17:47:49 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
 「…その、なんか…すまん…」
 こう話しの場合は大概の人が謝る。なので勝玲も謝った。
 「ベッツニィ〜。そういえばさ〜、よくこういう話になると皆謝るのって何でかな?特に嫌なこと言われたわけじゃないのによ〜」
 探偵が考えるときなんかにする、顎に手を当てる動作をして霙は考える。
 「…さぁな…。ノリですんだろ?俺もよく分からん」
 勝玲は笑いながら答える。
 「じゃあ、私はもうレジ行くけど、お前はどうするんだ?」
 霙がそう言うと「俺も、もう行くぜ」と言いながら一緒にレジの方に歩いて行った。

121ピーチ:2012/07/15(日) 18:25:49 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
ネコ>>

み、霙ちゃんが探偵ポーズとったらまんま探偵になりそー…←探偵ポーズって何だw

勝玲君…ほんとに主婦の言葉しか使ってない…!

ほんとに元一匹狼かぁ!!←ごめんね、何か…

122ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/15(日) 18:59:16 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
ピーチへ

 あっ!その手があったか! 

 今なんとなくピーチからのコメント読んでたら思いついたんだけど、次の話は霙探偵にしてみようかな〜。

 「泉河第1男子高校で起こる難事件をズバズバっと解決する霙」…よし決定つぎの話でやってみよー!!

 ピーチ、偶然かもしれないけどいいコメントくれてマジサンキュー!!

123ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/15(日) 19:14:07 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
 「っで、雫さわは、今夜どんな飯なんだ?」
 スーパーから出て近くの公園のベンチに腰掛けながら勝玲は霙に聞く。
 「お前みたいに大層なものは作らないよ。ただ単にレトルトのカレーだけだ。買った卵はゆで卵にしく食べるし」
 霙もベンチに腰掛けながら答える。
 「お前…いつもそんな飯食ってんのか?」
 嘘だろというような顔付きで勝玲が聞くと
 「あぁ」
 とシンプルな答えが返ってきた。
 「そんなもんばっかり食ってると栄養片寄るぞ。なんなら俺が作りに行ってやろうか?」
 呆れた顔つきで勝玲は言い、それを聞いていた霙はニパーと笑いながら
 「ホントか!?ならいつでもいいから作りに来てくれないか!もちろん作るものによって材料は準備する!約束だぞ!絶対来いよ!」
 これまでに見たこともないような笑顔を見せて霙は勝玲に言う。「お、おぅ」とちょっと独特な返事を返されると先ほどよりもっと口を開け笑った。

124ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/15(日) 19:27:02 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
 
 『仲エエな〜。お二人さん…』

 そんな二人に少年の声が聞こえた。
 二人は声がどこから聞こえてくるのか捜索する。
 『そない探さへんでもエエって…』
 どこから聞こえてくるかもわからない声はクスクスと笑っている。
 「どこに居んだ…」
 バッと立ち上がり勝玲は顔をキョロキョロ動かす。
 「ここにオルで…」
 タッという音が立ったかと思うと勝玲の目の前に黒く丈の長いトレーナーを着たく黒髪の少年が舞い降りるかのように現れた。
 『!!!!?』
 驚いた二人は少年から距離を取る。

125ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/15(日) 19:30:36 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
 123>>

 勝玲の一行目の台詞は
 「雫沢」○
 「雫さわ」×
 です。他にも間違いがあるかもしれませんが、そこらへんは皆さんのお優しい眼差しで見過ごしてください。

126ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/15(日) 20:10:02 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
 「そない距離とらんでもええやん。あくまでも二人は僕ら四天王に目ぇ付けられた標的(ターゲット)なんやで?」
 少年はニコッと笑う。
 「四天王?…お前四天王の一人か?!!」
 霙は先ほどとは、打って変わり険しい顔になり少年を見る。
 「四天王No.3早乙女 輝。よろしゅうな〜」
 輝は全く笑顔を崩さないで自己紹介をした。
 「言っとくけど、レン君なんかと一緒にはセーへんといてね。僕はあんな子とは違て君らのこと見下してないさかい、油断したら一発でやられるでぇ」
 輝は笑ったままだ。
 「雫沢…どうする…」
 勝玲は霙に聞く。

127ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/15(日) 21:22:44 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
 「……勝玲、今私に言えることは一つだ…」
 霙は少しもったいぶった後にこう言った。
 「打つ手がない…!」
 今回の出来事、前もって宣戦布告も輝の重大な情報もない。今の、この状況ではいくら霙でも良い作戦など思いつかない。
 「ッハ…?!」
 「打つ手がないから逃げるしかない…って、言いたい。ツーことで…」
 霙は片手にスーパーの袋を持ち回れ右をして、
 「逃げるそ!!!!!!」
 超高速で走って逃げた。それにつられて筋肉痛になりながらも習得した100m9〜10秒で走れる足を使ってその場から逃げた。
 「なんで逃げんだよ!打つ手がないなら蓮の時みたいに考えればいいだろ!」
 走りながら勝玲は叫ぶ。

128ピーチ:2012/07/15(日) 23:21:59 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
ネコ>>

おわっ!霙ちゃん凄い!切り替え早っ!?

あ、マジー?楽しみにしてるぞ!霙探偵!

部下って言ったらやっぱり勝玲君だよね〜w←なぜ!?

129ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/16(月) 08:20:37 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
ピーチへ

 うん、うん!

 「なんで俺が部下なんだよ!?」ってキレながら霙に協力するみたいなのが良い!

 そんで、卓麻たちが面白がりながら協力するというものを作りたい!!

130ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/16(月) 11:22:38 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
 「考える時間も、考える要素もないわっ!!!!」
 霙は怒りながら叫ぶ。
 「言っておくが私達に今あいつの情報はおろか二つ名さえも視野に入れていないんだ!喧嘩は相手の手段、思考回路、性格で大体の勝敗が決まる!あちらにはこちらの情報がリークされているのにこちらには全くあちらの情報ない!勝敗なんて後先考えることなんか無駄に過ぎないんだ!!」
 霙は必死に思考回路を練る。
 「じゃあ、どうすればいいんだよ!なんか戦う手立てはねぇのかよ!!?」
 勝玲は霙の横について聞く。
 「………蓮…!そうだ、蓮ならあいつの二つ名を知っているかもしれない!確かアイツの電話番号は…って私今携帯持ってねー!!」
 一人で何かを考えて、一人で嘆く霙。

131ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/16(月) 11:37:28 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
 「そない逃げへんでもエエのに」
 逃げる二人の目の前にまたも輝が現れた。
 『!!!!!!??』
 二人はその場で止まり目の前に現れた輝を見る。
 「一様言っとくけど、レン君に今電話しても出えへんと思うで?」
 輝は霙の話を聞いていたようだ。
 「あぁ゛?蓮が電話に出ないってなんで…」
 嫌な予感がした勝玲は輝に聞く。
 「なんでって、今頃潰されとる頃合いやからや」
 まるで面白がっているかのように輝は口角を上げる。
 「…貴にか……」
 霙は小さく聞く。
 「なんて言ったん?良う聞こえんかったんやけど」
 「お前らの王(キング)とか言う奴に潰されたってことかって聞いてんだよ!!?」
 霙はものすごい剣幕で聞く。

132ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/16(月) 14:18:02 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
 「そない逃げへんトイテーな」
 ガシッという音と共に二人は輝に頭をつかまれた。
 『っな…!!?』
 『ズガゴンッ!!!!』
 二人は地面に顔面を激突させられた。
 「ガハッ…!!」
 「ツァ…!!」
 二人はそれぞれ痛みの声を上げる。
 「まぁ、逃げてもすぐ捕まってまうんやけどな。にしてもお二人さん仲ええな〜。もしかしてカレカノさんなん?」
 倒れ込んだ二人の背中を輝は踏みつける。
 「てめぇ…俺らに一体…なんの恨みが……あるってんだ…」
 勝玲は冷たい地面に爪を立てながら輝に言う。

133ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/16(月) 14:44:03 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
 「恨みなんてあらへんよ。ただ僕は、一番に結果だセー言われたからだしにきただけやで」
 輝はそう言うがやり方が普通じゃない。人の顔面地面に叩きつけたり、何処からともなく現れてみたり。
 「一番?…お前さっきから誰のこと言って…」
 「四天王No.1。その力は絶在で最強。四天王No.4、3、2の力が集結してもたどり着かない存在。そないもんに君らは挑もうとしとんやで?事の重大さわかっとる?」
 輝は勝玲の質問に答える。
 「わかっている…」
 その言葉に反発したのは霙だった。
 「たとえ何十年かかっても越えられないことはさも承知だ。だが、越えられないと確信して超えることを辞めるのは死んでもお断りだ」
 霙はそう言いながらゆっくりと起き上がる。

134ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/16(月) 15:22:38 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
 「同感だ…!!ツーか人の夢ぶっ壊してヘラヘラ笑ってんじゃねぇよ、関西人!言っとくが俺たちはそんぐらいじゃへこたれねえんだよ!!!!」
 勝玲もニッと笑いながら体を起き上がらせる。
 (甘く見とったわ…)
 輝は後ろに下がりながら思う。
 (最初から何かあると思っとったんや、この二人…)
 輝は笑いもしないで二人を見る。
 (この二人なら、超えるんちゃうかな…)
 勝玲と霙は目をきつくし、輝を見る。
 「……っま、そない事あらへんやろうけどな…」
 目をつぶりながら輝は呟いた。

135ネコ・ヌコタン(=‘x‘=):2012/07/22(日) 15:00:33 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
 「…っま、エエワ。もっかい改めて自己紹介させてもらいますわ。四天王No.3、早乙女 輝。二つ名は…」
 輝は不気味にニィと笑う。
 「¨暗がり¨よろしゅう…!」
 勝玲と霙もニッと笑い叫んだ。
 「元祖一匹狼、東谷 勝玲!」
 「名前剥がし、雫沢 霙!」
 『よろしく!!!!』

               第6話 明るき闇。四天王No.3は関西人。  end


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