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紫の歌×鈴扇霊

82月波煌夜:2012/07/09(月) 21:02:33 HOST:proxy10080.docomo.ne.jp
>>ピーチ

おお…!
まだ月波が書いてない未来の話も無理なく完璧に仕上げているだと…!

もうこの出来事、これからの番外編にもちょこっとだけ自然な感じでいれちゃお(`・ω・´)


それにしてもジル、迷惑極まりねーなw

83ピーチ:2012/07/09(月) 22:05:17 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
つっきー>>

あぁぁぁ!!ごめん!マジごめんっ!!

どーも未来系書くのが好きで・・・←自分のでもノートには実際に書いてないやつばっかw

え、入れてくれるの!?ありがとー!!

・・・あ、ジルね。まぁジルにも後々ヒースに協力して貰う予定だからw

84ピーチ:2012/07/10(火) 22:35:14 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
紫の乙女 〜強さ比べ・中編〜

試合(ゲーム)が始まってから三十分程が経過した頃。
「っ・・・!?」
今まではある程度の余裕があったように見える昇の剣が、ヒースの剣に勢い良く弾き飛ばされる。
(こいつ・・・)
そう思った後、彼が考えたのはただ一つ。
―――完っ全に俺の弱点掴みやがったな・・・。
昇が自覚している、ただ一つの弱点。それは。
―――間合いが近すぎる時に、その姿を捕らえられなくなること。
今のヒースは、昇の背後に回り込んでいた。当然、昇の視界に映るものはない。
「―――っは・・・」
面白い。
喉の奥で呟き、昇の灰色がかった黒い双眸が、カッと見開かれた。

「・・・っ!?」
今までは、少しの余裕があった昇の表情が、突然崩れた。
「・・・え?」
ヒースの今居る位置は、昇の背後。完璧な真後ろ。その時、今まで焦りの表情しかなかったヒースの顔に、僅かな笑みが漏れた。
「―――分かった」
今までは余裕の笑みを崩さなかった昇のそれが、突然崩れた。
つまりは。
「お前さ―――後ろ弱いんだ?」
そう言って。ヒースが昇の掌に収まっている剣を弾き飛ばした。

85ピーチ:2012/07/11(水) 17:55:58 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
紫の乙女 〜強さ比べ・後編〜

「うわ・・・っ!」
突然のヒースの反撃に、思わず昇の体勢が崩れる。
仮に、単なる遊び(ゲーム)だとしても。真後ろを取られたら打つ手がない。
「・・・しゃーねぇなぁ・・・」
今、彼の手に握られている剣は、ヒースのもの。
そして、ヒースが使っているものが、昇のもの。
―――本当は、こんなことはしたくないけれど。
小さく言い訳をしながら、剣を大きく振りかぶる。
「お前・・・何考えてる?」
ヒースが、いぶかしみながら小さく尋ねる。あれほど強かった彼が、突然こんなに甘くなるはずがない。常に真剣勝負だと、そう言ったのは昇自身だ。
「・・・悪いな」
そう呟き、昇の手がふっと緩む。当然、ヒースの額を狙っていたそれは。
―――なす術もなく、彼の額に落ちて―――
「あ・・・っ!?」
―――来なかった。
「・・・へ?」
落ちる寸前、ヒースの剣を弾き飛ばした何かが、“彼”の掌に収まっていた。
「・・・ジル?」
「ちーっと、油断しすぎなんじゃねェの?ヒース?」
そう言って、“それ”を妖しく黒光りさせているジルが持っているものは。
「・・・悪かったな」
ばつが悪そうに呟くヒースに、ジルがにやりと嘲(わら)う。
「んじゃ、そろそろ仲間に入らせてもらおうかァ?」
言ったと同時。ジルが光らせていた剣を、昇に向けた。

86月波煌夜:2012/07/11(水) 19:16:19 HOST:proxyag111.docomo.ne.jp
>>ピーチ


すげえ…!
数百単位のプロの兵士を捌くヒースが苦戦しておるよ…!
昇くん最強だな\(^o^)/


ジルの口調もパーフェクトだね!さすがピーチ!

87ピーチ:2012/07/11(水) 22:14:01 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
つっきー>>

あー・・・またつっきーキャラが目立ってなーい・・・((泣

ほんっとごめんね!!後から目立つ予定なの!ヒースが!!

もーちょいのご辛抱を!←タメと敬語を合わせんなw

88ピーチ:2012/07/12(木) 18:34:14 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
紫の乙女 〜対決・前編〜

「え、何、お前も入んの?」
「いーじゃん。お前だって卑怯な手使ったわけだし?」
ジルの容赦ない一言で、昇がうっと言葉に詰まる。やがて。
「・・・わぁったよ、ただし。こっちは一人なんだから、二人で攻めるのはナシな?」
そう確認を取った昇に対し、ジルが不満そうに表情を歪めた。
「えー?俺様もっと派手にやりてェなァー」
「文句言うな。それにこいつ、かなり強いぞ」
ヒースの言葉に、ジルがにやりと嘲(わら)う。
「俺様に勝てる奴がいるわけ・・・シュオン除いているわけねーだろー?」
律儀に訂正を入れ、再び笑い出す。そんなジルの言葉に、昇は。
(あの金髪に負けた?嘘だろ?)
心の内でそう呟き、彼の言う金髪の青年を見据えた。
―――同時。
「うわっ!?」
突然、昇の視界に、細身の剣が映った。慌てて、それを払った。
が。
「ざんねーん」
ジルの言葉が、頭上から降りかかった。

89ピーチ:2012/07/12(木) 21:11:17 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
紫の乙女 〜対決・中編〜

「ってぇ・・・」
右肩を押さえて小さく呻き、しかし痛みを思わせぬ動きで剣を構える。
「へェ、案外やるじゃん?」
ジルが、昇の動きを見ながら軽く呟く。
昇は、ジルの言葉を無視しながら、勢い良くその構えた剣を光らせる。
しかし。
「お前さ―――段々、いい加減になってねぇ?」
ヒースが呟き、ジルがきりつけた箇所とほぼ同じ位置を斬りつける。当然、今まで押さえていた痛みが倍になるわけで。
「・・・っ!!」
昇が、声にならない悲鳴を発する。それを見て、さすがに天音達も
「ちょっと・・・大丈夫!?」
と、駆け寄りながら尋ねる。
「・・・馬鹿、言ってんじゃねぇ、よ・・・こんぐれぇで、くたばるかっての・・・」
言いながらも。昇は大量の血が吹き出ている右肩を、爪跡が残る程に強く抑えている。
「この場所・・・まさか・・・」
「平気だって、言ってんだろーが・・・」
そう言って、彼が左手で剣の刃を握る。その直後。
―――真っ赤な、鮮血が散った。
「―――っ・・・・・・!!」
息の止まるような感覚に見舞われた昇のその傍では、ジルが己の剣を見て満足そうに笑っている。
「あー、この感じいいなァ。最近、まるで忘れてたぜー」
笑いながら、心の底から満足そうに笑い、改めてそれを振りかぶろうとする。
が。
「・・・おい、もう止めとけ」
不意に、ジルの腕を誰かが掴んだ。ヒースだ。
「あ?邪魔すんの?」
「お前はやりすぎ。殺していい、なんて条件があったか?」
ヒースの言葉に、ジルが心底つまらなさそうに剣を下ろす。が、次の瞬間。
ジルが目を輝かせながら、昇の後ろにいる人間―――柊一を誘(いざな)った。

90ピーチ:2012/07/12(木) 21:30:47 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
紫の乙女 〜対決・後編〜

「なァ。お前、俺様とやんねェ?」
ジルの言葉に、柊一が少し遅れて反応する。
「・・・え?俺?」
「そ。お前が俺様に勝てたら、そいつのことは見逃してやるけど」
「は?」
ジルの言葉の意味が理解できず、思わず柊一が聞き返す。
「だーかーらー。俺様に勝てなかったら、そいつをぼろぼろにするってこと」
それを聞いて、柊一の顔から、表情が消える。同時に、昇も。
尤も、昇の場合は。
「馬鹿止めろ!そいつ尋常じゃねぇぞ!?俺に軽く習ったことがあるくらいのお前が勝てるわけねぇだろ!?」
そう。自分を囮(えさ)に、柊一を殺しかねない。あの男なら、ほぼ百パーセントの確率で。
「絶対無理だって!悪いこと言わねぇから止めとけって!!」
しかし、昇の抗議も虚しく。
「つまり・・・俺が受ければ昇は安全ってことだよね?」
柊一が、そう確認する。つまり。
「・・・やるんだなァ―――?」
ジルの嬉しそうな声に、柊一は薄く笑う。
「うん。まぁ、俺は剣術とかって皆無だけど」
「だから止めろって!!」
昇が言いかけた時、天音が素早く口を挟む。
「動かないで!傷口移すから!!」
そう怒鳴られ、昇がしぶしぶ大人しくなる。
そんなことをしている合間にも。
「・・・んじゃ、始めるぜ?」
にやりと嘲(わら)うジルに対し、柊一もふっと不敵な笑みを浮かべ。
「―――容赦は、してね?」
―――それが、試合開始(ゲームスタート)の合図になる。

91ピーチ:2012/07/13(金) 07:38:07 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
紫の乙女 〜“確実”と“不確実”・前編〜

“―――容赦は、してね?”
柊一が自分で言った通り、間合いも剣の振り方も全てがバラバラ。しかも、ほとんど攻めることがない。ただ避けるだけ。
「へェ・・・こういう所はシュオンそっくりだなァ」
そう呟き、しかし鋭い切っ先を思い切り突きつける。
「―――でもな」
口の端を吊り上げながら、ジルが言う。
「避けてばっかじゃ、俺様を倒すことはできねェぜ?」
言って、容赦なく柊一の持っている剣を弾き飛ば―――
「・・・え?」
―――されなかった。今でも、彼の掌に納まった剣は、しかし少し刃が欠けている。
さすがの昇も、驚いて目を見開いている。ジルもまた同様。
「・・・へェ?さっすが俺様が見込んだだけあるなァ・・・」
ジルが満足そうに呟き、手招きをする。
まるで、柊一に挑戦するかの如く。
「んー・・・悪いけどさ」
手首を軽く回しながら、柊一がふっと笑う。
「俺・・・確実に勝機が回ってきた時しか、手を出さないような性格だから」
そう言い、近寄ってきたジル目掛けて、思い切り剣を振り下ろした。

92ピーチ:2012/07/13(金) 08:00:15 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
紫の乙女 〜“確実”と“不確実”・中編〜

「げ・・・っ」
ジルの小さな声が、やけに響いて聞こえるのは、周りが恐ろしい程に静かな証拠。
もちろん、その声は柊一の耳にも入った。が
「大事な仲間をあんなにされてまで―――俺も黙ってる程、優しくないから」
そう言った柊一の横顔に、心なし狂気に満ちたものが見えたのは、気のせいだろうか。
ぼんやりと思いながら、しかし身体は素早く反応する。
「おわっ」
そう小さく叫び、ジルが咄嗟に己の剣で避ける。しかし。
―――速い。
繰り出す剣の速さ(スピード)が、今までとは比にならない程に、速い。
そして。
「―――っ・・・!?」
思わず、ジルが右肩を押さえて剣を取り落とす。
同時に。
柊一がやっと覚醒したかのように、はっとした表情になり、慌てて尋ねる。
「あ、ごめん・・・大丈夫?」
尋ねる柊一に対し、ジルが脂汗を流しながら答える。
「・・・バーカ。んなこと言ってっと、その内俺様に殺されちゃうぜ?」
「あ、それなら大丈夫」
「「へ?」」
柊一の言葉に、ジルともう一人―――ヒースが、驚いて問い返す。
「一応、天音以上にすばしこいつもりだから。俺」
そう。彼には感覚がある。
剣術はゼロでも、その並外れた感覚がある。
・・・単に、それを「危険察知用アンテナ」と呼ぶ者もいるが。
「結構、妖とかで鍛えてたし」
「・・・あんたの場合、鍛える鍛えないの問題じゃないと思うわよ」
天音の抗議に、柊一が小さく苦笑した。

93ピーチ:2012/07/13(金) 18:48:47 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
紫の乙女 〜“確実”と“不確実”・後編〜

「まぁ、ね・・・」
苦笑しながら呟く柊一を見て、天音もつられて苦笑する。
「とにかく・・・そっちの彼もかなりの傷負ったみたいね・・・」
「いや。天音の方が酷いでしょ、絶対?」
いささか表情を引き攣らせながら、柊一が真っ青になった天音に抗議する。
「これくらい、大丈・・・」
そこまで言って、天音が小さく呻く。その隣には、柊一同様、慌てた昇の姿が映る。
「・・・れ?」
ジルが、驚いた様に目を見開く。
「・・・? どうしたの?」
ジルの声を聞き、シュオンが尋ねる。
「いや・・・何であいつが平気で動けるんだろうと・・・」
彼の言う“あいつ”とは、明らかに昇のこと。確かに、昇はジルにかなりの傷を負わされたはず。
「天音が移してくれたんだよ。自分に」
二人の会話を聞いていた昇が、話に割って入る。
「・・・彼女に、移した?」
黙って成り行きを見守っていたソフィアが、唐突に尋ねる。
「あぁ。俺の傷を自分に移してくれたわけ。だから俺は平気なの」
代わりに天音が酷い目見てるけど、と、少し声を後して言う昇に、天音が呟く。
「・・・それは大丈夫よ。ただ、そっちの人の傷も同じ場所よね?」
「いや止めろ。マジで危ねぇから」
天音の考えていることを察した昇が、すぐさま止めに入った。

94ピーチ:2012/07/13(金) 22:02:36 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
紫の乙女 〜傷口〜

「大丈夫だって、これくらい・・・」
言いつつも、天音が肩を押さえる。その後。
「・・・利き腕じゃないし・・・」
と言うので、昇が大声で怒鳴る。
「そう言う問題じゃねぇよ!!お前の傷口が悪化したらどうすんだ!?」
そう喚く昇の隣で、柊一は静かな怒りを爆発させていた。
「本当にいい加減にしようね?天音?」
「・・・じゃあ、軽い消毒でもさせとけば?」
さすがの天音も柊一の気迫に押され、思わず無言で降参する。
「それならあたしが出来ます!」
元気良く言いながら、シェーラが勢い良く手を上げる。その横で、ヒースが無言でシェーラを軽く睨んでいる。
「そう、ね・・・じゃあ、私達は帰らせて貰おうかしら?」
「いやいやいや」
「え?」
昇の慌てた声に、天音が問い返す。
「悪いけどさ、天音の傷の痛みが引くまでいさせてくれないかな?」
柊一の言葉に、天音の顔色がさっと青ざめる。
「ちょ・・・冗談じゃないわよ!!何で・・・」
「うん。いいよ、別に」
「あ?いいのかよ、シュオン?」
「だって、ソフィアとかヒースを助けてくれたのって、この人達だよ?」
シュオンとヒースの会話が、途切れ途切れに聞こえる。
天音がそう思った直後、昇が慌てた声で何かを言う。
「―――あ、天音!しっかりしろよ?」
「・・・うるさい、わよ・・・」
心にもないことを言いながら、天音がふらりと立ち上がる。それを見て、シェーラが彼女を支える。
「だ、大丈夫ですか?」
シェーラの言葉に、天音が薄く笑いながら答える。
「えぇ・・・大丈夫」
結局、天音達がエインズワース家で休むことになったのは、言うまでもない。

95ピーチ:2012/07/14(土) 22:20:20 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
紫の乙女 〜怪我の後〜

半刻ほど過ぎた後(のち)。
「・・・もう、大丈夫だけど?」
そう呟いた天音を他所に、昇がぶつぶつと呟く。
「あっれー?ここの傷口、もう塞がったのかー?どー思う?柊一?」
昇の問いに、柊一も同じくぶつぶつと答える。
「いや、まだ塞がってないと思うけどなぁ・・・」
「・・・私が残ったら、そっちの傷も移すわよ?その内」
「よし。帰ろう!」
慌てた声で叫び、柊一が勢い良くドアを指差す。
「いやいやいやいや」
柊一の言葉に勢い良く反対し、立ち上がりかけた天音の両肩を掴んで座らせる。
「った・・・」
「もーちょい休んどこうな?天音?」
「な・・・っ!?」
天音が言いかけた言葉を昇が制し、そのまま続ける。
「それに、こっちにまだ“いる”かも知んねぇんだからよ?」
昇の言葉に、柊一の表情が真剣になる。同時に、天音は表情を翳(かげ)らせる。
「もしそうなったら・・・私だけが足手纏いね?」
わざとおどける天音を見て、柊一が優しく言った。
「別に・・・天音は普段からやりすぎなんだから、たまには休んどけって、な?」
柊一の言葉に、天音が俯き加減になりながら答える。
「・・・えぇ。でも、もし危なかったら、私も参加させて貰うわよ?」
天音の言葉に対し、二人がふっと笑った。
「足手纏いにならないように・・・な?」
そう言ってから。

―――≪紫水晶(アメシスト)≫。
今は、あのエインズワース家に保管されてるとか。
なら。
今から、それを拝借しに行こうか・・・。
所詮は、ただの“物”に過ぎない。人間の資格すらない。ただ、幸せを運ぶだけの人形なのだから。
≪紫水晶(アメシスト)≫を使って、必ず、幸福を呼び込ませてやる―――。
狂気に歪んだ一人の男の影(シルエット)が、まるで蝋燭(ろうそく)の炎のように、ゆらゆらと揺らめいた。

96月波煌夜:2012/07/14(土) 22:38:20 HOST:proxyag087.docomo.ne.jp
>>ピーチ


やっぱり天音ちゃんが苦労してるじゃないかーっ!

大丈夫ですかー(つд`)


おおう、侯爵の影が…w
いい感じに雰囲気出てるな(・∀・)

97ピーチ:2012/07/14(土) 22:41:51 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
つっきー>>

いやいや、天音からすればいつも通りの出来事だからw←え・・・

へーきへーき!帰ったら他の裏組織に属してる友達が治療してくれるもん!

うん、公爵の影は出したんだけどね・・・名前に出てくる「ウ」が書けないから・・・

とりあえず名前変えて「ソルファール」ってしてもいいかな?←ごめんね、勝手で・・・

98ピーチ:2012/07/15(日) 11:13:20 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
紫の乙女 〜狙われた“人形”・前編〜

「―――ところでさァ」
唐突に、ジルが話題を振る。
「そっちの黒髪、俺様に負けたわけだよな?」
そっちの黒髪、と言いながらジルが指したのは、昇の方だ。
「…飛び入り参加の奴に負けたのは、屈辱だな」
昇が、ばつが悪そうにふいと顔を背ける。しかし。
「でもまぁ、そっちの黒髪には勝てたから。それでいいや」
と、ヒースに向かって軽く言う。
「だから黒髪言うなぁっ!!」
「でーも俺様もなァ、そっちの如何にも優しそうな奴に負けたのは屈辱だなァ」
そう言って、今度は柊一の方を見る。
「いや。俺、優しくないし?」
ジルの視線に気付き、慌てて柊一が言う。
「あーあ、お前みてーな奴をぼろっぼろにすんのも面白そうだと思ったのになァ」
「いやいやいや。それ冗談抜きで怖いからね?」
下手したら妖よりも怖いかも、と苦笑する柊一に、昇が賛同の意見を述べる。
「まぁな。多分、お前があいつの剣もろに受けてたら、俺以上の怪我負ってたかも」
「…それは遠慮したいな」
真面目に青ざめながら、柊一がぼそりと呟く。それに対し、
「それにしても、お前だったらジルさえも打ち負かすかと思ったけど…油断でもしてたのか?」
ヒースの問いに、昇が軽く腕組みをしながら答える。
「ん…油断って言うより、ちょっとあれ、って思ったのかな」
「はぁ?」
「いや、最初にお前とやった時と比べて、明らかに隙だらけだったから。そんなの、どうぞ狙って下さいって言ってるようなもんだろ?」
昇の言葉に、ジルが思い出したようにあぁと呟いた。
その直後。
「―――失礼しますよ?」
たったそれだけの断りを入れて。一人の男が、ソフィアの部屋に入ってきた。

99ピーチ:2012/07/15(日) 15:26:27 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
紫の乙女 〜狙われた“人形”・中編〜

「―――…ソルファール、公爵?」
「おや。お久しぶりですね、シュオン様」
年齢(とし)は明らかにシュオンの方が下。しかし、貴族の位としては、圧倒的にシュオンの方が上である。
「…どうかしたんですか?わざわざ部屋の中ま―――」
で、入ってこようとは?とシュオンが尋ねる前に、ソルファール公爵と呼ばれた男が、大地色の瞳でじっと何かを見据える。その先にいる者は。
「―――やっと、見つけた」
そう呟いた後。にやりと嘲(わら)い、視線の先にいるものを指す。
「失礼ですが、この少女が≪紫水晶(アメシスト)≫ですよね?」
柔らかい物腰で尋ねる公爵の言葉に、指された少女―――ソフィアはピシリとその場に硬直する。
「…≪紫水晶(アメシスト)≫と言う名前ではありません」
それ相応の力はありますがね、とシュオンが答える。ソフィアは、依然その場から動かない。
―――否。動けない。
「なら―――どれ程の金額でお譲りいただけますか?」
にやりと、公爵は不気味に嘲い、≪紫水晶(アメシスト)≫…ソフィアを指す。
「…え?」
「どれ程の金額を積めば、≪紫水晶(アメシスト)≫をお譲りいただけますかな?」
問い返す公爵に、シュオンははっきりと
「いくら大金を積まれても、譲ることは出来かねます」
そう答え、その後に。
「それとも…僕の家が、エインズワーズがそこまでお金に困っているようにお見えですか?」
アイスブルーの瞳を更に冷たい色に変え、シュオンが鋭く言う。
「それに、彼女は≪紫水晶(アメシスト)≫なんかじゃない。ソフィアという、立派な名前を持っています」
「…なら、今此処でこのアメ…ソフィアを奪ったら、取り返しますか?」
「当たり前です。僕の一番大切な人ですから」
柔らかくしっかりとした受け答えで、しかしその表情(カオ)には“ソフィアを呼び捨てにするなこのクソ公爵”と、しっかり書かれている。
「それにあなたには、奥様と娘さんがいらっしゃるでしょう?」
シュオンのその言葉を聞いた直後。公爵の目がぎらりと光った。

100月波煌夜:2012/07/15(日) 15:46:57 HOST:proxyag027.docomo.ne.jp
>>ピーチ


ごめん反応遅れた!

うん、全然問題ないんだけど、
「侯爵」ね!
公爵だとシュオンの父上と同じになっちゃうから!


公爵、侯爵、伯爵、子爵、男爵の順番だから!



な、直せる?(´・ω・`)


…あとシュオンの受け答えが素晴らしすぎた…!本当原作を凌駕してくれるな…!

101ピーチ:2012/07/15(日) 16:22:41 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
つっきー>>

ああぁぁああ!?ごめん!間違えた!!

次からは絶対に「侯爵」で行くから勘弁!

あ、シュオン様の台詞で侯爵にスイッチ入っちゃうんでw

いやいやいやいや!原作を凌駕するほどの才能など持ち合わせとらんw

102ピーチ:2012/07/15(日) 17:08:21 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
紫の乙女 〜狙われた“人形”・後編〜

「あぁいたよ!ずっと前の話だけどなぁ!!」
いた、と言っていることから、恐らく出て行かれた、辺りが一番受け止めやすいだろう。
「でもなぁ、お前のせいで出て行ったんだよ!!!」
そう叫んで、右手に何かを持ち、構える。それは。
「…あぁ、そうだった。ちょうど、そこにいる従僕(フットマン)は、剣術が半端ないと聞きましたが」
そういって、構えたそれ―――とてつもなく長い“刀”をヒースに向ける。
「実は私は、刀を得意とするんですよねぇ…」
言った瞬間。
勢い良く駆け出し、その刀を。
「そ…っ!?」
シュオンが、小さな声をあげる。
―――ソフィアの首筋を狙いとし、侯爵の刀が宙を舞う。
しかし、それでもソフィアは何の反応も示さない。
侯爵は。
彼女の、首筋ぎりぎりの所で刀をピタリとあてがり。
「…どうせ。幸せを呼び込むのは、この紫色の瞳(め)だけだ。だったら…」
ソフィアの身体が、今まで以上にびくりと強張る。そして。
“―――しあわせを呼ぶのは、その瞳なのだろう?なら、その目だけを抉りだしてしまえば良いのではないか?”
あの頃の、ことを。名も知れぬ伯爵の家に“保管”されていた頃の記憶が、頭を過(よ)ぎる。
―――…どうせ、自分はただの“人形”。現に、こうして自分を奪いに来た“人間”が此処にいる。
「だったら…この目だけを抉りだせば良い」
ニタリと笑い、その刀をソフィアの瞳に近づけた。
―――瞬間。
「させねぇよ」
そう言った、侯爵の持っていた刀を弾き飛ばした人物―――ヒースの黒い双眸は、彼の静かな怒りを示していた。
「わりぃけど、御嬢様はお前みたいな奴の願いは叶えない。実際、カークランドの現宗主が証明してくれたよ」
剣の鋭い切っ先を侯爵に向けながら、敬語など一切使わずヒースが言う。
「―――何がどうなってるのか知らないけど…弱いものいじめは関心しないわね」
そう言って、長く深い闇色の髪を揺らす天音が、ヒースに小さく呟く。
「…え、マジかよ…?」
「えぇ。その可能性は高いと思うわよ。つまり…」
そこで一度区切り、天音が再度言葉を紡ぐ。
「目には目を…って言うでしょう?刀には?」
「…刀、を」
そう言って、ヒースが昇を顧みる。
「…天音、お前何言った?」
「別に。刀なら、昇が使いこなしてるわよって言っただけ」
にっと笑う彼女を見て、昇がため息を吐きながら右手を天へとかざした。
「わりぃけど。そこの黒髪にも、しっかり協力して貰うぜ…?」
言ったと同時。侯爵の刀が、昇の右目に向かって空(くう)を切った。

103月波煌夜:2012/07/15(日) 17:55:07 HOST:proxy10069.docomo.ne.jp
>>ピーチ


遥か昔のブッドレア伯爵の台詞を引用してもらえるとは……!
さすがピーチだー!(`・ω・´)

予想の斜め上を行ってくれる!

104ピーチ:2012/07/15(日) 18:08:58 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
つっきー>>

あははー♪あたし引用は大好きなのだーw←意味分からんww

よ、予想の斜め上…じゃあ次は真上を行くよう頑張るぞー!!

…まず斜め上さえも行ってないけどね、絶対…

105ピーチ:2012/07/15(日) 19:09:54 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
紫の乙女 〜≪紫水晶(アメシスト)≫の力〜

「―――っと…」
この程度は、予想の範囲内。しかし。
「刀もなしに…どうやって俺を打ち負かすんだぁ?」
そう。昇が刀を準備しようとした所に、侯爵の刀が飛んで来たのだ。
そのため、まだ昇の手に刀はない。
「ちょっと待てよ、急すぎねぇか?」
「…何だと?」
昇の言葉に、ほんの一瞬だが、侯爵の手が止まる。しかし、昇には。
「…時間、どーもありがとうございまーす」
そう言って、昇の手に長い刀が握られる。
「な…っ!?」
侯爵は、驚きのあまりに声が出ない。ヒース達もまた同様。
「こーら黒髪、手伝えつってんだろうが」
「黒髪言うなっ!」
怒鳴りながらも剣を構えるヒースを見て、昇が天音に、軽く目配せする。
不意に、りん―――と言う音がする。
この音は、と、思わずヒース達が音の出所を探る。
それは。
「……ほら。これで、準備は終了よ?」
「…サンキュ」
昇が、ふっと笑った。そして。
―――ふっと、音がした。彼が、刀を振った時の風の音が。
その切れ目から。
陰(いん)を住処とするモノ達が、一斉に溢れ出す。
そこに、天音の声が重なった。
「彷徨える魂よ…今還れ。己の行く道へ」
そう囁くように呟いて、天音が鈴をりん…と鳴らす。直後。
「…サンキュー」
「どういたしまして」
二人の会話が聞こえた後、今までの暗い“気”が消え去り、“聖”の気が満ち満ちていた。
「…え…」
侯爵が、呆然と呟く。それを合図とし、昇が怒鳴り声を上げた。
「んじゃ―――反撃と行かせて貰おうかぁ?」

106ピーチ:2012/07/16(月) 00:01:08 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
紫の乙女 〜紫の瞳〜

―――此処は、何処だ?
そんな考えが、侯爵の頭を過(よ)ぎっていく。
なぜ、こんな奴に負かされる?
そう。彼は≪紫水晶(アメシスト)≫と称される、ソフィアを奪おうと此処に来たはず。
それなのに。
「んー…黒髪、止め刺していいよ」
「だから黒髪言うなと何度言ったら…っ!!」
そう言い、侯爵を打ち負かした青年達―――ヒースと昇が軽く腕組みをしながら彼を睨んでいる。
「ちょっと待って」
突然、彼らの行動を黙ってみていた少女―――天音が声をあげる。
「「あ?」」
二人揃って問い返すが、天音からすれば、そんなものどこ吹く風。
「…一つ伺いたいんですが」
厳かな口調で問う天音に、侯爵の方が思わず引く。しかし、何とか威厳を保ちながら
「何だ?」
とだけ返す。
「さっき、そこの金髪君のせいで家族が出て行ったって仰ってましたよね?あれ、どういう意味ですか?」
金髪君と言われたシュオンが、ほんの少しだけ不機嫌そうな表情を浮かべた。
「……以前、パーティであなたにお会いしたと言うようになりましてね」
そこで一度区切り、それを紡ぐ。
「その後になってから、もう一度逢いたい、と言うようになったんですよ。…で、ある日一枚の書き置きだけで家を出て行ったんです」
「…………つまり」
黙って話を聞いていたシュオンが、にこやかに笑いながら、しかしその右手には爆弾と思われる明らかに危険な物体。
「僕が何をしたわけでもなく、ただ単にあなたの勝手な逆恨み、と?」
にっこりと笑い、左手にはいつの間に取り出されたか、小さな玉薬。
「―――ところで、爆死と新しい毒薬の実験台(モルモット)、どちらがいいですか?」
……絶対にどちらも嫌な選択肢を、この青年は選べと無言で言っている。
「そ、その…すみませんでした―――!!」
シュオンの恐ろしい笑みや声音を聞き、侯爵が青ざめながら退散して行った。
「…シュオン、それは?」
「ん?あぁ、ちょっと、玉にして濃度を濃くしてみたんだ。凝縮させてみたいなぁ、って思ってさ」
親友のヒースの問いに、シュオンはぱっと花が咲いたかのような笑みを浮かべ、楽しそうに話す。
しかし。
「………ソフィア」
未だに小さく、小刻みに震えている彼女を見て、シュオンのアクアブルーの瞳が心配そうにソフィアを覗き込む。
「…大丈夫よ。慣れてるもの」
青ざめながらも小さく言うソフィアに、天音達が話が見えないような表情をしている。それを見て、彼女は小さな声で、話し出した。

107ピーチ:2012/07/17(火) 22:54:42 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
紫の乙女 〜“紫”色〜

「……私のこの目の色、紫一色でしょう?」
唐突に言い出したソフィアの言葉に、三人は思わず彼女の瞳を見る。
ころころと感情が変わっていたその瞳は、今では何の感情もない。
しかし、見る者を吸い込んでしまいそうな真っ直ぐな瞳。
「この色…紫ってね、私の一番嫌いな色だったの」
「…え?」
ソフィアの言葉に、思わず天音が問い返す。こんなに美しい色が、嫌い?
「この瞳のせいで、私は“しあわせを呼ぶ人形”として、色々な貴族の家を転々として来た」
淡々と語る彼女の瞳は、話す内にどんどん堅くなっていき。
「―――小さい頃から強いられて来たそんな生活に、“人”としての感情をしまい込もうとした。それで、髪を二つに縛るようになったの」
そう言って、彼女は己の二房の髪を指す。
「きつく縛って…感情を消せるようにって」
「何で?」
「………え?」
唐突に言った天音の言葉に、ソフィアが問い返す。
「何で、わざわざ感情しまい込む必要があるの?あなたは、れっきとした人間でしょう?」
天音の言葉に、ソフィアがしばし硬直する。
―――今までの貴族と同じように、願いを叶えるよう言われる。そう、思ったから。
しかし。
「人間に感情は付きもの。それをわざわざ、消す必要はないでしょ?」
そう言って優しげに笑う彼女を見て、いつの間にかソフィアの瞳には大粒の涙が溜まっていて。
「……私、何かした?」
一瞬だが、本気で思案顔を浮かべる天音に、柊一と昇が呆れ返りながら説明した。
「あのなぁ…こーゆー場合は、普通嬉し泣きだろーがっ!」
「そうそう。人なんだからね?」
二人の説明を聞き、天音があぁと呟いた。

108月波煌夜:2012/07/17(火) 23:11:36 HOST:proxy10024.docomo.ne.jp
>>ピーチ

侯爵雑魚だーww


天音ちゃん優しいな!超優しいな!
月波まで嬉し泣きしそうだ…!(きめぇ

109ピーチ:2012/07/17(火) 23:23:34 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
つっきー>>

うん!侯爵雑魚だよーww

うーむ…天音は単純に自分の幸せを自分で逃がしてるというただの鈍感娘だったりするw

人が言われて嬉しい事とかを、気付かずに言ってるタイプw

それでたまーに人を泣かせるというねw

110ピーチ:2012/07/17(火) 23:42:08 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
紫の乙女 〜違わないもの〜

「―――じゃあこれで、紫も嫌いな色じゃないわね?」
悪戯っぽく笑いながら問う天音に、ソフィアが泣き笑いのような笑みを浮かべる。
「えぇ。…もう、大丈夫」
嫌いな色じゃ、ない。
そう思った直後。シェーラが、何かを抱えながらぱたぱたと走ってきた。
「ソフィア様ー!でしたらこれ、着けてくださいよー!!」
そう言った彼女の手から現れたのは、紫色の宝石。これは。
「……アメシス、ト…?」
ぼんやりと呟いた天音の横で、シェーラが胸を張って答える。
「はいっ!これを着けたら、ソフィア様の瞳と、全く同じ色に見えるんですよー」
「見えるんじゃな」
「見えるんじゃなくて、実際にそうなんだよね」
ヒースが言いかけた言葉を遮り、シュオンがにこやかに言う。
ソフィアの首から下がったその宝石は。
「―――………同じ、だ…」
呆然と呟いてしまうほど、その宝石と瞳は、一分と変わりがない。まるで。
「アメシストの紫色を…そのまま流し込んだみたい」
何気なく言った天音の一言が、ソフィアの瞳を震わせる。
「紫って」
「…紫?」
唐突に言った天音の言葉に、ソフィアが髪をいじりながら相槌を打つ。
「そう。紫ってね」
――――――高貴の色…って言われてるのよ。
その天音の言葉が、ソフィアの耳に余韻のように残った。

111ピーチ:2012/07/18(水) 23:37:26 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
紫の乙女 〜紫×紫〜

「高貴の…色?」
問い返すソフィアに、天音が首を縦に振りながら答える。
「えぇ。日本では、昔は暗いの高い人が身に着けていた色なの」
そう答えた天音に、ソフィア達は変な所に食いついて。
「……え?日本?」
呟きながら、彼女はそれをどこかで聞いたことがある、と思案する。そこに、天音が
「あ、そっか。ここでは、日本の方が異界になるんだっけ?」
と呟いた。
「「え?」」
「「異界?」」
……前者がソフィア、シェーラ。後者がシュオン、ヒースである。
「えぇ。まぁ、言葉は通じるみたいだけど」
笑いながら答える天音を見て、四名はいかにも不審そうな表情を浮かべる。
「じ、じゃあ…どうやって此処に来たの?」
「……私達が追ってた妖が開いた、扉があってね。そこを強引にこじ開けた」
天音のとんでもない一言に、一同の表情は驚愕の色に染まる。まさか、あの妖を追ってるだけでも信じられないと言うのに、こじ開けた?
「まぁ、こっちじゃ携帯も使えないしねぇ…」
苦笑気味に呟く柊一に、天音が同情の声をあげる。
「全くよ。まさか、使えないとは思わなかったわ。そのくせ、充電切れになるのは早いのよね」
「確かに」
柊一の言葉に、昇が続ける。
「あのさぁ…今ここでそれ言ってても、無駄だと思うけど?」
「…そうね。どうする?帰る?」
天音の一言に、ソフィア達がえっと呟く。
「うーん…確かにそろそろ帰らないと、奥平さんも心配してそうだしなぁ…」
「………ここは任せたわよ。柊」
「…はい?」
天音の言葉に、柊一がピシリと音を立てて固まった。

112ピーチ:2012/07/19(木) 20:42:58 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
訂正

暗いの高い人 ×

位の高い人  〇

113ピーチ:2012/07/19(木) 22:10:02 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
紫の乙女 〜新たなる来訪者〜

「ち、ちょっと天音さん?何で俺がんなこと…」
「いいわよね?」
「…方法は?」
まず何を任されたんだ俺は、と呟く柊一に、天音は。
「とりあえず、連絡とれない?奥平さんと」
「いや、無理だろ。唯一の連絡手段なかったら」
携帯を指しながら、昇が口を挟む。
「―――あぁもうっ!!どう説明するのよ!?」
天音の半分自棄が混じった言葉に、昇があっさりと
「うん。お前が何とかしてくれ」
口が上手いからお前は、と言い放つ昇に、天音の怒号が飛ぶ。
「そう言うあんたが何とかしなさいよっ!?」
彼女の怒声に、ソフィア達が呆気に取られている。無理もない。今まで四人とも、クールな天音しか知らなかったから。
「…あ、ごめんなさい。ちょっと、ね…」
はっと我に返った天音は、ばつの悪そうな表情を浮かべながら、しかし少しだけ、笑った。
「…何か、意外な一面見ちゃった…」
シェーラが、大きな青灰色の瞳をきらきらと輝かせながら、天音を見つめる。そして。
「やっぱり可愛いー!!」
そう言ったと同時。シェーラが、突然天音に飛び掛った。
「え?わ…っ!?」
咄嗟のことに驚いた天音だが、しかし条件反射で彼女を避ける。
そのため。
ベシャ、と言う鈍い音が聞こえ、シェーラが見事に顔面から激突。
…目の前にあった、壁に。
「いったぁ…」
半分涙目になりながら、シェーラがぼやく。
「あ、あー…ごめんなさい?」
天音がそう言って、苦笑混じりに彼女を見る。大きな青灰色の瞳は、涙で一杯になっており、しきりに目を擦っている。
「…お前なぁ…」
ヒースが、半ば呆れながら彼女を見る。
「だってしょうがないじゃない!!可愛いんだから!!」
シェーラはそう反論するが、ヒースはもう相手にもしていない。
「あのなぁ…お前一番最初にもそうやって御嬢様に抱き付いてたろ!?」
二人が言い合いをしている中、天音が一言。
「…びっくりした」
それだけ、呟いた。
「…まぁ、邪気の欠片もないわけだからねぇ…」
苦笑しながら、柊一がそう呟く。それに対し
「当たり前でしょ…?生身の人間よ…?」
と、天音が若干青ざめながら言う。
―――直後。
「―――……へぇ?こんな所に居たんだ?」
そういった声が聞こえ。瞬間。天音の顔色が一瞬で変わり、咄嗟に、声の主を探す。
彼女が視線を向けた、その先に。
「……何で?何であんたがここにいるの!?」
―――一人の少女の悲痛な叫びが、辺りに木霊した。

114ピーチ:2012/07/21(土) 09:33:14 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
紫の乙女 〜殺害〜

「何でって、そりゃあ…」
突然現れた青年は、ニタリと笑いながら。
「―――主人(あるじ)に命じられたからに決まってんだろ?」
そう、言って。
―――とてつもなく長く、細い槍のようなものを、
「見つけ次第…殺せってなぁ―――?」
彼女目掛けて、思い切り刺すような素振りをした。
「――――――っ!!」
咄嗟のことに、天音は当然避けられない。やはり、素早さでは柊一に劣るか。彼なら、条件反射で避けるだろう。
「あま…」
突然のことに、昇が言いかける。しかし。
「大丈夫だよ」
「へ?」
小声で呟かれたその声は、まるで彼女の安全を確信しているかのようで。
「し、柊一…?」
「あの天音が、そう簡単に殺されるわけないだろ?」
その声で、彼がはっと我に返る。
直後。
ザン―――と、肉を裂くような音が聞こえた。
青年の持つ槍にかかって、浮いているその物体は。
―――力なく腕と頭(こうべ)を垂れ、ぐったりとしている、天音だった。
「……あ…」
突然目の前で起こったことに思考がついていかないソフィア達を前に、青年がちっと舌打ちをする。
「やっぱ…一筋縄じゃ行かねぇってことかぁ…」
さすが、主人(あるじ)が警戒するだけある、と、青年が笑い。
……するりと、その槍から彼女の肢体が滑り落ちる。
当然、天音の身体は横倒れに―――
ならなかった。
すたんと降り立ち、その左手には紅い扇を構えている。彼女が刺されていたはずの場所には、傷どころか、傷跡一つない。
「え……?」
ソフィアが、思わず呟く。それを他所に、天音は。
「…いきなり現れて、随分なことしてくれるじゃない?」
そう言って。不敵に笑った少女は、すっと扇を振り上げた。

115ピーチ:2012/07/21(土) 10:42:05 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
紫の乙女 〜式紙〜

「―――乱れし刻(とき)を更に乱し客よ」
扇をすっと振り、それを再び天へと掲げる。
その中心部に、黒い渦が巻き上がり、それが扇を突き抜け、黒き龍へと変化する。
「…やべ」
そう呟いた青年の耳に、しかし別の声が聞こえてくる。
「暗き、深海の底に眠りし龍の宝庫…」
「へ?」
彼が、聞こえた方を見る。そこに居たのは、男にしては少し長いくらいの髪を無造作に括り、両手を組み合わせた青年―――柊一が、何やらぶつぶつと唱えている。
「根の底の国に居座る住(すみ)の民(たみ)よ。我が命(めい)を受け、我がためにその身を果てよ」
「その中の更に深く眠る神龍よ。我が眼前に出で立ちし者を、その場に止めんことを為せ」
二つの声が、不協和音のように青年の耳に木霊する。しかし。
「あら…式紙に音は通用しないんじゃなかったかしら?」
“式紙”。天音のその言葉を聞き、柊一と昇が目を見開いた。

116ピーチ:2012/07/21(土) 19:57:15 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
紫の乙女 〜降臨者〜

「し、式紙…?」
思わず、柊一がそう繰り返す。
「えぇ。…まぁ」
そう呟いて、天音がふっと笑う。
「そろそろ、終わりにしましょう?」
すっと紅い扇を掲げ、静かに唱え出す。
「…聖なる、天からの贈り人よ。我先にと、鎮めの舞を舞わんが如く」
静かな詠唱が、辺り一面に響き渡る。そして。
ふわりと、不意に天井の辺りが淡い光に包まれ始める。
「…え、えぇ!?」
シェーラは驚いて悲鳴にも似た声を発するが、ソフィアは逆。驚いて声も出ないようだ。
そこに。
微かな、笑い声が聞こえた。それも。
―――淡く光っている、その天井から。
大人のような笑い声ではなく、まるで幼い子供が家の周りを走り回っているかのような笑い声。
「―――それは、幾度として死に値するモノ。生かしてはおくな」
不意に、彼女の口調が変わった。
詠唱をしているからではない。本能的に、それを察知する。では、詠唱が終わったのか。しかし、良く見ると。
「…柊一」
「え?」
昇が、突然柊一の服の袖を引っ張り、天音を指す。
「……あ…!?」
彼の見た、天音は。
―――長く、闇以上に深い闇色の髪は。金のそれに等しい程の輝きを放ち、彼ら一人一人を見据える。
「………久方振りだな。裏会の人間ども」
そう言った天音は、ふわりと癖のない、伸びやかな金の髪を靡(なび)かせ。
「…えぇ。確かにお久しぶりですね。しかし」
「何度仰ったら分かるんですか?それを器にするのは止めて下さいと?」
明らかに不機嫌な声音で、二人が言う。それに対し、彼女は。
「別に、悪くはないだろう?わざわざ、そこのモノを連れに来たんだ。文句を言われる筋合いはないはずだが?」
「それならそれで、用件だけ済ませればいいでしょう?」
「わざわざ天音に憑依する必要もない」
髪の色は変わる。声音も口調も、何もかもが。今までの、どこか物静かさを思わせるその表情は、どこか自信に満ち満ちていて。
「……まぁよい。この者は、我の気に入ってる存在だからな。こんな所でくたばられても困る」
「…それ、絶対にご自分のお都合しか考えられてませんよね?聖天使様?」
聖天使、と言われ、言われた方はいささか機嫌を悪くする。
「立場を考えよ。かつては天津神に通じると、その名を轟かせた一族の末裔よ。我には、フキルと言う名がある」
「はいはい。十分理解致しました。連れて行くなら連れて行く、そしてさっさと離れて下さい。フキル様?」
投げやりな態度で、柊一がそう言い放つ。それを見て。
「……我が神に進言すれば、すぐに通ることくらい知っているだろう?我なら、何を進言すると予想する?」
それを聞いて、柊一がぐっと唇を噛む。下手すれば。
「まぁ、今はいいだろう。二度目はないと思え」
そう言い、逃げ出せずにいた青年の首根っこを掴み、“それ”は眩しい程の軌跡を残しながら上へと上がっていった。
そして、天音の身体がふらりと前かがみになる。
それを、傍にいたヒースが咄嗟に支えた。
「お、おい?大丈夫か?」
さすがに心配したか。ヒースが腕の中で昏倒している彼女に呼びかける。
「うん。大丈夫だよ。多分、すぐに起きるから」
そう言って、柊一がヒースに言う。
「ごめんね、いろいろと厄介な問題ばっかり運んでて」
純粋に向けられた謝罪に、ヒースが言葉を失う。
「い、いや…別に構わねぇけど…」
そう呟きながら、ヒースが天音の身体を柊一に預ける。
「じゃあ…起きるまでしばらく、寝かせて貰ってていいかな?」
柊一の問いに、シュオンがいいよと答えた。

117ピーチ:2012/07/21(土) 22:19:24 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
はーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
すっげーーーーー疲れたんですけど・・・・・・・・・・・・・


マジスか???

ごめん・・・かんけいないことを・・・・

118ピーチ:2012/07/22(日) 10:13:41 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
紫の乙女 〜負担〜

「―――…あ、れ…?」
目を覚ました天音は、どこか見慣れない風景に、思わず己の目を疑う。しかし。
「あ、起きました?」
その声を聞いて、ある程度のことは理解できた。
「大丈夫ですか?気分とか、悪くないですか?」
そう尋ねるのは、メイドのシェーラ。小鹿色(フォーン)の髪に、大きな青灰色の瞳。それを見て。
「えぇ…大丈夫だけど…」
そう、言葉を濁す天音を見て、シェーラが心配そうに言う。
「や、やっぱ、気分が悪いとか…」
「あ、いや、そういうことじゃないわ」
慌てて訂正を入れ、その後に呟く。
「ここって…もしかしてあなたの部屋?」
「え?あ、はい。そうですよー」
大丈夫だと悟った途端、シェーラがいつものように明るくなる。
「でも、あの二人もびっくりされてましたよ。いきなり倒れられて」
「え?」
あの、二人が?
あり得ない。無意識の内にそう思ってしまった天音は、しかし自分を何とか納得させる。
―――そう。自分を心配するなど、あり得ないわよ。
だって、今まで何度も同じようなことがあったのだから。
彼女がそう思った直後。
「あ、どーぞー、起きられましたよー」
シェーラが、誰かを招き入れるような声をあげた。まさかと思って見ると。
…その、まさかだった。
「大丈夫かー?」
「こりゃまた、災難だったねぇ…」
それぞれが思い思いのことを言い、天音に同情の眼差しを向ける。それを見て、天音は
「…何が、あったの?」
そう尋ねる。すると。
―――とんでもない答えが、返ってきた。
「……聖天使様に憑依されたのって言ったら、多分天音くらいだろうねぇ…」
「―――…は?」
思わず、天音が言葉を失った。

119ピーチ:2012/07/23(月) 08:52:19 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
紫の乙女 〜帰り道〜

「ま、また…!?」
「うーん…認めたくはないだろうけどけどねぇ…」
苦笑しながら、柊一が軽く唸る。
「ちょっ…それって意味ないじゃない!?何のために結界張ったと思ってんの!?」
天音の抗議も虚しく。昇が晴れやかに、あっさりと言い放つ。
「無意味だ。諦めて解け」
「そ…んな勝手な…!」
「はいはいはい、それはいいから。とりあえずさ、もう気配はないみたいだよ?」
「へ?」
「え?」
前者は昇、後者が天音である。
「さっきのが最後………さぁて、帰ったらまず、三池の弟を尋問にしとかないとねぇ?」
そう言った柊一は。
……表情こそにこやかなものの、その瞳は一切笑っていない。むしろ。
「……あんた、その内とんでもないことになるわよ…?」
いささか退(ひ)きながら、天音がぼそりと口にする。
「やだなぁ。別に怒ってなんかないし、大丈夫だよ?」
そう言ってる最中(さなか)にも。
……彼の手の甲の血管が恐ろしく浮き出ていることには、気付かないふりをしよう。
「………帰るんですか?」
シェーラが、小さくそう呟いた。
それに対し、天音が。
「ん…そろそろ帰らないと、私達も色々とあるからねぇ…」
苦笑しながらそう呟いて、シェーラ達四人に向き直り。
「まぁ…色々とお世話になりました」
そう言って、浅く頭を下げる。
「あ、黒髪君。色々とごめんね?」
「だから黒髪じゃねええぇぇぇえええ!!」
怒鳴り散らすヒースに、天音が静かに訂正を入れる。
「……ヒース君、だったっけ?」
「…覚えてるならそっちで呼べ」
「じゃーなー、黒髪ー」
「黒髪言うなあああぁぁぁあああ!!」
「……帰りましょうか?」
「うん…」
苦笑しながら、柊一が天音の言葉に頷く。そして。
「昇。帰らないなら置いてくわよ?」
そう言って、天音と柊一がさっさと歩き出す。
「あ、おい待てよ!」
昇の言葉を黙殺しながら、彼女はもう一度シェーラに
「さっきは本当にありがとう。おかげで、そこに居る黒…ヒース君も戻ってきたからね」
黒髪、と言いそうになったのだろう天音が、ヒースの形相を見て訂正を入れる。その後に。
「じゃあ…色々と助かったわ」
それだけ言って、彼女らがすっと踵を返す。
やがて。
―――黒い、渦が浮かび上がり。その渦の中に、三人の姿が溶け込んでいった。

120ピーチ:2012/07/23(月) 16:25:13 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
はい終わりましたコラボ小説w

多分次は気付いたらつっきーが書くと思いまーすw

121月波煌夜:2012/07/23(月) 17:30:01 HOST:proxy10079.docomo.ne.jp
>>ピーチ


すいません最近来れてませんでした!


完結おめでとう\(^o^)/
そしてありがとう!
超お疲れ様ですっ(;´д⊂)


なんか気になる伏線が一杯出てきたな(・∀・)


…ところで、天音ちゃんファンになって良いですか?(ぉい
だってクール娘好きなんだもん!



つ、月波のターンですか次は(^^;;
もうちょっと待ってね!
あと、質問とかまたするかもだけどよろしく!


とりあえず、本当にお疲れでした(`・ω・´)

122:2012/07/23(月) 17:58:21 HOST:zaq31fbd18b.zaq.ne.jp
完結したんかいな!?

それはちょっと驚きやわ…。

123ピーチ:2012/07/23(月) 20:55:46 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
つっきー>>

おぉっ!久々の登場ー!!

どーもでーす!こちらこそありがとー!!

え、天音ファンになってくれる!?それこそありがとうだー!!

質問ならお任せ!←答えられる分だけw

おつかれーい!←あほ。

りんりん>>

うん、完結しちゃったw

つぎはつっきーの話になると思う!

…あたしの最悪文だとつっきーの文章も哀しくなるかもだけどね((泣

124月波煌夜:2012/07/23(月) 21:07:24 HOST:proxyag053.docomo.ne.jp
>>ピーチ


ピーチの神文章の後に書くとか何の羞恥プレイだこれw


っていうかストーリーも何も思いついてないしね!キラッ☆
……なんかないですか?(酷ぇ

125ピーチ:2012/07/23(月) 21:48:13 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
つっきー>>

いやいやいやいや!!あたしの文章なんかが神文章だったら世界の神様はどーなるっ!!

あたしの方が恥掻くって絶対・・・((泣

ストーリー…あたしのキャラ達(主要メンバー三人)がマルグリット王国行ったから次はソフィア様ご一行様方に日本においでいただくとか?←訳分からんw

んで、天音ちゃん宅の前で妖に襲われかける…とか?

…ごめん、死にかけシーンしか浮かんでこない…←酷っ!

126月波煌夜:2012/07/23(月) 23:05:46 HOST:proxyag120.docomo.ne.jp
>>ピーチ


○| ̄|_←土下座


すみませんごめんなさい月波にはあいつらを自然に日本に連れて行ける程の技量は御座いません本当にごめんなさい°・(ノД`)・°・



……なんかもうストーリーバランスとか起承転結とか完全無視で、行き当たりばったりで良いなら書き始めちゃおっかな(^^;;


あ、ちょっと質問良い?

あの三人の外見と、簡単な性格をよろ\(^o^)/

あと天音ちゃんはいつも着物をお召しになっているの?
あと舞踊ったりはしない?←着物少女のイメージ

とりあえずこれだけ。


うん。本当にすみませんでした(つд`)

127ピーチ:2012/07/24(火) 13:06:13 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
つっきー>>

いやいやいやいや、つっきーならフツーに日本まで運んで行きそうw

ストーリーバランスは簡単に合わせちゃいそう…w

質問(回答)

天音…外見→くるぶしを超える程に長い上に闇以上の深さを持つ黒髪(髪は縛らない)と、同色の瞳。基本的には深藍の着物

性格→基本クールで泣いたりすることが少ないけど、たまに降りてきた殺された両親のことで泣く。柊一、昇、奥平(と、闇夜という別の組織)にはたまに子供っぽい態度を取る。

柊一…外見→肩よりも少し長いくらいの黒髪を後ろで一つに括っている。黒い髪と同色の瞳。基本的に黒系統の服装が多い。

性格→穏やかで怒ることが少ない。たまに自分を庇って他界した妹が夢に出てくることがあり、その時は決まってボーっとしている(天音達が心配するほど)。かつては天津神に通じる一族だと信じられ、多少の陰陽術も使用可。

昇……外見→肩につかないくらいの短い髪に、灰色がかった黒い瞳。柊一同様、基本的に黒系統の服装が多い。

性格→怒りっぽい時とそうでない時の差が激しい。剣、槍、刀、鎌、短剣、弓などを扱うことを得意とし、それら全てに魔力を有する。多少口調がきついものの、柊一や天音のことをそれなりに気遣っている。

ごめん、これくらいしか思いつかない。これでいいかな??

128月波煌夜:2012/07/24(火) 15:42:33 HOST:proxy10051.docomo.ne.jp
>>ピーチ


ありがとうございますありがとうございます…!

や、ピーチになら普通にできても月波には到底無理なんだー(;´д⊂)



天音ちゃん髪長っっ!

あれだね、皆色々と苦労してるんだね(´・ω・`)

昇くんの剣って特殊なの?妖切れたりするのかな?

あと柊一くんは天音ちゃんと同じような力持ってるってことなのかな?

129ピーチ:2012/07/24(火) 16:06:08 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
つっきー>>

いやいや、つっきーだからこそフツーに出来ると思うんだけど…

うん、天音ちゃんに限らずあたしのキャラ(主人公)はそれなりに長いよ!

うん!皆苦労してるのっ!!分かってくれてありがとうっ!

あー、昇君の武器は基本的に何でも斬るよw妖でも幽霊でも←さすがに霊を斬ることは仕事上できないけど…

昇君の特技はそれぞれ家族から倣った+元々の自分の特技デスネw

む…柊一君は…まぁそんな所でしょー←チョーテキトー女w

鈴使うってとこは一緒。←親戚だからネw

後は扇を使うか陰陽術を使うかの違いダネw

質問(答え忘れてた所の回答)

天音は基本的に扇振っただけで舞踊ってるって勘違いされるから、それでもいいけど…実際の舞を踊ることもあるよw

130月波煌夜:2012/07/24(火) 17:26:24 HOST:proxyag119.docomo.ne.jp
>>ピーチ


ほうほう\(^o^)/


ありがとう!
またなんかあったら聞くと思いますごめんなさい!でもよろしくね!



とりあえず、『黒の騎士』がもうちょいだから、それ完結したらってことで(..)
先に言っておくけど超残念だからね!ね!


……で、タイトルの案ない?(ぉい

131ピーチ:2012/07/24(火) 19:32:10 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
つっきー>>

どーいたしまして!

いーのいーの、聞きたいことあったら何でも聞いて!←答えられることのみw

残念なんかじゃなーいっ!!つっきーの文章は神文章なのー!!

た、タイトル…!?

うーん…あたしが『紫の乙女』だったからさ、つっきーは『紫の歌』ってどう?

後はあたしみたいに『紫の乙女 〜〜』みたいな?←「〜〜」の間に何か入れるw

132月波煌夜:2012/07/24(火) 20:25:10 HOST:proxy10074.docomo.ne.jp
>>ピーチ


や、それだとピーチのお話の要素がなくなっちゃうじゃないか!
紫の乙女、もなんかちょっと申し訳なかったのに(´・ω・`)


でも毎回サブタイつけるのは良いねー(・∀・)




あ、あと話的に、『紫の歌』の割合が多くなっちゃうと思うんだけどごめん(つд`)

133ピーチ:2012/07/24(火) 20:43:02 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
つっきー>>

いやいやいや!あたしの要素は特にナシだからいーのっ!

紫の乙女ってあたし結構好きだったぜぃ☆

サブタイはあたし的にも気に入ってるw←思いつくときはw

じゃーさ、あたしが紫の乙女、だったから…

つっきーが鈴とか扇とかの後にいろいろ繋げるのは?

…はい、テキトーでございます申し訳ありません…((泣

あたしも割合としては天音が多くなっちゃったから全然いーよー^0^

134月波煌夜:2012/07/24(火) 22:47:50 HOST:proxyag033.docomo.ne.jp
>>ピーチ


『鈴が歌う奇跡の旋律』

……駄目??


や、こんな真面目な話じゃないと思うんだけどね!
鈴プラス歌ということで(^^;;



あと、最初の一回ぶんはとりあえず書き終わったんだけど、悪ノリした結果天音ちゃんオンリーの描写のみという凄いことになりましたw
黒髪和風美少女の外見書くの楽しくて←

次はいつになるか分かんないけど、載せちゃう?

135ピーチ:2012/07/25(水) 08:08:19 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
つっきー>>

ぎゃあぁぁぁぁ!?凄いっ!凄すぎるっ!!

めっちゃネーミングセンスあるじゃんっ!!

載せて載せてー!不定期でも何でもいいからー!←あほ。

136月波煌夜:2012/07/25(水) 10:38:53 HOST:proxy10014.docomo.ne.jp
>>ピーチ


じゃあとりあえず、短いけど載っけるね!


…先に謝っときますごめんなさい調子に乗りました(つд`)
あと真面目なの最初だけだから!タイトル詐欺だから!

137月波煌夜:2012/07/25(水) 10:44:28 HOST:proxyag027.docomo.ne.jp
鈴が歌う奇跡の旋律
『――開幕――』







全てを呑み込む宵闇よりも深い、濡れ羽色の髪が静かに波打つ。


銀に透き通る月光を浴びて一際艶めく見事なその黒髪は、極上の絹糸の如き滑らかさ。


―――さああああっ


突如吹き抜けた微風が、深い藍色の着物の袖を、この上なく優雅に膨らみはためかせる。

―――揺らめく蝋燭の灯りに照らされ、その人物の姿が浮かび上がった。
女性と呼ぶべき年齢ながら少女のあどけなさをも残した、怜悧で整った顔立ち。

長く繊細な睫(まつげ)が陰を落とす、黒曜石のように澄み渡った瞳。

清らかな白菊の花弁にも似た、しっとりとして瑞々しい肌。


その少女は美しく、しかし無心に舞い続ける。


指先で鮮やかな紅の扇を広げ、弧を描く所作は流れる水のよう。
凛と背筋を伸ばし、足を運ぶその様は月下に咲く一輪の花のようでもあった。



―――りん―――……



―――そのとき、玲瓏たる鈴の音が、静寂を破って涼やかに響いた。



「…………!」



少女が舞を止め、星のない夜空に唯一、煌々と輝く満月を真っ直ぐ振り仰ぐ。



「……これ、は……」



ふ、

珊瑚の色をした唇から漏れる吐息。


小さな呟きが、静まり返った深闇に儚く溶け込み、僅かな余韻を残した。

138なめ:2012/07/25(水) 10:52:05 HOST:host204.nabari-mie.ed.jp
わぁ〜
もう、気になりますぅ。
また早く投稿してください!!

面白くて、最近みだしました

139ピーチ:2012/07/25(水) 13:41:23 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
つっきー>>

やばいやばいやばい!!つっきー天才っ!!

宵闇は思いつかなかったー!?

やっぱり天才以外の何者でもないよっ!!神様ぁぁ!!←え…(退き

続き待ってるよー!!

140月波煌夜:2012/07/25(水) 15:05:23 HOST:proxy10087.docomo.ne.jp
>>なめさん

こんにちはー!
コメありがとうございます(o^_^o)

宜しかったら、原作である月波のグダグダ小説『紫の乙女と幸福の歌』と番外編『紫の乙女と愛の花束』、
ピーチの天才的作品『鈴扇霊』もよろしくお願いします\(^o^)/←宣伝



>>ピーチ

キャラ壊しの天才でごめんね!
ここぞとばかりに日本系の描写をやってみた。
紫の歌じゃできないし!
勝手に色々いじってごめんなさい°・(ノД`)・°・

目に余るとこあったら言ってねヾ(^▽^)ノ


続きはもうちょいお待ちください……下手な上に遅いって…

141ピーチ:2012/08/10(金) 20:16:18 HOST:nptka304.pcsitebrowser.ne.jp
つっきー〉〉

まーったくキャラ壊しの天才なんかじゃなーい!!

キャラ生かしの天才ではあるw

下手じゃないからいいのだー!!

でも更新は待ってるというねww

142彗斗:2012/08/12(日) 18:28:37 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
月波さん>>
お〜すごいです! やっぱり私とは違いますね〜本当にこっちが脱帽しよっとww
ソフィア嬢の方も凄いですが何してても凄過ぎ……Σ(o_o:)

ピーチさん>>
凄まじいぐらいにキャラの設定が濃いですね! こう言うのは結構好きです(天音ちゃんとか…)
この小説の様に私も滑らかに出来たらいいのにキャラ達が絶対にそうさせてくれない…(泣) ←出演者を欲張って過ぎた結果

143ピーチ:2012/08/12(日) 18:53:10 HOST:nptka402.pcsitebrowser.ne.jp
慧斗さん〉〉

凄まじい!?濃い!?

むー…そんなつもりはなかったのに…

慧斗さんのコラボの方が面白いよー!

144月波煌夜:2012/08/12(日) 19:01:28 HOST:proxyag117.docomo.ne.jp
>>彗斗さん

いやいや、月波はいつも彗斗さんの神文章に脱帽させて戴いておりますよw
あれだけの人数を同時に、自在に操れるのはほんと才能ですよ!羨ましい!



>>ピーチ

楽しみにしてるよ!
月波のは無視しちゃって構わないからねっ(*^_^*)

あ、あとピーチ考案のユーリエとソフィアの隠れ裏話も、そろそろ頑張ります←

145彗斗:2012/08/12(日) 19:41:19 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
月波さん>>
いや、現実視点で言いますと才能はおろか色んな物が苦手なんですわww
勉強も努力も友達づ作りも…と、いろんなものが苦手で苦手で…
好きだと言えば音楽しかないと思ってるww
つまり才能の一片も無いって事でww

ピーチさん>>
いやいや…そんな事はあり得ないと思うけど…キャラが多過ぎてキャラの口調が違うシナリオ間違えたとかで結局の所、一話如きに2、3時間掛かっちゃってるんだよww
意外に小説書くのには四苦八苦しておりますww

146ピーチ:2012/08/12(日) 21:14:46 HOST:nptka201.pcsitebrowser.ne.jp
つっきー〉〉

ありがとー!頑張るよー!

え、無視しちゃっていーの…?

慧斗さん〉〉
まーったく同感!!

なのに出来は最悪w

147ピーチ:2012/08/13(月) 15:43:17 HOST:nptka207.pcsitebrowser.ne.jp
つっきーの許可が降りたので、新・コラボを載せたいと思いまーす


紫色の鈴

「あ、なた達…!?」
そう呟いた少女―――神代 天音は、目の前の出来事に思わず息を飲んだ。
今彼女は、隣が自宅で、ついでに彼女が管理をしている神代神社の本堂に居たのだ。
―――“本堂”に。
そこに突然、見ず知らずの集団が降ってきたら、どんな反応をすればいいのだろうか。
「あ、えっと…」
そう呟いた少女の青灰色の瞳に、見覚えがある。
あれは。
「お久しぶりですー」
苦笑気味に笑いながら、その青灰色の瞳の少女が言った。
「…久しぶりね…」
驚きの色を隠せない天音の目の前に居た少女、それは“あの時”以来、もう二度と逢うことはないと思っていた、あの少女だった―――。

148月波煌夜:2012/08/13(月) 16:09:21 HOST:proxyag067.docomo.ne.jp
>>ピーチ


キタ―――!
日本編キタァ―――!(うぜぇ
やばいやばいピーチさすがすぎる!
全身全力で応援してます(≧∀≦)



>>彗斗さん

月波も勉強とか努力とか人付き合いとか大の苦手ですよ!(キリッ

いえいえ、彗斗さんは才能に溢れていらっしゃいますから!
……それにしても2、3時間も掛けて下さっているとは初耳でした…。
月波みたいに20分掛けないでさっさか適当にやるのもアレですけど、無理はなさらないで下さいね!
一読者としては非常にありがたいことですがm(_ _)m

149ピーチ:2012/08/13(月) 16:20:16 HOST:nptka302.pcsitebrowser.ne.jp
つっきー>>

きたよ―――!!駄文がきたよ―――!!

酷すぎる時は目をちゃーんと洗ってね!!←目を腐らせないように!

ってゆーか、読まない方が目のためだよ!!

150月波煌夜:2012/08/13(月) 16:22:05 HOST:proxyag073.docomo.ne.jp
>>ピーチ

神文章がきたよー!
むしろ気分爽快、視界クリア、目薬の効能があると思うよ!

151ピーチ:2012/08/13(月) 22:04:48 HOST:nptka304.pcsitebrowser.ne.jp
つっきー>>

か、神文章…!?じゃあつっきーはどーなるー!?

…ほんとにね、目薬準備しててね!

152月波煌夜:2012/08/13(月) 22:25:24 HOST:proxy10080.docomo.ne.jp
>>ピーチ

え?ゴミ文章ww


いや目薬は一生必要ないくらいだと思います←
あ、ガン見しすぎて目が乾くかもだけどそれだけだぜ!

153ピーチ:2012/08/13(月) 22:33:57 HOST:nptka106.pcsitebrowser.ne.jp
紫色の鈴

「―――で、何であなた達がこんな所に…」
天音がそこまで言った直後。
「天音ー」
「居るかー?」
…あの声は。
思う暇もなく、本堂のドアが、がらりと開かれた。
そこに、居たのは。
「…不在だって言う紙でも貼っておけば良かったわ…」
額を押さえながら、天音がぼそりと呟く。
その後に、彼女は疲れきった声音で、その名を呼んだ。
「…柊も昇も、この人達のこと知ってるわよね?」
そう。今の二つの声は。
「あれ?確かその人達…」
「あの、異界の…」
そう呟いて、後者―――飛鳥井 昇が声を張り上げた。
「黒髪!!」
それを聞いて。黒髪と称された青年―――従僕(フットマン)のヒースが、即座に怒鳴り返した。
「俺の名前はヒースであって、断じて黒髪なんかじゃねぇ!!」
その言葉に、昇が。
「あ、そーだったな。わりぃ」
と、悪びれた様子など全くないが一応謝っている。
「ちょっと…それより―――」
天音が言った直後。突然畳に黒い渦が現れ、そこから、まるでゴミを捨てるかのように、二つの影が現れた。

154ピーチ:2012/08/13(月) 22:39:58 HOST:nptka205.pcsitebrowser.ne.jp
つっきー>>

いやいやいやいや!!つっきーがゴミだったらあたしの文章って地球に存在してないし!!

…こんな駄文を読んでくれてありがとう。ほんとにありがとう。

155彗斗:2012/08/13(月) 22:47:03 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
月波さん>>
いや、あのもうこう言うのは慣れましたのでお気になさらずww
気が付いたら「あっ…もう夜の3時!?」みたいな事もしばしばですのでww(本当に時間関係は疎くて疎くて……ww)

ピーチさん>>
まさかあれで終わっていたとは……初めから読み直していてビックリしました。
…でもあれですね?
ゴミを捨てる様になんてww (←また変な所にはまってる)

156ピーチ:2012/08/14(火) 15:34:35 HOST:nptka407.pcsitebrowser.ne.jp
慧斗さん>>

あれ?中途半端だった?←だったらごめん!

ゴミを吐き出すように…が正しい表現だったと今さら思うw

157彗斗:2012/08/14(火) 15:37:44 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
ピーチさん>>
ちょww
それはどっちにしてもゴミが前提だww

でも作者さんがチェンジするとは考えつかなかったなぁ…
やっぱピーチさんは天才なのかもね

158Mako♪:2012/08/14(火) 22:06:24 HOST:hprm-57422.enjoy.ne.jp
彗斗さん>>
ピーチは天才なのかもじゃなくて、天才なの!
私とは違う次元のお方ですよ(←意味不ww)

ピーチ>>
なんか日本編キターーー!!!
月波さんとのコラボ第二段!サイコー☆
頑張れ!
月波さん>>
うわぁ!!
見事な表現ですね☆
早く続きが読みたい!

皆様、楽しみにしております。

159Mako♪:2012/08/14(火) 22:08:06 HOST:hprm-57422.enjoy.ne.jp
彗斗さん>>
ピーチは天才なのかもじゃなくて、天才なの!
私とは違う次元のお方ですよ(←意味不ww)

ピーチ>>
なんか日本編キターーー!!!
月波さんとのコラボ第二段!サイコー☆
頑張れ!
月波さん>>
うわぁ!!
見事な表現ですね☆
早く続きが読みたい!

皆様、楽しみにしております。

160月波煌夜:2012/08/14(火) 22:56:58 HOST:proxy10018.docomo.ne.jp
皆さんはみんな天才ですよ!←突然



>>ピーチ
いやっほーい!
天音ちゃんって何気に人間味がある子だよね(`・ω・´)

コラボしてくれてありがとう。読ませてくれてありがとう。



>>Mako♪さん
ありがとうございます!
いやあ神作品にサンドされることになっちゃいましたよ恥ずかしい←
月波のはお待たせしてしまうかと思いますが、どうぞよろしくです!

161ピーチ:2012/08/15(水) 19:03:12 HOST:nptka103.pcsitebrowser.ne.jp
慧斗さん>>

あははw確かにゴミ前提w

まこ>>

いやいやいやいや!!あたしの文章力が天才の域だったら他の神様どーなんの!?

つっきー>>

いやはや、こちらこそコラボの許可してくれてありがとう!

こんな駄文に肩入れしてくれるみんなに感謝しないと!!

162ピーチ:2012/08/15(水) 22:34:51 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
紫色の鈴

「わ…ととっ!?」
そう叫びながら、とてもとても小柄な少女が飛び出してくる。
金とも赤とも取れる色のくるくるカールした艶のある髪と、服装。その二点から、育ちが良いことだけは伺える。
その小柄な少女を、間一髪で支えた影があった。長身の、無表情の青年。その表情は、恐らく本気でキレている時の天音といい勝負だろう。
柊一と昇がそんなことを思っている中、小柄な少女が青年に向かって怒鳴り散らす。
「く、クロードっ!!もっと受け止め方というものがあるじゃろう!?」
その怒鳴り声を聞き流しながら、青年は無表情で対応する。
「申し訳ありません。ルイーズ様の体勢に、少しばかり無理があっかと」
「それとこれとは話が別じゃ―――!?」
…勘違いをされないように、先に言っておこう。ここはあくまでも、神代神社の本堂。間違っても異界への道を簡単に開けるわけではない。
ましてや、こんな集団が飛び出してくるはずがないのだ。
そんな天音達の思考に全く気付かず、ヒースと青灰色の瞳の少女―――シェーラが声をあげた。
「る、ルイーズ王女!?」
「クロード殿!?」
呼ばれた二人―――小柄な少女はルイーズ、長身の青年はクロードと言うらしい―――は、同時に二人の方を向く。そして。
「そなた、ここは何処じゃ?」
突然、ルイーズがシェーラとヒースに問いかける。それに対し、二人は。
「あ、いや…俺らも良く分かんなくて…」
ヒースの返答を聞きながら、シェーラが天音達の方を向く。それに気付いた天音が。
「―――日本よ」
短く答え、それ以上のことは全く説明しない。それを聞いたシェーラが。
「え?日本って…」
その言葉を繋ぐように、彼女の後ろに居た長い銀の髪に紫色の瞳を持つ少女―――ソフィアが敏感に反応する。
「貴方たちが言ってた…」
「えぇ、ここがその日本。…まぁ、あなた達からしたら、ここは異界になるわね」
ソフィアの言葉を遮るように言った天音が、訝しげに問う。
「ところで―――何であなた達がこんな所に居るの?異界の戸は、そう簡単には開かないのよ?」
天音の問いに、ソフィアと、彼女の隣に居た青年達―――シュオンとジル―――が答える。
「いや、何でって言われても…」
「オレ達も、いきなり変な穴に吸い込まれただけだぜ?」
「…もういいわ」
呆れたようにため息を吐きながら、彼女は隅に置いていた携帯の電源を入れる。
直後。
突然、その携帯の着信音が鳴り響いた。かけてきた相手を確認して、天音がそれに応答する。
「もしもし?」
その一言から始まり。
「―――え?めぐみが?ゆうきは来ないの?」
そんな声が聞こえたり、
「……それってまさか―――…ちょっと?私はめぐみとは属性違うのよ?あっちは妖術師でしょ?」
挙句の果てに。
「――――――なーんで、私まで狙われなきゃいけないのよ…分かった。あんたが来るまでの間なら、何とか時間稼いでおくから」
そんな訳の分からない会話を終え、天音が外に出る。と同時に。
「―――柊、昇?」
二人の相棒の名を呼び、その後に。
「ちょっと…本堂(ここ)を護っててくれる?」
そう言った直後。神社の周りに、とてつもない妖気が渦を巻いた。

163ピーチ:2012/08/16(木) 06:57:20 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
紫色の鈴

「 ……やば」
小さく呟きながら、彼女は長い髪を揺らめかせる。
「―――ゆうきが来るまで、稼げない……かもなぁ…」
天音の声に反応するかのように、一つの人影が、彼女の前に現れた。
「……待ってたわ……めぐみをかたどった、人形さん?」
「うるっさいわね…」
めぐみ、と呼ばれた少女が、天音の言葉に敏感に反応する。しかし。
「―――天音?」
「そいつって…」
突然の声にはぁっとため息を洩らし、天音が簡潔に答える。
「えぇ……神矢 めぐみ。…妖術師の、ね―――?」
その答えに対し、二人―――柊一と昇がそれでも小さく身構える。
―――神矢 めぐみ。
天音が中学生の頃、尤も仲の良かったうちの一人。お互いに特異な能力を持ち合わせていることも、関係があるのかも知れないが。
「でも」
今の彼女は、“本物”ではない。
「そうでしょう?……わざわざ、必要以上の妖気を振りまくくらいだから、よほどのことよね?」
その問いに、めぐみの身体が突然、痙攣する。しかし。
「―――えぇそうよ。アクア様の再誕生のために……」
そこで区切りながら、しかし彼女の身体は素早く動き。
「あんたにも、餌になって貰うわ」
そう言って、天音の背後にすっと回りこむ。
「わ…っ!?」
間一髪の所でそれを避け、崩れそうになる体勢を何とか立て直す。
「分かってるの?私は、めぐみとは属性が違うのよ?」
「分かってるわよ、それくらい。でもね?アクア様の一部にさえなれば、そんなもの関係なくなるわ。だから安心して?」
「安心させる場所が違うと思うんだけど?」
直後。
「根の底の国に、古き年より祀られしモノよ。聖の光(こう)によって、その身を浄化させよ」
突然、小さな、しかしはっきりと聞こえる良く通った声が、めぐみの身体に見えざる縄を巻きつけた。

164ピーチ:2012/08/16(木) 07:36:01 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
紫色の鈴

「……ゆう、き…」
「ごめん、遅くなって。みなみと秋奈さんも呼んできてたから」
突然、現れた女性―――神園 ゆうきが、短く言う。
その他に二人―――神村 みなみと、神水(かみみず) 秋奈がゆうきに何かを伝える。
「―――分かった、ありがと。……ねぇ、天音」
「いいわよ。……昇」
いきなり呼ばれた昇は、めぐみを凝視しながら何だ、と声だけで応じる。
「あの二人―――黒髪君と、もう一人。あの二人に渡せる剣、ある?」
「……あぁ。確か、ジルって奴が剣は持ってたから」
「じゃあ」
―――何でもいいから、黒髪君に渡しててくれる?
その言葉に、昇が気だるげに、しかし一本の剣を生み出す。
それは、彼特有の魔力のこもっている剣(つるぎ)。
「…いざとなったら、自分達で守らせるつもりか…」
呆れ半分に呟く昇の言葉に、天音はあっさりと。
「当たり前でしょ?これから―――」
めぐみを、助け出さないといけないんだから。

165ピーチ:2012/08/16(木) 09:42:48 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
紫色の鈴

天音の言葉を聞いて、それまで黙って聞いていた柊一が口を開く。
「……めぐみちゃんを助け出すって…?」
「…今のめぐみの状態、分かってる?」
天音の問いに、二人がはぁ?と呟く。
「前にね、めぐみの妖術師としての能力、それから」
「―――生まれ持った異形の能力」
「……それを狙ってた妖が居てね。そいつを封じ込んだ後に、あれの第一眷属みたいなのが逆恨みして、その妖を再び生み出そうとしてるの」
「そのためには、めぐみの能力は必要不可欠。それだけじゃ完全にはなれないから、天音の能力を取り込もうって所よ」
上から、天音、ゆうき、天音、ゆうきの順だ。
「…って言うか、この話は前にもしたわよね?」
「うん。聞いた」
天音の確認を兼ねた問いに、柊一があっさりと。
「―――じゃあ、話は早いわ。柊、お願いがあるんだけど…」
「りょーかい」
軽く答え、右手を掲げる。そこに。
―――細身の、長い刀が生まれる。
それが、合図になる。
「……お願いします」
途端に、天音の口調が丁寧になる。そして、柊一の答えは。
「―――任せとけ。……みんなまとめて、薙ぎ払ってやるよぉ……」
彼の言葉と共に、めぐみの身体が突然、力を失った。

166月波煌夜:2012/08/16(木) 13:31:19 HOST:proxy10021.docomo.ne.jp
>>ピーチ

すげえ!
クロードとルイーズ、完璧にコピーできている!

っていうか、クロードどんな受け止め方したの…?(笑)



な、なんか複雑になってきたね(^^;;

167ピーチ:2012/08/16(木) 14:13:54 HOST:nptka407.pcsitebrowser.ne.jp
つっきー>>

マジ?良かったー!

あー、クロードは…ルイーズ王女の襟首の辺りをてきとーにひょいって感じでww

168ピーチ:2012/08/16(木) 15:16:54 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
紫色の鈴

“―――みんなまとめて、薙ぎ払ってやるよぉ…”
言った直後。めぐみの身体ががたん、と前かがみになり、そしてそのまま倒れこむ。
それを見て、柊一が。
「―――やっりィ…」
にっと口端を吊り上げ、あくどい笑みを浮かべる。
―――数秒程、時を戻り。
彼が自分で言った通り、めぐみの目の前に剣(つるぎ)の切っ先を向け、左肩から右足に向かって斜めに斬りつける。その直後に、めぐみが倒れたのだ。
これは、つまり。
「……んで?後はどうする?」
柊一の言葉に、天音が。
「…後は、私達の方で処理します。ありがとうございます。……莉織さん」
天音の言葉を聞き、ゆうきが訝しげに繭を顰める。
「…ねぇ、あま―――」
「まぁいい。用がある時は呼べ」
気が向けば、出てきてやる。そう言い残し、彼の身体から無数の光が放たれる。
「…………柊?大丈夫?」
「ん…大丈夫」
それを確認した直後。
「天音!!」
「へ?」
いきなり大声で呼ばれた―――と言うより、半ば怒鳴られた―――天音は、驚いて声のした方を向く。
「……あいつらやべぇぞ」
「あ、あいつらって……」
「あの、異界の連中が!」
昇の言葉に、天音の顔色が変わる。
「何で、どうしたの!?」
「知るかっ!?俺に聞くな!」
とにかく、と、天音がゆうきの方を向く。
「ごめんゆうき、めぐみの意識が戻るまで、こっちに居ていいから!ほんとにごめんっ!」
「う、うん……大丈夫だけど…」
ゆうきが答えるか答えないかの内に、天音が一気に走り出した。

169ピーチ:2012/08/16(木) 15:51:23 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
紫色の鈴

三人が、見た光景は。
―――つい先程までは“何も”居なかったはずの本堂の中に、浮遊霊や性質の悪い妖、更には天井ぎりぎりのところに頭がある鬼など、それはそれは色々なものがいた。
ヒースは必死に、ジルは楽しそうに、ついでにクロードは無表情でそれぞれの剣撃を繰り広げている。
それを見た天音は。
「……な……っ!?」
何かを言おうとして、しかしそれが音にならない。
そんな天音の様子に気付いたか、昇が気まずげに。
「……これ、まさか……」
直後。
ひゅん―――と音がして、天音達の真横に、そしてヒース達の真横に風が吹いた。
そして、溜まっていた人外のものの大半が、その風によって掻き消える。
―――否。風ではなく。
「…これ、は…」
壁には、一本の矢が刺さっている。ではやはり。
「ごめん天音ちゃん!何かいきなり増えてきて……」
「あ…………文芽さん!?」
「まさか…とは思うけど、これ全部姉貴の仕業じゃねぇよなぁ…?」
昇の言葉に、文芽と呼ばれた女性―――昇の、四歳年上の姉―――はぶんぶんと首を横に振る。
「ううん。ただ…これの、ね…訓練してて」
「結局は姉貴が原因じゃねぇ!?」
「……ごめん」
自分の弟に怒鳴られる文芽を見て、天音がすかさず助け舟を出す。
「昇?文芽さんだって悪気があったわけじゃないのよ?現に、自分でこうやって片付けに来たじゃない?」
「悪気があってやってたら俺は一生姉貴と口聞いてねぇよ!?」
「文芽さん?気にしなくていいですからね?」
昇の訴えを華麗に受け流し、笑顔で文芽にそう言う。
「うん…ごめんね、壁に穴開けちゃって」
「大丈夫ですよ。それくらい」
「俺は結局無視!?スルー!?」
昇の絶叫に対し、天音が厄介そうに呟く。
「分かってるわよ。無視もスルーもしてないって」
それより、と言いながら、天音が文芽の左腕を指す。
「どうしたんですか?これ」
「え?あぁ……ちょっと、厄介な妖にやられちゃって」
そう言っている彼女の呼吸が、心なし速い気がする。顔色も、あまりいいとは言えない。
「大丈夫ですか?ちょっと休んだ方が……」
天音が言った直後。
唐突に、文芽の全身の力が抜け、そのまま、壁にもたれかかった。
―――意識は、ない。

170月波煌夜:2012/08/16(木) 18:49:38 HOST:proxyag064.docomo.ne.jp
>>ピーチ

おお、男三人頑張ってる!
シュオンはこういうとき足手まといだよね☆


昇くんのお姉様大丈夫ですかー?

171ピーチ:2012/08/16(木) 20:14:41 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
つっきー>>

あは、クロードの登場は自信がない……((泣

シュオン様は…爆弾投げさせよーかなと思案中w

あの昇の姉ながらに、全く似てないからなー…

まぁ、何とかなるさっ☆←軽っw

172月波煌夜:2012/08/16(木) 21:28:17 HOST:proxy10041.docomo.ne.jp
>>ピーチ


いや大丈夫だよ!
クロード、あの感じでいけばぜんっぜん大丈夫だよ!

シュオンはやっぱり爆弾なのね…。
おうち破壊しないようにっヽ(*`Д´)ノ

173ピーチ:2012/08/17(金) 09:13:33 HOST:nptka401.pcsitebrowser.ne.jp
つっきー〉〉

だ、大丈夫?

あはは、もし破壊されたら、天音のことだから請求書突き出すだろうから安心して!

あ、あのさ、慧斗さん感謝祭に出てたヒースの台詞使っていい?

174ピーチ:2012/08/17(金) 11:23:59 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
紫色の鈴

「お、おい姉貴!?」
「文芽さん!?」
昇と天音が、同時に叫ぶ。その声に反応したか、そうでないか。それは定かではないが、文芽が唐突に立ち上がる。
「あ……やめ、さん…?」
天音の声に、彼女はふっと笑う。
「いいわね、器があるって」
言った直後に、目の前に居る三人―――ヒース、ジル、クロード―――を凝視する。
そして。
「オ前ラモ、餌ニナレ」
突然、彼女の周りに突風が巻き起こる。それを見て、柊一が。
「……天音、風属性(ふうぞくせい)の妖とは、相性悪いんじゃ…」
「そんなこと、言ってる暇ないわよ…」
持ち替えた扇をすっと開く。
「山比古神(やまひこのかみ)よ、水比古神よ。火愚槌神(かぐつちのかみ)よ」
そこで区切り、紅い扇を天へと掲げ。
「―――人の身に移りし妖を、今この緋扇に宿し力で……」
『今この緋扇に、封じ込めよ―――』
途端、文芽が―――正確には文芽に憑依した妖が―――普通の人間には有り得ない悲鳴を上げ始めた。
「どうする?このまま封じ込まれるか、もしくは上に上がるか」
天音の問いにも、彼女は全く反応しない。否。出来ない。
「……情けをかけようとしたのが間違いだったわね」
―――失せろ。
その一言で扇から無数の光が放たれ、それと同時に文芽の身体が動かなくなる。
「とりあえず―――浄化は任せたから。柊」
「…りょーかーい」
苦笑しながら応じる彼を見て、天音も思わず苦笑を洩らす。
「まぁ…少し横になってれば大丈夫よ」
どうせだから家(そっち)で休ませれば?
天音の言葉に軽く頷き、昇が文芽を担いでいった。
「…いくら軽いからって、担ぐのはどうかと思うわよ…」
聞こえないことを理解しながら、天音が小さく呟く。苦笑を交えた声で。

175麻利:2012/08/17(金) 17:38:32 HOST:zaq31fbd592.zaq.ne.jp
やっほー!ピーチ!

176月波煌夜:2012/08/17(金) 18:47:25 HOST:proxy10047.docomo.ne.jp
>>ピーチ

請求書か!
さすが天音ちゃん、抜け目ない!
…お金は腐るほどあるんだろうけど、日本円はどうするんだシュオン。


いつもながら呪文かっこいいね!
月波もあれこれ考えてみたんだけど、いいかんじに和風にならなくて(^_^;)


あ、ヒースの台詞?
どうぞどうぞ(≧∀≦)

177ピーチ:2012/08/17(金) 23:36:17 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
麻里さん>>

やっほー!お久っ!

つっきー>>

うん、天音は自分の利になることはへーきでやっちゃうタイプ…の、つもりw

うーん…どうするんだろ、日本円w

いやいや、呪文とか超のつく適当さだからね?つっきーならフツーにスルーしてかっこいい呪文考えそうだからね?

センキューベリーマッチ!←意味分からんw

ほんとにありがとうございますぅ!!

178ピーチ:2012/08/18(土) 00:15:13 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
紫色の鈴

「あ、天音ー」
「へ?」
今、聞こえた声は。
「めぐ、み……大丈夫だったの?」
「うん、ゆう…じゃない、龍因様に大体の事情は聞かせてもらったから」
恐らくゆうき、と言おうとしたのだろうめぐみが、慌てて訂正を入れる。しかし、それを訝しんだ天音が。
「りゅう…いん?」
「あはは…こいつのこと」
苦笑気味に笑いながら、めぐみに対してだろう殺気に満ちたゆうきの視線に、思わず天音が肩を揺らす。
あの、滅多に怯えることのない天音が。
「ど……どう、したの?ゆう―――」
「あ――――――!!」
天音の言葉を遮るように、めぐみがとんでもない大声をあげる。
…これは、本当にさっきまで憑依されて眠っていた人間か。
一瞬、本当に一瞬だが、そんな考えが頭を過(よ)ぎってしまった天音である。
「ご、ごめん!こいつのことは、今だけでいいから“龍因”って呼んでくれない?あたしの弟子が居るから!」
「……めぐみの、弟子?」
「うん、妖術の」
「んで、どう言うわけかゆうきだけは本名を伏せてるってこと?」
天音の的を射た問いに、めぐみが苦笑しながら。
「……うん」
それを見た天音が、はぁっとため息を吐いて。
「…分かったわよ。ただし、今だけよ?」
「うん、ありがと!」
彼女の返答は早かった。一瞬、了解を取り消そうと思った程だ。
「…で、聞きたいことがあるんだけど」
直後。
「おいっ!姉貴!?」
そんな声が聞こえ、それはいつしか、段々と近付いて来ていて。
「………何か、とてつもなく嫌な予感がするのは、私の気のせいかしら?」
咄嗟に尋ねた天音に、二人は苦笑を零しながら。
「…絶対、気のせいじゃないと思う」
「―――やっぱりぃ?」
瞬間、天音の瞳に、とてつもない殺気が宿った。
…ように見えたのは、気のせいか。
「あいつ…用件済んだら半殺しにしてやる…!!」
「やめれー!?」
有言実行―――不言実行でもある―――の彼女の言葉に、思わずめぐみとゆうきが同時に叫ぶ。
やると行ったら必ずやるのだ。この少女は。
全身から触っただけで瞬殺できそうな程の殺気を発し、長い闇色の髪を翻しながら、神代 天音と言う少女が本堂の外へと出て行った。

179月波煌夜:2012/08/18(土) 10:25:17 HOST:proxyag082.docomo.ne.jp
>>ピーチ

やめれ―――!?
ああ天音ちゃんがっ!
人格変わったよキレちゃったよ!
でも大丈夫、ブラックな美少女もポイント高いよっ!((こら

180ピーチ:2012/08/18(土) 14:46:51 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
紫色の鈴

―――声の聞こえた方を見て。
さしもの天音も、この時ばかりは怒りが収まった。
「おい姉貴!いい加減にしろって!!」
「うるさいっ!私は呪われてるのよ!?近寄らないで!!」
「……文芽、さん…?」
呪われている。その言葉を聞いて、天音が呆然と文芽を凝視する。
「お、天音、丁度良かった!姉貴止めてくんねーか?」
「え?」
彼女の手に握られているのは、長く細い、一本の弓矢。その先が、何か黒っぽい色に染まっている。
「姉貴の奴、弓の先に毒塗って死のうなんて考えやがって…」
「それを喉に突きつければ、あっけなく逝く……ってわけ?」
自分で言ったことに対し、天音は不敵に笑い。
「そんなこと、死んだってさせるもんですか。…昇あんた、これが済んだら覚悟してなさいよ」
「―――はい?」
「とにかく―――」
未だに、昇に両手首を掴まれながらも離せと喚いている文芽を見て。
「―――今、楽にしますから。少々お待ち下さい」
ふわりと微笑んで、昇に向き直る。
「……自信はないけど、ね。……今から、舞う」
その言葉に、昇が灰色がかった黒い双眸をこれ以上ない程、見開いた。

181ピーチ:2012/08/18(土) 14:49:23 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
つっきー>>

あは、めぐみ&ゆうきは天音の本性を知ってる中学時代の大親友だから☆

半殺し、を聞いた時点で、頭の回転速い二人が血相変えたワケw


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