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紫の歌×鈴扇霊
221
:
心愛
:2012/09/16(日) 13:13:28 HOST:proxy10070.docomo.ne.jp
鈴が歌う奇跡の旋律
『――開幕――』
全てを呑み込む宵闇よりも深い、濡れ羽色の髪が静かに波打つ。
銀に透き通る月光を浴びて一際艶めく見事なその黒髪は、極上の絹糸の如き滑らかさ。
―――さああああっ
突如吹き抜けた微風が、深い藍色の着物の袖を、この上なく優雅に膨らみはためかせる。
―――揺らめく蝋燭の灯りに照らされ、その人物の姿が浮かび上がった。
女性と呼ぶべき年齢ながら少女のあどけなさをも残した、怜悧で整った顔立ち。
長く繊細な睫(まつげ)が陰を落とす、黒曜石のように澄み渡った瞳。
清らかな白菊の花弁にも似た、しっとりとして瑞々しい肌。
その少女は美しく、しかし無心に舞い続ける。
指先で鮮やかな紅の扇を広げ、弧を描く所作は流れる水のよう。
凛と背筋を伸ばし、足を運ぶその様は月下に咲く一輪の花のようでもあった。
―――りん―――……
―――そのとき、玲瓏たる鈴の音が、静寂を破って涼やかに響いた。
「…………!」
少女が舞を止め、星のない夜空に唯一、煌々と輝く満月を真っ直ぐ振り仰ぐ。
「……これ、は……」
ふ、
珊瑚の色をした唇から漏れる吐息。
小さな呟きが、静まり返った深闇に儚く溶け込み、僅かな余韻を残した。
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