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陰陽師 〜真実の能力〜

97ピーチ:2012/05/06(日) 16:15:31 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
尭悸が尋ねた言葉に対して、誠人の背後から返事が来た。
≪我ガ、ソノ者ノ恨ミヲ晴ラシテヤッタマデダ≫
「!?」
「・・・偽墺・・・!」
尭悸が苦々しくその名を吐き出した途端、偽墺が誠人にこう言った。
≪ホラ・・・オ前ガ一番恨ム者ガキタゾ・・・存分ニ暴レ回レ≫
その言葉を聞いて、誠人は勢い良く跳躍し、屋根の上で着地した。それを見た尭悸が、誠人と同じ所まで跳躍した。しかし、誠人の狙いが明人に向いたので、すぐに明人の所まで戻った。
「・・・誠人に、何をした?」
≪・・・アノ者ガ自ラ望ンダコトダ・・・我ハ何モシテイナイゾ?≫
その言葉を聞いた尭悸の炎が、一瞬にして変わった。今までオレンジ色だった炎が青になり、そして真っ白に。全てを飲み込む色へと変化した。
「ふざけるな・・・!今すぐ誠人を元に戻せ!!」
≪ダカラ、我ハ何モシテイナイ≫
今まで、尭悸だけを包んでいた闘気が、明人をも包みこんだ。最悪の場合のことを考えて、明人の周りに尭悸なりの結界を張ったのだ。
「・・・明人、絶対にこの中から出るな」
「・・・分かった」
明人の答えを聞いて、尭悸は誠人のいる場所に向かって、高く跳躍した。
「・・・邪魔スルナ・・・」
誠人の声なのに、喋り方が明らかに違う。
「やっと本性を現したな・・・」
そう言うが早いか。尭悸が、誠人の周りを激しい炎で取り囲んだ。その炎が段々と変化し、真っ白な大蛇になった。それを見た誠人が、正確には誠人に憑依した妖が焦って宙に浮いた。その途端、誠人が地面に向かって倒れ込んだ。
「あ・・・!?」
尭悸は、凄まじい闘気で妖をその場に拘束し、地面ぎりぎりの所まで落ちかけた誠人を、腕を掴んで持ち上げた。
「・・・さて、と・・・何で誠人に憑いた?」
誠人を明人に預け、尭悸は闘気で妖を威嚇しながら尋ねた。
≪・・・ソノ者ノ能力ハ最高ノモノ・・・主ニ捧ゲル贄ニ相応シイ・・・≫
「答えろ」
≪ソノ者・・・極上ノ力・・・≫
尭悸が何を言っても、妖はうわ言のように同じ言葉を言い続けているので、無駄なことだと判断し、尭悸の独断で焼き払った。
「次はお前だ・・・偽墺・・・」
現在、誠人は明人と共に炎の中に身を潜めているため、偽墺は二人に手出しはできない。
≪・・・愚カナ奴・・・コノ者ガ自ラ望ンダコトヲ、断チ切ルノカ?≫

続きまーす。


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