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陰陽師 〜真実の能力〜

37ピーチ:2012/04/24(火) 23:42:28 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
「・・・多分、だけど・・・」
「だけど、何だ?」
「もしかしたら・・・愕なんじゃ・・・」
「・・・愕?」
しかし、雑鬼達の次の一言で、誠人はほっと安堵した。
「いや、あいつとは感じが違ったぞ」
「あ、確かに」
「え?」
誠人は、雑鬼達が発した次の言葉に耳を傾けた。
「えーっとなぁ・・・鳥の状(かたち)してて、猿みたいなぎょろぎょろした目だったのと、ゾウの体してて、変な声出す奴らだったぞ」
「・・・猿?」
「ゾウ?」
誠人と尭悸が、続けて聞き返した。
「そう。そんな感じ」
「・・・サンキュ」
「おい・・・どうするつもりだ?」
「まぁ・・・まずはここら辺を調べてみる」
そう言って、誠人はさっさと早足で歩き始めた。
しばらく見回って、そろそろ帰ろうかとした時。後ろから何かが飛んできた。尭悸は咄嗟にそれをよけたが、誠人は一瞬反応が遅れ、振り向いた直後に頬を掠めた。
「・・・え?」
良く見ると、それはブーメランのようなもの。でも、何かが違うものだった。
「な・・・何だこれ・・・」
「・・・誠人、立て」
尭悸の言葉で、誠人の目の前に尭悸が立ちはばかっていることに気がついた。そして、尭悸の前には、酷くどす黒い妖気を放つ妖魔がいた。
≪大丈夫カ?≫
「・・・!」
「そんな物騒な物飛ばしてきたお前が言うことか?」
尭悸が凄まじい闘気を放ち、妖魔に言葉を返した。
≪・・・ソノ者・・・≫
妖魔が、小さく口を開いた。
≪ソノ子供・・・人間、憎シミヲ抱イテイルナ・・・我ラ妖ニ対シテカ?≫
「・・・え・・・?」
誠人は、妖魔のその言葉を聞いて、頭が真っ白になった。誠人自身が気付いていない感情だったから。
「何・・・言って・・・」
≪我ハオ前ノ考エヲ読ミ取ルコトガデキル・・・裏ノ感情ヲ見抜クコトナド造作モナイ・・・≫
妖魔のその言葉をずっと聞いていた誠人は、段々視界がぼやけてきたのが分かった。何だか、頭の中を探られている気がする。
「・・・お前・・・何してる・・・!?」
突然の誠人の言葉に、尭気が思わず、
「え?」
と声を洩らした。
≪我ハ何モシテイナイ・・・顔色ガ悪イゾ?≫
妖魔がそう言った瞬間。誠人が突然壁にもたれかかり、そのまま意識を失った。
「まさ・・・と!?」
≪・・・ヒ弱ナ人間ダナ・・・≫
それだけ言って、妖魔は闇に姿を消した。

続きまーす


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