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陰陽師 〜真実の能力〜

20ピーチ:2012/04/22(日) 23:53:45 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
≪ソ・・・ノ声ハ・・・!?≫
「久しぶりだな・・・風鬼?」
後ろを振り向くと、そこには凄まじい闘気を放つ誠秋が立っていた。
「そいつ、返してもらおうか?」
≪・・・冗談ジャナイ・・・コノ者ハ・・・我ノ力トナル者ダ!!!≫
言うが早いか。風鬼は隙をついて竜巻を放った。それは、今までとは比べ物にならないほど強く、激しかった。しかし誠秋は、それをいとも簡単に避ける。
「そいつ・・・天野 誠人を返せって言ってんだけど?聞こえねーの?」
誠秋がそう言った時、不意に誠人の周りが竜巻に囲まれた。
「!?」
「え?」
風鬼は、段々と勢いを強めていく。それを見た尭悸が、咄嗟に炎を放った。
≪!?≫
突然のことに対応できなかった風鬼は、思わず風を止めた。それを待っていたかのように、尭悸が火を縄に変化させて、風鬼に向かって放つ。
「おー・・・ナイス、天石」
そう言って止めを刺そうとした時、風鬼が口を開いた。
≪・・・我ヲ滅スレバ、ソノ者ニカケタ封印ハ解ケヌゾ・・・!≫
「別に、構わねぇけど?」
その言葉が、誠秋が風鬼に送った最後の言葉だった。そして、胸の前で手を組み、止めを刺した。
「『臨・兵・闘・者・皆・陣・烈・在・前』!」
その直後、誠秋が使っていた式紙が消し飛んだ。恐らく、誠秋の放つ力に耐え切れなくなったのだろう。呆然とそれを見ていた明人が、はっと我に返り、誠人の所へ行った。慎重に。それを見た誠秋が、静かな口調で言った。
「じゃあ、俺もそろそろ戻るよ」
「・・・あぁ・・・いろいろ助かった」
誠秋は、その呼びかけに答えず、薄く笑みを作りながら、闇へと消えた。
「おい!誠人!?」
明人のその声を聞いて、尭悸は我に返り、急いで誠人の元に駆け寄った。
「・・・って・・・!」
「・・・!」
「大丈夫か!?」
「・・・あ、れ?明人?」
「あれ?じゃねぇよ!大丈夫なのか!?」
尭悸が、ぼんやりとした誠人の瞳を覗き込むようにして見ている。その直後、誠人が我に返ったように慌てた口調で二人に聞いた。
「あ・・・!風鬼は!?」
「もう、消し飛ばした」
「・・・え?」
「とにかく、怪我はしてねぇな?」
明人のその問いかけに、尭悸がふっと表情を曇らせた。
「・・・尭悸?」
誠人がそう問いかけた時、左腕に痛みが走った。良く見ると、なぜか左腕にだけ大火傷を負っていた。
「あれ・・・?この火傷・・・?」
「・・・あ。それ、は・・・」
明人が、戸惑いながらも小声で説明を始めた。尭悸は、黙ってそれを聞いている。
「・・・へぇ・・・」
そう言った後、誠人は尭悸の方を向き、
「ありがとう」
と言った。尭悸は、自分の耳を疑っているのか、誠人のその一言を聞いて顔を上げた。
「え?」
「だってその時は、俺の中に風鬼がいたってことになるよね?」
「え?あ、あぁ・・・」
「その時の俺、風鬼に縛り付けられたみたいに動けなかったからさ、逆に助かったよ」
「いや、でも・・・」
尚も言い募ろうとする尭悸を見て、誠人は薄く笑みを作りながら言った。
「それに、このくらいの傷なら、ニ、三日で治るよ」
「・・・あぁ」
「・・・とりあえず、家帰ろ・・・」
疲れ切った表情を浮かべながら、誠人が歩き出した。
「そーだな、いつまでもここいたって意味ねーし」
明人も、誠人についていくように後を追った。

陰陽師 〜真実の能力〜    終わり


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