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陰陽師 〜真実の能力〜

101ピーチ:2012/05/07(月) 22:33:31 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
「・・・鍵掛けるなよ・・・」
じとっと睨みつける尭悸を見て、誠人は苦笑しながら、
「大丈夫だよ・・・俺、今日は終わらせないといけないことがあるからさ・・・」
「終わらせないといけないこと?」
尭悸が聞き返すと、誠人はうん、と答え
「明日さ、寄せ書きの表を作ってくるのが宿題みたいになっててさ。裕也と俺が」
「・・・何で?」
「いや・・・理由は良く分かんないけど、暇そうに見えたんじゃない?」
「・・・」
あまりに適当すぎる誠人のクラスを思い浮かべて、明人と尭悸ははぁ・・・とため息を吐いた。
「・・・だったら、さっさと済ませて寝ろよ?」
「うん」
そう言って、尭悸は誠人の部屋を出た。が、やはり気になるのか、誠人の部屋のドアに背もたれていた。
「・・・戻るか」
そう呟いてドアから離れた瞬間、部屋の中からゴン、という鈍い音が聞こえた。まさか・・・と思いながらドアを開けると、尭悸の予想通り、誠人が机に突っ伏していた。
「・・・おい・・・」
誠人は、尭悸の呼びかけには答えず、小さな寝息を立てていた。まるで、もう大丈夫だとでも言うように。安心しきった表情で。
「・・・しょうがないなぁ・・・」
尭悸は、ぶつぶつ文句を言いながらも、誠人を担ぎ上げ、そのままベッドの所で無造作に投げ捨てるように転がした。
次の日、誠人が水希に言われて明人の部屋へ行った時、既に尭悸が明人の頬を叩いていた。
「お、誠人。おはよーさん」
「あ・・・おはよ」
「なぁ誠人?お前の弟何とかしてくれよぉ?」
「・・・弟って言われても」
苦笑しながらも、誠人は明人の耳元で何かを呟いていた。その直後、明人がベッドから跳ね起き、誠人と明人が、見事に交通事故を起こした。
「・・・だいじょーぶかー?」
尭悸は知らん顔を決め込んだ。どうせそろそろ・・・。
「尭悸!!何で起こしてくれなかったんだよ!?」
ほら来た。そう思いながらも、尭悸は飄々と、
「起こしても起こしても起きないお前が悪い」
と言い返した。
「・・・とりあえずさ、準備したら?」
「・・・え?あーっ!まずい!!」
誠人の言葉で、とりあえず準備を始めた明人を見て、尭悸は呆れたように言った。
「全く・・・少しは自分で起きよう、ぐらいの努力をしてみたらどうだ!いつもいつも誠人に起こされるんじゃなくて!」
「努力はしてるよ!ただ、実を結ばないだけで・・・」
「だから進展がないんだよ、お前は!」
「うるせー!!」
朝っぱらから元気良く舌戦を始める明人と尭悸を見て、誠人は小さくため息を吐いた・・・。

続きまーす。


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