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「付き合ってあげますよ、あなたの茶番劇に」

5セッション:2012/03/31(土) 19:32:29 HOST:wb005proxy03.ezweb.ne.jp
 彼はきっと私の想いを知っている。そして誰が誰を想っているかも知っているんだ。
 でなければ、あんな言い方ができるわけない。


――でも、なぜ知ってるんだろう……。





「さくちゃん!どうだった?」


 教室に戻ってきた私に、友達の陽菜が期待を膨らませた瞳で駆け寄ってきた。その横には幼なじみの雅也がいる。雅也がどこか複雑そうな顔をしていたのを私は気づいていた。


「うん、ちゃんと伝えたよ。でも返事は貰えなかった」


 返事をもらうどころかお叱りを受けたことなんか絶対言えない。


「そっかぁ。でもまだチャンスはあるわけだよね!断られてないもん!」


 いいなぁ、陽菜のこのプラス思考。羨ましい。


「ま、頑張れよ。柏原」
「うん、ありがとう雅也くん!」


 雅也の言葉に嬉しそうにする陽菜。彼女は雅也の気持ちを知らない。雅也がどんなに陽菜を想っているのか、私は嫌というほど知っている。


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