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「付き合ってあげますよ、あなたの茶番劇に」

4セッション:2012/03/31(土) 13:41:23 HOST:wb005proxy02.ezweb.ne.jp


「そ、そんなつもりじゃ……」
「どんなに先輩が自分の行動を正当化しようとも、そこに「想い」があるかぎり、最低な行為なんですよ」


 私が反論しようとする言葉を遮るように彼がさらに追い詰める。


「自分で告白する勇気がないくせに、良い人ぶって。傷つくのは先輩じゃなく、二人ですよ」
「……っ!」


 パシンと乾いた音が響く。
 気がつくと、左頬に手を当てている彼の姿があった。自分が彼を叩いたのだと自覚した途端、右手がジンジンと痛み始める。


「暴力に走るということは図星ですか」


 それでも彼は引かない。まるで私を責めるように真っ直ぐに見つめた。
 そしてそのまま私の横を通りすぎ、屋上の扉を開けてから振り向かずに一言呟いて去っていった。


「でも、一番の馬鹿は僕ですけどね……」


 その言葉の意味を、この時の私には分からなかった。


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