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Loveletter
380
:
ねここ
◆WuiwlRRul.
:2012/06/30(土) 19:51:08 HOST:w0109-49-135-30-21.uqwimax.jp
Loveletter きみにおくる愛の手紙 / 楽しくて辛い side梨花
「昨日はごめんなさい!」
また、ちょっと憂鬱な放課後がやってきた。
自分が悪いとはいえみんなに許してもらえるかなと考えると不安になってきて、でも謝らないわけにはいかなく一年生が詰め込まれた1−Fにあたしも入っていった。
大きく一礼。
「アタシたちこそ、ごめん」
「梨花が一生懸命なの知ってて酷いこと言っちゃった」
昨日あたしの陰口を言っていた子たちが前に出て、謝ってくれた。
でも正直この二人は悪くないと思う。
あたしが悪いんだ。そう思ってから、二人に向き合って言った。
「二人は悪くないよ、あたしこそ酷いこと言ってごめん」
和解できてよかった、のかな。
×
不協和音に響いた音。
それは合奏の最後の音で、思わず表情を歪めてしまうほどだった。
最近同じパートの違う人に頼らないように学年ごとで練習しているのだが、一年生だけになるとどうも悲惨な演奏になるのだ。
「……イマイチだよねぇ」
最初に発言したのは打楽器を担当していためぐだった。
ピアノは一人だけしかできなくてあたしがすることになったのだけど、めぐはそこで打楽器の才能を発揮させたのである。
――じゃなくて、たしかにその通りだ。
「まずピッチ(※1)が合ってないよね」
翔がベースを持ちながら言った。
それにみんな同感したから、チューニング(※2)をもう一度することにした。
「じゃあフルート」
「はいっ」
それから地道なチューニング作業がつづいて、やっと合奏にはいったのである。
×
「一年生、ピッチよくなってるじゃん」
唯花先輩が微笑みながら言った。
学年での練習後しばらくしてやっと全体合奏が始まったのだけれど、丁寧にチューニングしただけあって褒められたのだ。
「ありがとうございますー!」
「すっごいがんばったでしょ! 二年生よりピッチ合ってるもん」
「結構時間かかっちゃったので、これを五分くらいでできるようにしなきゃいけないんですよね……」
ポツリとつぶやいた言葉に未花先輩が頷いた。
「うん、本番はたくさんの高校がくるから長いあいだリハーサル室も使えないしね……」
「合奏での表現は上手くできてる! あとはピッチだけだ!」
唯花先輩の熱のこもった言葉にみんな「おー!」と賛成した。
唯花先輩ってふわふわしてて優しい先輩だなって思ってたけど
案外情熱的で怒るときは起こってくれる先輩なのかもしれない。
ていうか実際そうだし。
未花先輩は唯花先輩以上にふわっふわしてて優しいってイメージだったんだけど
言うときは言ってくれるし何より正義感が強い先輩だ。
あたしも二人みたいな先輩になりたい。
そして、辛くてそれでも楽しい学校生活や部活の時間をすごしたい。
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